2025-07-06
前書き
日本だけではなく、先進国の大部分で、少子化と国民高齢化の問題が議論されているが。これは出産、子育て支援、家族収入の増加対策などだけでは解決される問題だけではないと考えられる。世界の人口学者の多くが、今世紀の半ばまでには世界人口が減少に転ずるという説を発表しており、最も早期だとする説では2035年に始まるとされている。これは、現在、人口の増え方が大きいアフリカ大陸やインドなどでも人口が減り始めるということを意味している。楽観論で市場を煽るだけの経済学に比べて人口学ははるかに信頼に足ると考えられるだけに、世界の知性が取り組まなければならない問題だと考えられる。
人口学説
人口学の学説は様々あるが、主流となるのは4の学説で、lumen のサイトに分かりやすく解説されている。
ドイツのBerlin-Institut für Bevölkerung und Entwicklungはヨーロッパの人口は2050年には現在から8.3%減り、ロシアでは21.1%の減少になると試算している。スイスのシンクタンクEconomiesuisseは2030年には65才と20才の年齢層の人口差は3万人を超え、最大になるとしている。また、アフリカでも労働人口は2030年には減り始めると見ている。フランスの国立統計経済研究所Inseeの公表したところによると、フランスでは増え方は小さくなったが、まだ人口は増え続けている。国立人口学研究所Ansの予測によると人口は2050年まで増え続けるが、2090年には現在の人口を下回る。イタリアの国立統計機関ISTATの発表では人口は2013年にピークを打った後、これまで減り続けている。また、女性が一生のうちに産む子供の数が2を上回ったのは1976年が最後となった。現在、イタリアの人口が均衡を保っているのは、移入者の増加による。ヨーロッパで最も人口が安定しているスカンディナヴィアはまた、老齢化社会への対策が最も進んでいる地域だ。
高度発達社会
先進国では女性がより高い教育を受けるようになり、多くの職業分野に進出し、社会的にも活躍が求められる。そのため、在来の家族観による家庭を築くことが難しくなり、女性が子育てに割ける時間が少なくなってくる。そのために子供の数を減らすのは当然の成り行きで、男性が如何に協力しても、出産能力があるのは女性であることも変わりはない。また、社会的格差の拡大に伴い、能力を身に着ける機会の格差が大きくなり、低資格の人は低賃金のために家庭を築くことが難しくなる。また、高度情報社会とされる今日、人間がこなさなければならない作業の量は皮肉にも増えている。人工知能はしかし、深く物質的な技術であり、環境と社会に大きな影響を与える。システムはその他の電子機器以上に莫大な量の希少資源を必要とし、現在、代替えできない原料とされるリチウムはこのままでいけば40年後には枯渇すると見られている。これらのシステムが稼働するために更に莫大な量の電力が必要になり、そのためにも多くの資源が消費される。また、人間がますますロボットのように扱われるようになることを危惧するKate Crawfordのような存在も注目する必要がある。
労働者と年金生活者
今、世界では労働力不足を補うためにロボットや人工知能の開発と活用が緊急の課題だとされているように見える。力の要る労働や細密な作業に自動化された機械が大きな助けになり、効率性が高まることは確かだと見える。また、人工知能は証券市場などの経済活動の現場では既に代替えできない存在となっている。老齢化、AI,
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