mobile.jpg ヨーロッパの愉しみ、ニュースと生活密着情報
homeスイスの愉しみ-スイスニュース2021/22 -過去のニュース検索 - 2022-8-13
世界最大のテクノパーティー再開
2020と2021年、連続して中止となったテクノのイヴェントでは世界最大とされるチューリヒのStreet Paradeは今日、その29回目が行われている。13時にDJ達が8つの舞台で活動を始め、14時には26台のLove-Mobilesが動き始めた。湖沿いの2㎞の区間に深夜までに数十万人の人が訪れると見られている。最後のLove-Mobileが動くのは18時ごろとされており、公式のイヴェント終了は22時とされている。DJ達は公式にはギャラ無しで活動しており、真夜中まで雰囲気を盛り上げる。これに付随して金曜日から日曜日にかけて数十のパーティーが開かれ、今日は午前中に外国からのパーティーバスや特別列車が到着した。コロナ危機前のように路上パーティーは色とりどりに混ざっており、若者たち、子供連れの家族や年配者も参加している。一部の人はコスプレで、他の人はきらびやかな衣装で現れているが、大部分はTシャツ、短パン姿だ。しかし、日よけの帽子は必需品だ。今年のモットは«Think!»で、考える人だけが自らの行いと発言を確認し、否認し、新たに判断できると組織委員会はその意味を説明している。2022-08-13
Street Paradetio,chFM1Today
大スカウトキャンプ終了
Wallis/Valais州のGomsで7月23日から行われていたスカウト連邦キャンプが今日、最終日を迎えた。この14年に一度、開催される大イヴェントは通常は複数の場所に分散されるが、今年は幅1㎞、長さ3.5㎞の用地に30000万人の青少年が集まってキャンプを行った。7月11日から始められたキャンプ場の造営にはかつてのスカウト団員などの協力もあり、予定よりも大規模になった。使われた木材はすべてスイス産で、食事も多くは肉無しのメニューだった。会場の草地は低地よりも土壌の層が薄いため、その保護のために、食事施設などはかつて滑走路だったアスファルトの上に建てられ、車両の通行もできる限り草地を避けて行われた。Bulaと縮めて呼ばれるキャンプの運営には数百人がボランティアで協力したが、共同指導者のSeraina Schwizerは、周到な準備のおかげで、大きな問題は起こらず、肯定的な面がはるかに大きかったと総括する。ホームシックや喧嘩などの小さな問題があり、特に初めて班長になった若者には難しい場面もあったが、1週間後にはその任務にも慣れて行った。日常生活に戻ることには大小の困難が伴うが、お互いに手紙を書きあい、心にキャンプの穴を感じた時にそれを読むことで癒すなどの方法をとる団体もある。キャンプの穴はホストの地元にもあり、村長のPatric Zimmermannは、来週、空になった草地を見てどんな気持ちになることかと考えるが、このような経験が出来たことを喜んでいると話す。当初は人口4300人余りの郡に3万人を迎えることに疑問を持つ声もあったが、結果的には成功となったようだ。2022-08-06
GomsBulaSeraina Schwizer
ブドウ成熟記録
Pullyにある農業試験場Agroscopeのジュネーヴ湖地方のブドウの生育状況についての発表によると、スイスで栽培されている代表的な白ブドウChasselasが記録的な早さで熟している。ブドウは気候の変化に最も敏感に反応する植物のひとつだが、気温10度で成長を始める。高温を好むこの植物への地球温暖化の影響は大きく、1925年以来行われている観察によるとこの数年、ブドウの成熟ははっきりと早まっている。これまで最も熟するのが早かったのは1940から1950年代にかけてで、現在と同じように早く熟することもあったが、その後の30年間は低温の年が続いた。今年は年初から平年よりも気温が高く、ブドウの熟し方も早まり、近年の平均よりも3週間早く、7月20日に収穫可能のブドウが出てきた。2022-08-05
AgroscopeChasselasPully
国民の祝日
8月1日はスイス連邦レベルでは唯一の非宗教的な祝日、国民の祝日Nationalfeiertagで各地で催しが行われるが、今年は連邦大臣7人が少なくとも14の催しに参加し、演説を行う。連邦大統領Ignazio Cassisは二日間で4つの催しに参加する。これまで2年間、大きな催しが行われなかったが、今年は連邦政府も国民の参加を奨励している。ただし、スイスも気候変動の影響を避けることが出来ず、アルプスの南のTicino州の一部では乾燥のため、屋外での火気の使用が厳重に禁止されている。そのためこの行事につきものの花火の打ち上げも制限付きで行われる。8月31日夜にはSionで無許可の花火打ち上げにより、火災が起きた。2022-08-01
NationalfeiertagIgnazio CassisSion
サル痘、報告義務化
サル痘の感染確認が200近くになり、BAG連邦健康局は感染の届け出をこの水曜日から義務化する。感染を確認した医師は24時間以内に症状、渡航歴、ヒトや動物との接触歴を届け出なくてはならない。これにより当局は感染拡大防止措置を講ずることが出来るとしている。5月21日から先週金曜日までに感染が確認されたのは198例で、世界では数千の感染例が確認されている。直接的な身体接触や唾液を通じて感染するとされるウイルスには有効性85%とされる予防接種剤が存在するが、WHOはまだ集団予防接種を推奨していない。2022-07-18
サル痘BAGWHO
80才以上の第2追加接種開始
コロナウイルスワクチンの80才以上の人への4度目の接種、すなわち2度目の追加、いわゆるブースター接種が始まった。約67000人が対象になるZürich州では2500ほどの予約が埋まったが、これはスタートとしては高い数字だとキャンペーンのスポークスマンJérôme M. Weberは話す。夏休みに入り、外国旅行のために予防接種を希望する人も多く、予約のピークは4週間、続くと見られる。しかし、関心の薄い州も多く、12000人が無料接種の対象となるSolothurnで800人近く、2万人が対象のLuzernで500の予約があったのを除けば、予約にはまだ余裕がある。ただし、高齢者施設の住民などの関心は大きく、80才以下の希望者も多いため、移動接種車の準備を進めている州もある。2022-07-08
ZürichSolothurnLuzern
無罪Blatter,Platini
Bellinzonaの連邦刑事裁判所で行われていた裁判で国際サッカー連盟FIFA前総裁Sepp Blatterとヨーロッパサッカー連盟UEFAの前総裁Michel Platiniをともに無罪とする判決が出された。2011年にPlatiniに支払われた年間100万ユーロのコンサルタント料が告訴の重点だったが、この異常に大きな金額は、当時のPlatiniの国際的な名声を考慮するとありえない金額ではないと法廷は判断した。しかし、判決はこのコンサルタント料は1999年に締結されたPlatiniのFIFA役員としての年間30万ユーロの報酬契約とは関係が無いとするが、違法性は認められなかったとしている。この無罪判決にはスイスの連邦検察の捜査の不手際が大きく関係しているとされ、大きな事件が不法金銭授与に矮小化されたと見られている。2016年にBlatterの後任として総裁に選ばれたGianni Infantinoの陣営の関りは結局、究明されることにはならなかった。広く自治が認められている団体には腐敗はついて回るが、今回は検察がその泥沼に光を当てるのではなく、泥沼に引き込まれたという批判が強く、スイス司法自体が司法問題だという批判が各国から出されている。一方、PlatiniはFIFAを告訴する考えであることを表明した。2015年にFIFA倫理委員会が彼とBlatterの8年間の活動禁止を決めたことに対するもので、Platiniは2016年の総裁選の有力候補だった。2022-07-08
BellinzonaMichel PlatiniSepp Blatter
Luganoでウクライナ復興会議
今日から2日間の日程でウクライナ復興会議がLuganoで開かれている。30の国とEU委員会のUrsula von der Leyen総裁をはじめとする14の国際団体の代表が参加し、ウクライナからは首相Denys Shmyhalを含む大きな代表団が到着した。湖に突き出した形の会議センターは軍により上空と湖上から厳重に警戒されている。交通制限などの案内のために特別にヘルプセンターが設けられているが、閉鎖されている区域には商業施設は無く、市民の生活に問題になることはないと州警察では話している。のような催しは永世中立国にふさわしくないと考える人もいるが、市民はこのような大きなイヴェントがこの小さな町で行われることをおおむね歓迎している。州の規模に比較して多くのウクライナ難民を受け入れているTicino州だけに、この催しを良いチャンスだと捉えている。特に州の保安当局にとってこれは一つの挑戦だが、軍と他の州の警察からも支援を受けており、要人の警護には専門家が充てられると警察司令官Matteo Cocchiは強調した。Luganoはこれを世界に開かれた町をアピールするチャンスととらえており、そのために多くのジャーナリストを受け入れる態勢を整えているが、大イヴェントの経験が少ない町だけに、市長のMichele Folettiは、何かがうまく行かない場合は、直ちに対応を変える考えだ。この会議が戦争終結の希望を与え、州の平和への象徴的な行為として認められることで住民の誇りを満たすが、騒ぎの原因にならないことを願っている。2022-07-04
ルガーノウクライナ復興会議Ticino
この夏2%欠航、Swiss
航空会社Swissはこの8月から10月の31414便のうち676便を欠航すると発表した。人員不足のために欠航が出るという報道を公式に確認した。どの路線が対象になるかはまだ決定していないとしているが、ヨーロッパ内の路線が多く、北米やドバイなどの路線にも欠航が出ると見られている。2022-07-02
Swiss
同性婚スタート
昨日7月1日に同性同士の結婚を可能にする法律が発効した。特に都市部では希望者が多く、チューリヒでは250組が日付を予約した。これまであったパートナー登録から婚姻に代えるカップル24組ももこれに含まれる。バーゼル、ベルン、ヴィンテルトゥールでも申し込みが殺到した。一方、郡部では動きは小さくAppenzell Innerrhodenアッペンツェル内ローデン州ではこれまで申し込みは一つもない。Nidwaldenニドゥヴァルデン州では6組が今月中の予約を取ったが、申し込みの混乱はなかった。婚姻登録すると、養子をとることが許され、女性カップルの場合には精子提供を受ける権利が与えられる。チューリヒの市民登録事務所のRoland Peterhansは、同性婚には助けを惜しまないと話す。スイスレスビアン団体の共同代表Alessandra Widmerは30年間の戦いがやっと実を結んだと喜ぶが、昨年9月の国民投票で承認された法律の詳細はまだ周知されておらず、今のところ申し込みが少ないのは予想されていたことだと説明する。この法律は一般にドイツ語でehe für alle、フランス語でmariage pour tous、イタリア語でmatrimonio per tuttiと呼ばれる。2022-07-02
Roland PeterhansAlessandra Widmerehe für alle
アルコール販売無し、Migros
小売り大手、第二位のMigrosはしあ最大手のCoop同様に協同組合だが、その規約には「アルコール飲料を売らない」と明記されている。これを変えようとする経営陣は230万人の組合員に規約からこの項目を削除する提案をし、根源投票を実施した。規約の変更には2/3の賛成が必要だが、投票した63万人の反対票は10の地方組合のすべてで賛成票を大きく上回った。イタリア語州のTicinoの55%が最低で、Zürichでは80%が反対票だった。これでMigrosは今後もアルコールを売らないことが決まった。2022-06-16
MigrosMigros TicinoMigros Zürich
突然の基準金利上げ
SNBスイス国立銀行はこれまで発表していた方針を変更して突然、基準金利を0.5%引き上げて‐0.25%とすると発表した。近い将来にさらなる利上げが必要になるかどうかは不明だとしている。通貨フランが強いため、インフレーションはスイスでは大きくないが、この2か月ほどではっきりと上昇し、5月には年率換算2.9%となっているため、引き締めが必要となった。これに証券市場は直ちに反応して、指数SMIは2020年12月以来、最低となり、フランははっきりと値を上げた。2022-06-16
SNBSMIcurrent_interest_exchange_rates
ハイブリッド狼
この4月にクールのライン谷で射殺された狼が犬との混血であることがロザンヌ大学とドイツのHessenの野生動物遺伝子センターによる遺伝子分析により決定的になった。連邦狩猟法によると混血の疑いがある動物は排除すべきだとされている。毛の色が目立って明るいことから、遺伝子分析に送られることになった。3年前にも犬の遺伝子を持つ一群が確認されているが、射殺された動物では初めてだ。グラウビュンデン州の狩猟漁業局の大型動物担当Arno Puorgerはこの動物の由来についてはっきりと言うことは出来ないが、イタリアの一群の持つ遺伝子が認められたと話す。混血の影響がどの様なものであるかの研究はされていないため、今後も混血の疑いのある個体を徹底的に排除する方針が決められている。混血種の繁殖が広がらないようにすることが目的だ。今回、射殺された個体を標本として公開するかどうかはまだ決まっていない。2022-06-13
クールのライン谷混血狼Arno Puorger
安全保障非常任理事国スイス
ニューヨークの国連本部でスイスは安全保障理事会の非常任理事国に選任された。国連総会で加盟国192のうち187国がスイスを選んだ。2023年1月から2024年12月までの任期だ。2022-06-09
Trubune de GeneveNZZCorriere del Ticino
有機苗ブーム
毎年、春になるとホビー農家は畑に苗を植えるが、この2年ほどは有機栽培の苗がブームになっている。その勢いは強く、いくつかの育苗農園では有機苗の販売を職業農家に限定せざるを得なくなっている。例えば、Thurgauの有機育苗農園Jud Bio-Jungpflanzen AGのホームページには赤の大きな字で、「注文の急増により個人への販売は出来なくなりました。どうぞご理解ください」と書かれている。Villigenにある大手の育苗農園Max Schwarz AGのChristine Sieberは、ブームであることを認め、個人への販売は既に注文を受けているものに限っていると話す。最盛期の急な注文には到底答えられないとしており、苗の生育は天気に左右され、正確には出荷の期限を決めることが出来ず、栽培最盛期には耕地が足りなくなると明かす。有機苗の販売についての数字は出されていないが、大手生産者はこの二年間で2倍になったと話している。このブームの理由はコロナウイルス感染大拡大だけではないとErlenのスイス最大の有機農家NeubauerのMadlen Neubauerは話す。ブームになっているのはまた種の多様性で、その影響で蜜蜂や蝶にとって重要な在来の植物が求められている。これがブームの重要な要素だとNeubauerは理解している。小売り大手のCoop, Migros、Landiも有機植物分野に大きく手を入れており、Migrosの苗売り上げの80から90%は有機栽培のものだという。2022-06-03
Jud Bio-Jungpflanzen AGMax Schwarz AGNeubauer
助産師不足をどう解決するか
助産師組合によるとスイスには約3400人の助産師がいるが、その大部分は50才以上で、経験豊富な人が多い。組合の会長Andrea Weberは、病院で、またそれ以外でも助産師不足がはっきりしてきたと話す。地方の病院では産科をなくするところがあるが、それを補う対策はなされていない。そのため、助産師が遠路、出産を助けるために出かけることが多くなっている。居住州で助産師を見つけることが出来ない親たちからの組合への問い合わせも増えている。出産時だけではなく、事前の検査、診察、事後の、例えば授乳などについての助けも必要で、今後の人手不足は深刻になる可能性が大きい。定年退職を迎える人が多いだけでなく、助産師になることを希望する人が少ないことも問題だ。現在、1年に200人の助産師が育成されているが、これは少なすぎるとZHAWチューリヒ専門学校の助産研究所の主任Beatrice Friedliは話し、調査によると若い人でこの職業を早期に辞める人が多いと説明する。助産師への興味を持つ人は十分にあり、理論的な教育の可能性を増やすことは出来る。しかし、病院などでの見習い職場が少なく、民間助産院などでは見習い職は無報酬であり、続けることは難しい。そこで、若い助産師が熟練の人たちの経験を受け継ぐ試みが行われている。このモデルは家族たちからも助産師からも好評で、組合は政治、地方自治体、病院の反応を求めている。各州の健康部の会議は、この問題は分かっているとしているが、人手不足は助産科に限ったことではないために、全体的な解決策を見つけることが必要だ。2022-05-30
助産師組合Beatrice Friedli
一番若い村
チューリヒ州で最も小さな自治体Hüttikonはまた子供の数が最も多い自治体だ。長く人口700人だった村に建設された64戸の一軒家に新たに入居する人たちによって人口が大きく増えることは予想されていたが、7年間で30%以上増える住民に子供がこれほど多く含まれることは想定されていなかった。これまでの住民にも出生数が増えたため現在、村民の4分の1は0から14才だ。村長のBeatrice Derrerは住民が若返るのは基本的には歓迎することだが、インフラストラクチャの整備の面では大きな挑戦だと話す。Dänikon-Hüttikon小学校でも児童の80%は新移入者で、校長のMarkus Eschenlohrは校舎の建て増しを迫られたと語る。対策として村は住民税ベースを50から59%に引き上げなければならなかった。新入居者の大部分は都市生活に慣れており、託児所のサービスを当然のことと思っているが、そのための設備や給食などの計画は根本的に練り直さなければならなくなった。この負担増には旧住民は当然、不満だ。託児所が新設されたが、創設者で運営責任者のSophia Kékiは当初は持続的に運営できるかどうかに不安を持っていた。しかし、現在では定着し、近隣の自治体からもこの英語も話される託児所に子供を預ける人が出てきている。村の若返りは今、頂点を迎えたと見られ、近い将来に託児所では1クラスが減らされる。2022-05-29
HüttikonDänikon-HüttikonSophia Kéki
老人ホームでの自殺幇助容認へ
これまで高齢者介護施設内での自殺幇助はフランス語地域Suisse romandeでだけ許されていたが、チューリヒ州議会はこれを認めることを承認した。賛成したのは左派会派と環境政党で人民党と市民政党は反対した。自らの人生を決める権利が主たる賛成理由だと社民党のThomas Marthalerは説明したが、最終決定は住民投票がすることになる。この一歩を踏み出すのはドイツ語圏ではチューリヒが初めてで、フランス語圏のGineve, Vaud、Neuchâtel各州に続くことになる。2022-05-24
チューリヒ州議会Thomas MarthalerSuisse romande
毎年2.5㎝動いているスイス
衛星測位システムの出現前には数年かかっていた地理の測量分析は今は半年でできるようになっているが、国際衛星測位システムGNSSによる測量でヨーロッパプレートの上をスイスが動いていることがミリ単位で分かり、その速度も割り出すことが出来る。それによるとスイスは近隣の国とともに毎年2.5㎝、北東方向に移動しており、高度もあがっている。アルプスの隆起はまだ終わっていない。連邦地理局Swisstopoは毎年、220の定点を測量しており、今年は4月から10月までかけてその分析をしている。正確な位置の測量は土地の所有権だけでなく、橋、道路、水路、パイプラインなどのインフラストラクチャの構造にとっても有効なデータとなる。2022-05-23
GNSSSwisstopo
なんでも再生できる3Dスタジオ
首都Bernに近いWabernにあるMusiclabは世界でも珍しい施設だ。内部の高さ5mの建物の外壁はETH連邦工科大学のロボットによって積み上げられた3200個のローム玉で囲まれており、外界からの音は全く入らないように作られておいる。世界中で音楽スタジオ、コンサートホール、教会、博物館などの音響システムをインストールした電気、空間音響の専門家Jürgen Straussによるもので、彼はMusiclabによって新しい音響空間を作り上げた。世界中に優れた音響スタジオは数多くあるが、これほど突き詰めたコンセプトで作られたものは他にないと、この数百万フランの施設を他の数人と私的な資金で作り上げた彼は話す。ここでトーンマスターとして働くChristoph Utzigerは、ここに一度入ると、出たくなくなると話す。3Dオーディオは映画、ゲーム、ストリーミングなどには今やなくてはならない者になっているが、Straussは音響が人を引き込む仕組みを探求したいと話す。Musiclabは音楽学研究にも役立ち、例えばHaydnのオペラの今は存在しないEsterháza劇場での上演を再現できる。建物の設計図からその音響を再現することが可能だという。また建築家も空間音響を設計図だけで事前に体験できる。この微に入り細を穿つ技術は研究を強く後押しできるとStraussは確信している。彼はまた青少年のための催しも行っており、彼らに体験によって意識を持ってもらいたいと考えている。2022-05-23
MusiclabJürgen StraussEsterháza
WEF開幕
WEF世界経済フォーラム、いわゆるダヴォ―ス会議は昨日、その52回目を開幕した。主なテーマは、気候危機、食糧危機、エネルギー不安、デジタル変革、高まるインフレーション、健康医療問題だ。USAと中国の政権首脳は出席しないが、ドイツ首相Olaf Scholzと経済大臣Robert Habeck、スペイン首相edro Sánchez、ポーランド首相Andrzej Duda、カタールの首長Tamim Bin Hamad Bin Khalifa Al Thaniを始め、50人前後の財務大臣、ヨーロッパ中央銀行総裁Christine Lagarde、EU委員会総裁Ursula von der Leyen、NATO事務総長Jens Stoltenberg、さらにスイスの連邦大臣7人中6人の出席が予定されている。他にもBill Gates, Al GoreとGeorge Soros、そしてスイスの企業首脳、Credit SuisseのThomas Gottstein、ABBのBjörn Rosengren、Novartisの Vas Narasimhanなどが出席する。ロシアからの出席者は無いと見られ、2009年に出席し、昨年はオンラインで参加したプーチンは今年は不参加となる。ウクライナのゼレンスキ大統領は今日、ヴィデオで演説し、キイフ市長クリチュコも弟とともに出席し、ウクライナに関する催しが多数、予定されている。中国は小さな代表団だけが参加する。出席者総数は2264とされているが、これはコロナ危機以前よりも800人少ない。WEFを機に抗議行動が行われるのが恒例となっているが、今年もWEF反対者のKüblisからDavosへの二日間行進が予告されており、参加者は昨日の日曜日、Davosの郵便広場で行われたJuso若い社民党の集会に集まった。反資本主義者の集会Smash WEF!は許可されなかったため、先週金曜日、チューリヒで行われた。更に、最終日にはDavosで気候抗議集会が予定されている。これまでDavosで開かれたWEFは常に1月で、初めての5月開催には自然のバリケード、雪が無いため、警察と軍は追加の鉄柵の設置を迫られ、近辺の谷の警戒も行われている。すべてのアクセス路はドローンによる監視が行われ、軍の出動コストは3200万フランとなると発表されているが、既定の予算枠を超すものではないと司令官Lucas Caduffは語った。地面が凍っていないため、ヘリコプター発着場も移転された。2022-05-23
WEFRobert HabeckVas Narasimhan
今年もダニの年?
ダニに刺された人の数は5月に入って急増して、月半はまでで 4月ひと月の2倍となった。叢、灌木、森の外れなどに潜んでいる虫は5月になると急速に活動が活発になるが、今年は特に環境が良いようだ。連邦、チューリヒの専門大学ZHAWと協力してダニのデータを集めているZeckenligaダニリーグの副会長 Werner Tischhauserもそれを実感している。この動物やヒトの血を養分とする虫が早い時期に多く出現するのは地球温暖化と関係があると見られるが、生息数が増えているかどうかは確かなデータがない。コロナ危機で外に出る欲求が溜まっており、ジョッギングやゴルフに出かける人が増えたこともダニに刺される事例が増えた原因だと見られている。気温20度前後、時々雨という環境を最も好む虫が今年も2020年のように大繁殖する可能性がある。ダニはダニ媒介脳炎やライム病(ボレリア病)の保菌動物として知られており、ダニ媒介脳炎予防接種が推奨されている国が多くある。2022-05-21
ZeckenligaZHAWダニ媒介脳炎
クレーンに立て籠り
チューリヒのOerlikon駅で工事用クレーンの上に15時間にわたり立て籠り、火を放つ、物を落下させるなどの行動をした男が市の防護救助の高所救助員と市警察の交渉チームの説得で地上に降りた。警察の広報官Michael Walkerが11時30分に発表したが、駅の周辺は10時以降、完全に閉鎖された。この事件で男の投げた物体が当たった女性消防士が負傷し、病院に運ばれた。この男の身元や事件の動機や原因はまだ発表されていない。2022-05-17
OerlikonMichael Walker高所救助員
連続放火?
4月初めの週末からこれまでSolothurn州で火事が頻発しており、今週末も2件の火事があった。多くは自然保護区のなかの施設、農家の用具倉庫、家畜小屋などで人目に付きにくいところで起こっており、警察では多くが放火によるものだと見て捜査をしている。10件のすべてが行政区Wasseramt内で起こっており、今日にかけての深夜に起きた2件も直線距離で500mほどしか離れていない。2022-05-15
SRF 公共放送Solothurner ZeitungWasseramt
国民投票
今日の国民投票の日、3の連邦レベルの発議は全て承認された。いわゆる映画法は、配給業者にスイスでのストリーミング売り上げの4%をスイスに投資することを義務付けるものだ。既にこのような法律があるイタリアとフランスの20%と28%に比べると小さいが、今後にとって意味のあるものだとされている。はっきりとした拒否の意思表示がない限り、脳死者の臓器は移植用に提供することが出来るとする移植法は60%を上回る賛成を集めた。EU域境の警備Frontex強化にスイスも協力するとする発議は71.5%ではっきりと承認された。地方では注目されていたチューリヒ州の投票権年齢の16才への引き下げは反対65%近くで否決された。2022-05-15
映画法移植法Frontex
短い観測時間、皆既月食
明日16日、2019年以来初めてスイスでも皆既月食が見られるかもしれない。月が低いところにかかるため、雲が多いと予想されるスイス東部と南部ではかなり確率が低いと考えられる。皆既月食が始まるのは05時29分で既にかなり明るくなっており、太陽は地平線の下、僅か3度のところにあり、月は南西方向の地平線に沈む直前だ。チューリヒでは5時46分に日が昇り、直後に月が沈む。西に行くほど時間的な条件は良くなるとは言え、最大蝕の時間が06時12であることから、長く観察できるところは無い。今年の11月8日にも皆既月食があるが、スイスからは見ることが出来ず、2025年3月14日も部分的にしか見ることが出来ない。次の皆既月食は2025年9月7日を待たなくてはならない。2022-05-15
皆既月食MondfinsternisStelvision
ジャーナリズム離れ
独立デジタル雑誌、Republikが2021年4月にまとめたデータによると、350人以上が最近5年間にジャーナリズムの職業から離れた。その理由は様々で、必ずしも不満とは結び付かないが、ジャーナリズムが現状のまま先に進むと未来は無いというのが大方の意見だ。この発表に読者は驚き、業界内部の人は同感を覚え、専門家は誰かが数えていたことを喜ぶ。2020年に退職者は減ったが、その後、再び増え、2021年には93人が数えられ、今年1月には24人となった。2020年にはコロナ危機による経済の先行き不安のために離職者は減ったが、2021年には先の当てのないままに離職する人も多く出て、そのペースは毎週2人になった。4人に一人は公共放送SRFの離職者で、その計画SRF 2024とのかかわりが大きいとされる。総裁Nathalie Wapplerは高い効率、低いコスト、新しい構造を目標にしており、そのストレスが退職が増えた理由だと見られる。公共と社会研究センターのLinards Udrisは、大きな組織では特に上下関係が複雑で、それが失望に導くと考える。二つのメディア企業CH MediaとTX Groupでも節約が進められており、デジタル能力を備えていない社員には難しい状況となっている。専門大学Fach­hochschule Graubündenのメディア研究者Matthias Künzlerは、問題は雇用者側にあり、魅力的な職場を提供できない限り、若い人は興味はありながらも通信やPR業界に流れて行ってしまうと分析する。ドイツ語圏スイスのジャーナリスト養成機関MAZでも2018年に資格を取得した人は44人だったが、今年は25人まで減った。若い人が入ってこず、熟練のジャーナリストが職を離れれば、当然、穴が生まれ、ジャーナリズムの質は下がる。ドイツでも事情は同じでミュンヒェンのLudwig-Maximilians-UniversitätのJana Rickが千人以上のジャーナリストを対象に行った調査では、48%が俸給に不満で、58%が職場に不安を持ち、62%がコロナ危機以来、労働条件が悪化したと感じている。また、離職者を対象にした21の回答から選択する質問では、ジャーナリズムの変化を離職の理由に選んだ人が最も多かった。この動きの中で例えば、企業のために執筆、制作をするCorporate Publishingなどの中間分野が出来しており、メディアジャーナリストNick LüthiがPara­journalismと呼ぶ最終的には依頼者が力を持つこれらをジャーナリズムの範疇に入れるかどうかは議論が分かれる。2022-05-11
RepublikSRF 2024Jana Rick
インフレーションで貧困に
コロナ危機により始まり、ウクライナ戦争によって増幅されたエネルギー価格高騰と物資供給困難の間でヨーロッパでのインフレーションはバルト三国を始めとして10%を超す国が出ているが、スイスは窪地のように2.5%の低い数字となっている。大きな原因は通貨フランの価値が8%上がっていることで、価格上昇が輸入品で特に大きいためにその影響を大きく受けることが避けられている。しかし、スイスにも貧困層は存在しており、2020年の統計では722000人が貧困状態にあるとされていた。2014年以来、貧困生活者は僅かながら増え続けており、その傾向は続いていると考えられる。Caritasスイスでは130万人が貧困か貧困の危機にあるとしており、僅かな物価上昇でも貧困に陥る危険領域に居る人は少なくない。通勤のための車のガソリンを確保するために買う野菜を減らす、医者にかからない、必要な薬を買わないなど、社会的に問題となる行動も出てきている。CaritasのAline Masetは、社会援助を受けておらず、月収が3500フラン以下の人が最も大きなリスクに晒されていると説明する。2022-05-07
インフレーションCaritas
ヘルシンキ委員会がスイスを非難
USAのいわゆる、ヘルシンキ委員会は5日に会議を開き、スイスはプーチンの幇助者で、プーチンと彼に近いオリガルヒたちはスイスの司法を腐敗させたと非難した。U.S. Helsinki CommissionはUSA連邦政府の独立機関で、45年前のヘルシンキ合意加盟国57の合意順守を監視している。ウクライナ戦争に関して中立国でありながら各国のロシア制裁に同調したとして最近、スイスはUSAで好意的に語られることが多いが、Biden大統領が就任演説で、スイスは脱税のオフショア港だと発言していることを忘れてはならない。委員会のメンバーBill Browderはスイスから引き出せるものはまだまだあると発言しており、金融機関とUSA当局とのあいだでの脱税に関する苦い経験が多いスイスは警戒している。連邦大統領Ignazio CassisはUSA国務長官Anthony Blinkenに、あらゆる形でのオンライン会議への参加を拒否すると個人的に伝えた。2022-05-07
U.S. Helsinki CommissionBill BrowderAnthony Blinken
ヴァティカンとの外交正常化
毎年5月6日はヴァティカンのスイス衛兵の任命式の日だが、今年は36人が新たに衛兵に任命されただけでなく、スイス大使館の開館行事も行われた。スイス連邦大統領Ignazio Cassisも出席し、さらに、ローマ法王とも個人的に会見した。ヴァティカンにスイス大使館が置かれるのはこれが初めてで、大使はいるが大使館は無いという不規則な状況は解消され、通常の外交関係が始まることになった。ヴァティカンには世界各地からの3000人の教区長と4000人の聖職者が集まるため、詳細な情報を集めるには最高の外交拠点とされる。ヴァティカンとスイスの関係は常に良好だったとは言えず、1920年までほぼ50年間、外交関係がなかった時期があった。その原因は主にスイス国内のプロテスタントとカトリックの対立だった。これまでもスロヴェニア大使館がスイス大使館の代行を行っていた。2022-05-07
スイス衛兵Ignazio Cassisスイス大使館
SECO総裁、任命
連邦の経済政策の執行機関であるSECOの総裁にHelene Budliger Artiedaが11年間その任を続けたMarie-Gabrielle Ineichen-Fleischの後任として8月1日に就任する。2019年まで駐プレトリア大使で、2008から2015までは連邦外務部のリソース本部の総裁だった彼女は商学学位を保有する。BogotáのUniversidad Externado de Colombiaで経営学を学び、MBAを取得している。39人の候補者の中から選んだことを明らかにした連邦大臣Guy Parmelinは、外国での経験の長い彼女に、特に輸出の分野での活躍を期待すると語った。2022-05-07
SECOHelene Budliger ArtiedaMarie-Gabrielle Ineichen-Fleisch
3年ぶりの労働者の日
二年間にわたり大規模な集会が出来なかった5月1日の労働者の日、今年はコロナ行動制限が撤廃されたため、各地でデモや行進が行われた。50ほどの集会のうち最も大きいのはチューリヒのそれで、1万2千人以上が市中心部に集まった。多くのグループが練り歩いたが、赤い風船を手にした子供たちのグループは貧困と戦争の代わりにパンと平和を、と求めた。覆面をした左翼運動家が塗料スプレーなどで破壊行動を行い、発煙筒に着火したと警察では発表している。集会解散後にも騒ぎは続き、警察は催涙弾やコム弾をつかって介入した。バーゼルでは反資本主義団を名乗るグループが許可されていない順路を行進し、銀行などの建物に塗料袋を投げつけた。しかし、全体的には昼過ぎの最終集会まで平和裏に行われたと労働組合VPODとUniaの代表は話した。スイスでも今年のテーマはウクライナ戦争で、戦争の重荷は結局は労働者の肩に載せられるとして、スイスと世界で戦争終結への制限のない取り組みを要求した。最近、キイフを訪問したNationalrat国民議会議長Irène KälinはThunでの集会に参加して、平和と自由と連帯の側に立とうと呼び掛けた。労働組合連合SGB会長Pierre-Yves Maillardは前日すでにLuzernで労働組合がその使命を果たすためには民主主義が必要で、自由な労働運動なしでは民主主義は成り立たないと呼び掛けた。彼は更に、スイスは憲法の約束を果たさなければならないと話し、憲法の条文にある賃金の公平と生存に十分な年金額を実現することを求めた。2022-05-01
バーゼルBaselThunLuzern
Böögg、今年の夏は?
チューリヒ春の伝統行事Sechseläutenがコロナ危機による混乱の後、今年は恒例通りに開かれる。2020年は中止され、去年はUri州のSchöllenen渓谷でわずかな参加者で行われた。行事は先週末から始まっており、Uri州のパフォーマンスや子供の衣装行列などが行われた。しかし、最高潮になるのは今日の午後のBööggと呼ばれる雪だるま様の人型の焼き払いで、18時に開始される。騎馬、馬車、音楽隊などに伴われた3500以上の組合が目抜き通りを練り歩き、Sechseläuten広場に到着するが、今年はあいにくの雨天で、見物人の数は例年よりも少ないと見られる。連邦大統領Ignazio Cassis, 銀行UBSの主席エコノミストDaniel Kaltや伝説のスキー選手Bernhard Russiなどがゲストとして招かれている。15世紀に始められたとされる行事だが、Bööggがその一部になったのは1892年で、雪ダルマ型になったのは20世紀になってからだ。インフルエンザなどの冬の邪悪を象徴する人型は3.4mの高さがあり、10mの高さの7000の薪束の上に立てられる。頭部が焼け落ちるのが早いほど夏が素晴らしいとされるが、その長さは4分から44分までと様々で、夏の天気との関係も納得させるものではない。2022-04-25
SechseläutenBööggBernhard Russi
武器取得申請増える
武器取得許可申請が大きく増え、いくつかの州ではほぼ倍増している。取得後6か月が有効期限の許可証がどの位、実際に使われるかは今のところ分からない。申請の90%以上が許可されると見られ、程度の差はあれ、民間人の武器所有が増えるのは間違いないと見られる。ジュネーヴのNGO、Small Arms Surveyによると2018年には230万の武器が民間で所有されていた。人口100人当たりの武器所有数は27.6で、世界16位だ。中央登録簿が存在しないため、正確な数は分からないが、各州の登録数から見て、同じくSmall Arms Surveyによると2007年にはスイスは世界4位だった。武器による死亡数はUSAや南米の幾つかの国には遠く及ばないが、ヨーロッパではスイスはフィンランドに次ぎ2位だ。しかし、死亡数には自殺も含まれており、自殺の39%は軍用の銃で行われている。銃による殺人は少なく、人口10万人につき0.13件となっている。1999年に銃等に関する連邦法が制定され、武器の管理は連邦の権限となり、その後、銃による死亡数は大きく減っているが、全般的に自殺が減っていることもこの数字に反映されている。2019年に国民投票で承認された武器権法の改正では、軍以外の所有について突撃銃などに特別許可取得が義務付けられ、武器の動きの追跡が容易になり、犯罪組織による武器売買にも介入が容易になった。2022-04-22
武器所有許可(英語)Small Arms Survey武器権法 (英語)
再生可能エネルギー暖房
エネルギースイス、連邦エネルギー局、WWFスイスとGeoimpactが共同で運用するツール Energie Reporterの計算によるとスイスで最も再生可能エネルギーで暖房を賄っているのはグラウビュンデン州の村Furnaで、89%が再生可能エネルギーだとされた。村長Cornelia Rofflerも近くの森のトウヒやブナを燃料として暖房している。これには歴史的な理由があり、村に電気がひかれたのは1968年のことだった。村の農家は山地に点在しており、道路網が出来たのは1980年代の終わりだった。暖房に木材を使うのは必要に迫られてのことだった。一方、暖房に使われる再生可能エネルギーの割合が最も低いのは、選りによって緑の党が支配的なジュネーヴで、全国平均の33%を大きく下回る僅か3%だ。市長でエネルギー部門を担当するFrédérique Perlerと市環境部長Antonio Hodgersはともに緑の党員だ。大きな都市ではベルンが10%、チューリヒが25%、バーゼルが35%となっている。石油、ガス、電力は再生可能エネルギーには入れられず、自然のエネルギー、地熱、水、木材が再生可能とカウントされる。ジュネーヴで数字が低いのは、住宅の需要が大きく、暖房設備工事のための時間がないからだとされている。州都でも小さな町の場合は再生可能エネルギーの理由が50%前後となっている。スイスエネルギー財団の Léonore Hälgによると、大都市で再生可能エネルギー暖房の割合が低いのは賃貸住宅が多いからだ。住民は自ら暖房方法を決めることが出来ず、家主は暖房システムを更新することに興味がない。再生可能エネルギー暖房は化石燃料暖房に比べて設備が高価だが、運営費は低い。しかし、運営費は税金の控除の対象だが、設備はそうではない。ジュネーヴでは新たに州令を発布し、家主に再生可能エネルギーへの変換を義務付けることが出来るようになり、これによって再生エネルギーの割合が80%まで高められるとされている。スイスは2020年までの目標としていた温室効果ガスの排出節減20%を達成できず、法律だけで十分な効果があるかが問い直されている。2022-04-22
Energie ReporterFurnaAntonio Hodgers
複言語教員育成
PHBernとHEP-BEJUNEの二つの教育機関が協力して行っている複言語教員の養成計画ではドイツ語とフランス語の複言語で教育活動ができる幼稚園と小学校の教員を送り出している。2018年に始められたこのプロジェクトでは3年間でそれぞれ3学期間、ドイツ語とフランス語の教育機関で教育を受け、修了時には複言語と明記された学位と教員免許を与えられる。これはドイツ語圏のLehrplans 21とフランス語圏のPlan d’études romandの指針に合致するもので、言語だけでなく、それぞれの文化についても、相互の交流によって学ばれる。修了者はフランス語、ドイツ語、複言語の教育機関で教えることが出来る。2022-04-21
PHBernHEP-BEJUNE複言語
ロシアとIOC
53の国際スポーツ団体がスイスに居を置いており、スイスの名前はそのためにも知られることとなっていた。しかし今、ウクライナ戦争をきっかけにプーチンとオリガルヒの関係などにからみ富裕者との結びつきによる腐敗がより問題と見られるようになった。IOC国際オリンピック委員会にもロシア人役員がいるが、政治からの圧力にもかかわらず、彼らはその職に留まるとの立場を示している。IOCでは、スポーツ選手がすでに制裁を受けている状況の中では役員を辞任させるためには政権とのより強い結びつきを証明する必要があるとしている。国会の外交委員会のメンバーRoland FischerとElisabeth Schneider-Schneiterは、役員たちを擁護し続けることはスイスの国際団体立地としての信用を貶めることだとして、IOCの対応を迫っている。国際的にも30人以上のスポーツに関係する大臣がロシアとベラルーシの役員の辞任を迫っているが、IOCはまだ反応していない。スイスのスポーツ担当連邦大臣Viola AmherdはIOCのThomas Bach会長に書面で、これ以上これらの役員を容認することは出来ないと伝え、会長自身が介入することを求めた。2022-04-20
IOCRoland FischerViola Amherd
スイス水産品に人気
スイスのキャビアとエビがじりじりと人気を集めいている。ベルン・オーバーランドのFrutigenでは10年前からチョウザメの養殖がおこなわれており、現在、8万匹の魚が飼育されている。毎年、1.5トンのキャビアが出荷され、オーストリアやドイツにも輸出されていると所長のNicolas Buchmannは話す。Oona Caviarは20グラム45フランで売られているが、これは1kg2400フランで、かなりの高価品だが、特に祝宴などで食べられることが多いという。一方、ベルン州のエンメンタールにあるBurgdorfでは7年前からエビの養殖がおこなわれている。エビは一般的には東南アジアからの冷凍品が出回っているが、コロナウイルスによる予防防止措置が行われていた間に国内産のエビの需要は増えた。スイス産のエビは100g10フランの価格で売られており、これは外国産の約4倍の価格だ。年間生産量は2トンが限度だとAemme ShrimpsのIrene Kunzは話す。抗生物質やホルモンを使わない家族経営の養殖では、太陽光エネルギーと家族が所有する森からの薪で水温を29度に保っている。餌だけはFrutiger Störeと同様に輸入に頼らなければならない。Frutigenでは魚肉は食用に売られ、皮からは装飾品などのための革が作られ、残りは有機ガス製造工場に送られる。しかし、これらの養殖魚やエビが輸入品よりも環境負荷が本当に小さいかどうかはまだはっきりしていない。最も難しいのは餌の環境負荷の計算で、産地が公表されていない原料も少なくない。2022-04-20
Oona CaviarAemme Shrimps
チューリヒ、3D+歴史モデル
200年前、チューリヒは人口およそ1万人の二重の城壁に囲まれた町だった。その当時の町の様子を詳細に見ることが出来るようになった。勿論、デジタルで、市の考古学部と建設部地理情報センターの協力で2年の時間をかけて作り上げられた3Dモデルだ。3Dデジタルモデルはこれまでいくつもあるが、この場合は時間軸が加わり、紀元前およそ3000年の高床式建築の時代と紀元1800年前後のチューリヒを再現している。市役所横のGemüsebrückeは当時、車両が渡れる唯一の橋で、その上で市の立つ日の混雑は激しかったと記録に残っている。当時とは町は大きく変わっており、同じ場所にある道も名前が変わっているものが殆どだ。今日市街区になっている城郭外の郡部も再生され、現在の住所を入力すると、その場所の当時の様子を見ることが出来る。素人が見るとただの遊びのように見えるが、考古学部長のStephan Wyssによると考古学的、科学的研究の重要な一部だ。今日の考古学は文化財の発掘と保存だけではなく、情報の伝達もその重要な使命となっている。これまでもチューリヒの古い時代の生活を再現する試みは多くされているが、その正確度はまちまちで、例えばローマ時代の再現では数百年の時間の違いのあるものが同時に再現されているようなものが少なくなかった。今日の技術によって認識を新たにすることの必要性は大きい。この3Dモデルのアイデアは外部から齎されたもので、フリーのイラストレーターRaphael Voleryがチューリヒで仕事を始めた最初の日に会議に招かれ、話したアイデアだ。これが数週間後にはSmart Cityコンクールのイノヴェーション融資を受けることになった。技術的なことに興味がある人はプロジェクトHistorische 3D-Stadtmodelleのサイトで情報を得ることが出来る。ここで行われたのはその時代の家屋の絵を描いただけのことではなく、新たな発見のある度にそれらを変更できるようにすることだった。考古学の世界でも認識の半減期はどんどん短くなっており、このモデルの更新のスピードも上がっていくと考えられる。2022-04-17
GemüsebrückeRaphael VoleryHistorische 3D-Stadtmodelle
ロシアがスイスを非難
ロシアによるウクライナのブーチャとクラマトルスクでの無差別殺戮を連邦大統領Ignazio Cassisが非難したことに対して駐スイス・ロシア大使館はロシア外務省スポークスマン、マリア・ザハロヷァの声明を流布して反論した。連邦外交部EDAの代表がルクセンブルクの新聞Le Quotidienに、民主的な独立国を攻撃することがない第二次大戦以来の時代は終わったと語ったことに対してザハロヷァは、1999年にUSA主導のNATO軍がセルビアを爆撃したことを挙げ、政治的な都合により事実を忘れ、解釈を歪曲していると主張して、スイスが中立国としての立場を逸脱していると批判し、連邦外交部EDAはロシア側の説明を無視して、すべての責任をロシアに押し付けようとしていると主張し、損なわれることのない中立を美辞麗句だけではなく、スイス連邦がその質を保つことを望むとしている。2022-04-12
Ignazio Cassisマリア・ザハロヷァLe Quotidien
今日でエネルギーを使い切る
スイスのエネルギー自立は今年は今日で終了する。反原子力団体SESの気候と再生可能エネルギー部の共同部長Léonore Hälgが発表したところによると、スイス国内で生産されるエネルギーの総量は今日で使い切られる計算になる。20年前、この日付は3月11日で、丁度1か月伸びたことになる。どれが国内生産エネルギーかは政治的な判断で左右されるが、SESの計算には、原子力エネルギーは含まれず太陽光エネルギーは含まれる。太陽光パネルはほぼすべて中国からの輸入だが、エネルギー生産は国内で行われ、原子力発電には燃料を輸入し続けなければならないことからだと説明される。化石燃料の場合ははっきりとしており、全てが輸入だ。もし、暖房と自動車のために石油とガスを使うことをやめ、再生可能エネルギーで代替えすれば、エネルギー自立終了日は7月31日になると計算される。ちなみにこの日付が最も遅いのはエストニアの11月22日で、11月16日のアイスランドがそれに続いている。2022-04-12
SESLéonore Hälg
避難者の人身売買に警戒
避難者、特に女性と子供には人身売買その他の犯罪に巻き込まれる危険が大きいと国家移民事務局SEMが警告を発表し、ポスターやビラでの警告活動を始めた。一般的な情報の他に、被害にあうことを避ける具体的な方法、全ての被害者相談所の情報なども公表されている。ともにウクライナ語、ロシア語、英語、フランス語、イタリア語版があり、キャンペーンサイトにダウンロード用に用意されており、他の団体も使うことが出来るようになっている。この動きのきっかけは当然、ウクライナ戦争で、連邦亡命センターBAZに保護を求める人すべてに登録時に情報ビラが配られる。BAZの職員には人身販売の兆候に気を付け、疑惑のある場合は直ちに報告するように呼び掛けられている。2022-04-11
SEMBAZ
謎の誘拐事件で射殺
連邦予防接種委員会の会長Christoph Bergerを誘拐したとされるドイツ人Kevin Wを、Bergerの通報に基づきチューリヒ州のWallisellenで逮捕しようとした警察に容疑者は拳銃を向けたため、警官が発砲して、容疑者は死亡した。警察の発表によると容疑者は同行していた女性を盾にしていたが、拳銃を発射し射殺したとされる。Bergerは容疑者により1時間余り拘束され、高い金額を要求されたとして、拘束を解かれた後、警察に通報した。この事件がBergerの地位と関係があるかどうかは分かっていないが、Kevin Wと仕事上で関係があるJeremy A.はコロナ懐疑者で、Flat-Earth理論の信奉者だとされ、コロナウイルス感染予防のための行動制限に反対するデモにも参加していた。この関係についてもまだ明らかになっていない。2022-04-10
Christoph BergerWallisellenFlat-Earth
今年はダニ年か?
地球温暖化によりスイスはダニにとって生きやすい場所になってきたようで、2009年から2018年までの間に生息面積は4000平方メートル増えたと労災保険会社Suvaが報告した。特に標高500mから1000mの間での増え方が大きく、これに伴って、ダニに刺される件数も増え、2017年から2021年の間の年間平均件数は約14000で、2012年から2016年に比べて40%の増加だ。しかし、件数は天気によって大きく変化し、3月が温暖な年にはダニは早く冬眠から覚め、人間も外に出ることが多くなるため、二重効果で件数が増えると専門家のFelix Ineichenは説明する。Suvaによると5月から7月の間が一般的に最も件数が多いが、予測は難しい。昨年は4月が低温多雨だったために、ダニの繁殖は弱かったが、今年も4月の天気が大きく影響する。2022-04-07
ダニ ZeckenSuvaFelix Ineichen
対食品ロスの戦い
毎年、一人当たり330㎏の食料が浪費されたり廃棄されているが、これは全量の3分の1に近い。連邦はこれらの無駄を2030年には2017年比で半減する計画を立てた。飲食業界、小売業界、食品加工業界そして農業界も協力して目標を達成しようというものだ。自由意思がベースで行われる対策としては、消費期限表示の明確化、売れ残り食品の公共福祉団体への寄付、包装の最適化、作付け計画の改善などが考えられている。連邦、州、地方自治団体がそれぞれ経済界の食品ロスを避ける動きを促す方策を打ち出すことが求められる。2025年に中間評価が行われ、25%削減が達成されているかどうかが測られ、改善策が決められる。食料による環境負荷の4分の1は食品ロスによるものだと考えられており、それは食品生産が限りのある水、エネルギー、土壌などの資源を必要とするからだ。ウクライナ戦争が図らずも明らかにした食料生産の脆弱さをみても、食品を無駄にすることがどれほどのダメージを与えるかを連邦は示して、協力を呼び掛けている。2022-04-06
連邦内閣
占領下の抵抗軍博物館
冷戦の時代に、スイスが占領されるという想定の下に抵抗運動を行うために組織されたP-26の目的は妨害活動をすることで、精鋭工作員が集められていた。1990年に起こった書類紛失事件でこの組織が広く知られることになったが、一方では英雄的な集団だと称えられ、他方では違法な秘密軍だと批判されている。目立つ場所に立つ教会の地下の防空壕は現在、民間協会Militär- und Festungsmuseum Full-Reuenthalが管理しているが、この団体の会長Urs Ernstも当時はその存在を知らなかった。抵抗軍のアイデアは第二次世界大戦後に生まれ、1970年代に具体的な組織化が始まり、個別に集められた人材がスパイ教育を受けた。彼らは武装しており、女性には特別に小型の拳銃が支給された。タイプライターケースに偽装された短波受信機、暗号解読機、無線通信機などが備えられていた。警報があれば、彼らは武器が入れられた完全防水のクローム鋼鉄製のカプセルの中に身を隠すことになっていた。カプセルは卓球台の下、物置小屋などに置かれていた。Militär- und Festungsmuseum Full-Reuenthal博物館はこれらの軍備品だけではなく金塊も所蔵している。それは、スイスが占領された場合、通貨フランが無価値になると考えられたからで、薬品や食料の支払いに金が使われることを想定していたためだ。地元の歴史家であり州議会議員でもあるTitus Meierは、この組織の存在は1983年から国会の委員会が知り始めたが、組織替えや議員の交代などで、管理が一貫して行われなくなっていたために、1990年の大騒ぎとなったと話す。彼はこの組織は当時、合法的なものだったと考えるが、Josef Langなどの左派の歴史家は、監視が行われていなかったことを問題としており、危険な存在になる可能性があったと考える。法律が厳格化されたことで、今、このような組織を作ることは不可能だと考えられる。組織のメンバーリストは2040年まで秘密とされることになっている。2022-04-06
P-26Militär- und Festungsmuseum Full-ReuenthalTitus Meier
記録的な出産増
速報値によると2021年末のスイスの人口は870万人で、前年比0.8%の増加となった。BFS連邦統計局の発表によるもので、最近3年間の平均0.7%をわずかに上回った。出産は89400で、前年比4.1%の大幅増となり、絶対数では1972年、増加率では1988年以来の高い伸びとなった。コロナ危機が影響した可能性もあると見られる。婚姻数も2020年のコロナ危機の行動制限による7.1%の落ち込みの後、3%増えた。離婚も2020年には先延ばしされていたが、2021年には5.1%の増加となった。離婚者の婚姻関係の持続期間は平均で15.7年に延びた。移入者数は165600 、移出者数は114600で、前年比それぞれ1.5%と4.8%増えた。外国に移住したスイス人は前年比12.5%減った。2022-04-05
BFS
死幇助を望む、Delon
史上最も有名な映画俳優の一人、Alain Delonがスイスで死幇助を受けたいと望んでいると息子のAnthonyがテレビ局RTL Channelに語った。Anthonyは手続きに入ると話し、父親が数年前からスイスに居住しており、スイス国籍も持っていることから法律的な問題は無いと考えている。複数回の脳内出血で俳優の健康状態は非常に狭まっているとされ、昨年、妻のNathalieが癌で死亡したことが大きな打撃になったと考えられる。彼はRocco e i suoi fratelli(若者のすべて)、Plein Soleil(太陽がいっぱい)などで60年代に日本でも人気となった。2022-04-05
Alain DelonRTL ChannelPlein Soleil
認知症の村
Bern州のWiedlisbachにスイス唯一の認知症の村が開かれた。認知症の人だけが居住する外界から切り離された村には間もなく56人の最初の住民が到着する予定だ。外観からは住宅地の団地のように見えるが、二階建ての建物の間には小さな広場があり、いすやテーブルも配置されている。小さな泉があり、小さな商店もあり、よくある村の広場のようだ。Juradorfと名付けられた区域は壁によって外界と隔てられており、住民はその中を自由に動くことが出来ると、言わば村長のUrs Lüthiは説明する。方向や場所の認識に困難のある認知症の人が外界に出ることが出来ないことで安全を保つことが出来ると運営団体Dahlia Oberaargau AGは話す。エレベーターも自動で動き、指一つ触れることなく居住室の階まで運んでくれる。住民はそれぞれの個室を持つが、6人のグループにまとめられており、お互いの接触が容易にできるように工夫されている。食事も重要なことの一つで、居住者は係員の助けを受けて、自分で料理することが出来るが、アイデアはマッシュポテトなどの簡単な料理は自分で作り、難しい煮込み肉などは村の商店から受け取るというものだ。しかし、老人たちが毎日、トマトスパゲッティを食べるようなことは避けたいとしている。この村はオランダの介護村De Hogeweykをモデルにしており、そこでは150人の居住者が暮らしている。このアイデアには当然、批判もあり、居住者はただの仮想現実を生きるだけであり、結局は決められた手順によって生活することになるというものだが、この試みの成果がどの様に出るか、注目されている。2022-04-03
WiedlisbachJuradorfDe Hogeweyk
賃金統計2020
2020年の就業者の年収中央値が税込み6665フランだったと連邦統計局が発表した。男女の賃金差は依然大きく、平均10.8%だった。固定給の被雇用者の10%は月収4382フラン以下だった一方、最高収入の10%の月収は平均 11996フランだった。賃金格差は2018年と2020年の間には大きな変化はなく、最高賃金層の年収は11.8%上昇したのに対して、最低賃金層の上昇率は11.6%だった。男女差は高所得者で大きく、男性の平均が11'116フランだったのに対して女性の平均は9249フランで、16.8%の差だった。中低所得層ではその差は9.3%だった。業界による賃金差は大きく、最高の銀行保険業界では月収中央値が10221フランであるのに対して、最低の美容師などのプライベートサービス業界では4211フランだった。交通業界と健康業界は中位の6000フラン台となっている。2022-03-28
連邦統計局SRFWatson
ベルン州選挙
昨日、3月27日日曜日にベルン州の議会と執行議員選挙が行われた。議会選挙では緑の党とGLPの二つの環境を旗印に掲げる党がそれぞれ5議席を新たに獲得したのに対して、第1,2党のSVP(スイス人民党)とSP(社民党)は議席を減らした、特にSPの退潮は深刻で、6議席減となる。議席数を19とする緑の党は18議席の経済政党FDPを抜き、新たに第3勢力に浮上する。SPの敗北について共同代表のMirjam Veglioは、全国的な傾向はベルンで全開した、残念だと語った。政治分析家の Marc Bühlmannは、議席の移動はいわば隣の党へであり、議会全体の左右の勢力図は大きく変わらないと話す。一方、執行議員選挙では辞任したBeatrice Simonに代わりAstrid Bärtschiが当選し、中道右派が引き続き執行部の一角を担う。伝統的にベルン州は市民政党が強く、女性を推すことが下手な最大政党SVPではなく中道党が候補を立てた作戦が功を奏した。意外だったのは前Biel市長、Erich Fehrの落選で、現市長の知名度で票を集める作戦は実らなかった。Bärtschi以外は6人の現職が再選された。2022-03-28
ベルン州Mirjam VeglioAstrid Bärtschi
スイスにあるロシア資産
スイスの金融機関は世界から、経済制裁は実行しなければ効果は出ないと迫られているが、Seco国家経済事務局はこの木曜日に初めて、これまでに凍結されたロシア資産の額が57憶5千万フランだと発表した。制裁実行の責任者であるErwin Bollingerはこの額はスイスがこれまで行った制裁のなかでも最大級だと説明した。これは現状であり、今後、額が膨らむことは容易に予想できる。資産凍結には銀行、弁護士、州当局、税務局が疑いのある資産を管理していたり、その存在を知った場合にSecoに画像とともに報告する必要がある。Secoが自発的に動くことはない。USAなどでは当局がタスクフォースを組織して、金融機関に過去の資金の出入りを調査させることが出来る。間接的な取引の場合、長くさかのぼって記録を調べる必要があり、現状の確認だけでは分からないことが多い。資金洗浄に詳しいMark PiethはUSAでは囮取引をすることで隠れた資産を見つける方法がとられることがあると説明する。スイスには制度的な裏付けがなく、過去にさかのぼって調べることを要求できない、銀行に課せられるのは現状の報告だけだ。これは必ずしも守られなければならない慣行ではないという意見もあるが、政治的な問いには政治が答えるべきで、司法が解決するものではないという意見は強い。2022-03-27
SecoErwin BollingerMark Pieth
ロシアプロパガンダ禁止せず
スイスはロシア制裁でEUの方針に同調しているが、わずかに異なる項目がある。それはロシア政府のプロパガンダ報道機関であるRTとSputnikを禁止しない決定を連邦政府がしたことだ。2022年3月1日付でEUは有線、無線、衛星、アプリを通じたロシア政府の情報の開示をすべて禁止したが、EU委員会の副総裁Vera Jourovaは、例にない時の例にない措置で、報道の自由は勿論、重要だが、戦争プロパガンダに悪用されることは阻止しなければならないと話した。スイスの見方は異なり、経済担当連邦大臣Guy Parmelinは、ロシア公共報道機関の情報伝達の禁止は非常にリスクの大きい政治的な問題だと話し、スイスのより高次元の損益に関わる場合に正当化されるとの考えを示した。更に、禁止することによりこれらの報道機関への興味がより掻き立てられる危険性にも言及した。とは言え、この二つの報道機関へのアクセスは簡単ではなく、通信大手のSwisscomとSunrise UPCはRTの配信を停止した。Sputnikの配信は停止されておらず、Channel 1 Russia, RTR Planeta やKinomirなども配信されている。2022-03-25
RTSputnikSunrise UPC
チーズ消費、さらに増える
2020年に史上最高となったスイス人のチーズ消費量は2021年、僅かながら更に増えた。一人当たりの消費量は23.2㎏で、前年より100g(0.4%)増えた。Swissmilkの発表によると、203896トンが消費されたが、これは前年比0.5%増だ。セミハードチーズの人気はまだ根強く、ハードタイプの消費減少の穴を埋めて余る、一人当たりの消費は210g増えた。新種だけではなくスイス伝統のチーズでもセミハードタイプが好まれ、Tête de Moine AOP, Vacherin Fribourgeois AOP, Raclette du Valais AOPなどが売り上げを増やした。2021年半ばから、水牛乳チーズの人気が高まり、一人当たり35gの消費増となった。国内産のチーズは前年比1.9%、売り上げを減らたが、特にフレッシュチーズの落ち込みは大きく、- 4.3%となった。スイスで消費されたフレッシュチーズの42.6%は輸入品だった。スイス牛乳統計2021は今年の夏遅くに発刊される。2022-03-25
SwissmilkTête de MoineRaclette du Valais
輸出復調
2月の輸出は2か月続いた減少から反転して1月比15.4%増の240憶フランと、2月としての史上最高となった。輸入は2.9%減の183憶フランだった。輸出超過は57億フランで、これも2021年8月を抜いて史上最高だ。連邦税関国境保安局の発表したもので、輸出で最も伸びが大きかったのは化学薬品分野で26.9%の大幅なものだった。続くのは機械と電機で1.1%減の27億フラン、8.1%増の時計の20億フランで、3か月続いた減少から増加に戻った。更に3.8%増の15億フランの精密機械、4.4% 増で13憶フランの金属が続く。輸出先のトップはヨーロッパの136億フランで、6.5% 増、ドイツ単体では6.3%増の39億フランだった。北米向けは大きく増え、中国向けも危機にかかわらず好調だった。2022-03-17
連邦税関国境保安局
世界トップクラス、ロボット研究
ロボットの製品組み立ては日本、韓国、中国、USAで行われることが多いが、その研究開発ではスイスが最先端グループにある。世界の20トップ研究所の1/4はスイスにあるとEPFL連邦工科大学ロザンヌのLASAアルゴリズムと学習研究所のAude Billardは話す。素材、ソフトウェア、人工知能の研究が進んでおり、多数の小企業が生まれている。SNFスイス国民基金が2010年、重点研究NFSの一つとしてロボティックスを選んだのは故無きことではない。12年の時間と8500万フランの投資により研究はより高次な段階に入り、イノヴェーション振興機関Innosuisseは今年、年予算50万フランの全国テーマネットワークNTNを立ち上げた。NTNも主導するBillardは、毎年10のプロジェクトを支援し、スタートアップに寄り添うことが出来ると話す。先端技術の研究はもちろん重要だが、これから増え続けると見られる実用的なロボットの需要に応えるためには市場に目を向けるNTNのような仕組みが必要だ。今、ロボティックスの最大の課題は金属や硬質の合成樹脂からいかにして柔軟な素材に移行し、人間の優しく正確な感触を実現するかだ。しかし、ロボットの場合これが動きの正確さを損なう原因となるため、研究は多くの不安定要素と向き合うことになる。医学の分野でも手術ロボット、人体内に入り使命を果たすMicro-Bots、人間の動きをサポートする体外骨格などの需要が増えている。これらには倫理的、法的な判断が常に伴うため、その対応も重要な課題だ。経済への貢献は研究所にとっては一義的な使命ではないため、NTNは3のスタートアップ企業を立ち上げたが、その中でも2019年に設立されたAICAは一般人にもできるロボットプログラミングを開発している。ロボットの価格の半分はソフトウエアが占めるとAICAの共同創立者Baptiste Buschは説明する。当初はコンサルタントの依頼が殆どだったが、ロボット生産者とその使用者の間の円滑な関係を助けるシステムを提供しているAICAは、現在のような硬直的な使用法から、目的に合わせてプログラムを変更できるようにすることが目標だとしている。大企業のスペシャリストだけでなく、オールラウンダーの手工業者にも使われるようになることが希望される。2022-03-14
Aude BillardNTNAICA
カーニヴァル終了
バーゼルのカーニヴァルFasnachtが終わり、今年のカーニヴァル行事は世界中で終わった。今年は、2年間にわたる中止の後、再開が決まったが、時を同じくしてロシアのウクライナ侵攻が起こったため、時事風刺が特徴のFasnachtでも急遽、テーマを変更した参加団体が少なくなかった。戦闘が行われている一方でカーニヴァルを行うことの可否はスイスでも大きな議論となったが、バーゼルではむしろ積極的に行うべきだという意見が強かった。期間中行われた風刺寄席Schnitzelbänkでもウクライナ、ロシアを扱うものが多かった。2022-03-10
FasnachtTelebaselSchnitzelbänk
弾薬会社をイタリアに売却
連邦に近い武器宇宙技術企業RuagがThunに工場があるその弾薬部門AmmotecをイタリアのBerettaに売却すると発表した。これはBeretta社主Pietro Gussalli Berettaがスイスの新聞Neuen Zürcher Zeitungに関心があることを明らかにしており、国内外に驚きはない。ヴェネツィアに本拠を置くBerettaは狩猟、スポーツ、戦闘用の軽武器、望遠鏡、衣料品などを製造する企業だ。Beretta Holding はAmmotecの従業員2700人、製造ラインのすべてを受け継ぎ、Thunの従業員400人の職場も5年間保証される。2022-03-10
RuagBerettaThun
3年ぶり、素晴らしい3日間
新型コロナウイルス感染防止のために2年続けて中止となったバーゼルのカーニヴァルFasnachtが今朝4時、伝統どおりMorgenstreichで始まった。鐘を合図に町中の灯が消され、静まり返った中で開始が告げられ、数千人のカー二ヴァリストが笛と太鼓で行進を始めた。開催が本決まりになったのは2週間ほど前で、一年で一番素晴らしい3日を待ちわびていた現役参加者は口を揃えてこんな良いカーニヴァルは初めてだと話した。見物客の賑わいも大きく、狭い通りは行き来が難しくなる場面もあった。コロナ感染予防と楽しみの間で悩む人も多かったと考えられるが、現場ではコロナウイルスは既に遠いもののように感じられ、マスクを着用する人も僅かだった。現役参加者はもともと顔を見せてはいけない規則があり、各々が自分のやり方でバランスを取っていた。コロナウイルスの心配は小さかったが、ヨーロッパで戦争が行われているという考えは参加者にも重い影を落とし、中央広場で音楽を15分止め、平和の火を灯すというアイデアや、Morgenstreich前に鐘を鳴らすというアイデアなどが出されたと代表のPia Inderbitzinは話すが、カーニヴァル委員会は自ら規則を決めることは避け、各参加団体や個人の判断に任せることにした。これはカーニヴァルへの参加と同様に、各自が自由に決めることだと委員会はしている。戦争が起こっている時にカーニヴァルを行うべきかどうかは各地で議論されてきたが、かつての委員会代表Felix Rudolf von Rohrは、やるべきだと地域テレビTelebaselで語った。更に、この問いを出す人はバーゼルのカーニヴァルを理解していないのだとして、世界のカーニヴァルのバカ騒ぎとは違い、バーゼルのFasnachtは社会の鏡の役割を果たすのだと説明した。Morgenstreichでもテーマを急遽切り替えて、ランタンを描き替えたり、コスチュームに平和の鳩を採用する人もあった。カー二ヴァリストたちがこの三日間を二つの思いの間でどのように過ごすのか、特に今夜始まる、一種の風刺寄席である Schnitzelbänkでどのように表現されるのか注目される。2022-03-07
FasnachtMorgenstreichSchnitzelbänk
ウクライナ戦争への連邦方針
連邦内閣はウクライナ戦争に関連して新たな方針を決めた。ウクライナ人には無条件に入国と90日間の滞在を認め、その後は難民法の規定を初めて適用してカテゴリーSと呼ばれる保護滞在許可を発給する。これはEU加盟国の多くが行おうとしている措置に沿うものだ。来週半ばまで各州、援助団体、国連難民援助機関UNHCRとの話し合いが行われ、最終決定される予定だ。逼迫が想定されるエネルギー供給については連邦環境・運輸・エネルギー・通信部UVEK, 経済研究教育部WBF、公正競争委員会Wekoにガス、ガス貯蔵、液化ガス、液化ガスターミナルの増強について早急な対策が出来るかどうかを諮問する。業界は談合の疑いを受けることなく、早急に対策を打つことが出来る、このような場合は事業者間の申し合わせが不可欠だと考えられるからだ。大きな貯蔵能力がなく、輸入に頼るスイスにとってはこのような措置は不可欠だと連邦政府は説明している。その後もエネルギー施設の予期せぬ稼働停止や輸入ストップなどのリスクは残る。エネルギー監視機関Elcomはエネルギー関連の連邦機関や電力供給事業者Swissgridとともに状況の推移を見守る。制裁については、いわゆる軍民双方に使うことのできる製品のロシアへの輸出を禁止し、戦略物資、軍事テクノロジーの輸出を石油業界と航空宇宙業界に禁止する。また、軍事関係の修理や保険なども禁止される。ロシア中央銀行との取引はEUと同様に禁止する。有価証券や融資の扱いも禁止され、複数の市中銀行との取引もEUとSwiftの方針を踏襲して停止する。プーチン大統領に近い人物の資産は凍結される。連邦はまた、ウクライナの原子力発電所への攻撃を受けてヨード剤と防空壕についての情報誌を公開する。更に、必要に応じた女性の兵役義務についての検討も行われる。2022-03-04
連邦内閣保護滞在許可Elcom
学歴と満足度
2019年、すなわちコロナ危機の前の統計だが、スイスの19才の半分以上は自分の生活状況に非常に満足しており、 更に25%はどちらかと言えば満足している。研究主任のPädagogischen Hochschule Zug教育大学のStephan Huberによれば、満足度は学歴と密接な関係にあり、義務教育後に上級の教育を受けていない人たちにそれが明らかに見える。学歴は親と関係が深く、3分の2は親と同程度の教育を受けている。親よりも高い学歴を持つ者もいるが、親よりも低い学歴の若者は増えている。10年前に比べて若者の読書量は減っており、特に新聞を読む若者は目立って減っている。2010/2011年にはまだ64%が新聞を読んでいたが、今では24%だ。義務教育だけを受けた19才の率はこの数年間、6%前後になっているが、女性は減る傾向にあり4%で、男性は増えて8%となっている。これはリスク可能性だとHuberは指摘し、社会はこれに注目すべきだと考える。政治は既に目を向けており、防衛担当の連邦大臣Viola AmherdはVBS連邦防衛部の依頼により兵役学校で行われた調査の結果について、これは政治課題だとの見解を示した。教育担当の連邦大臣Guy Parmelinもこれを慎重に分析し、正しい措置に動くべきだ。2022-03-03
Stephan HuberViola AmherdGuy Parmelin
オミクロンは乗り越えられる
2月14日に予防接種などのコロナウイルスに関する証明義務が停止され、公共の場でのマスク着用義務だけが残り、入院患者の全員PCRテストもされなくなったが、今、予想通りに感染者数は再び増えてきた。自主的にテストを受ける人も減っており、陽性率が40%を超すのは当然の成り行きと言える。感染状況は正しくは把握されなくなったが、下水の検査からは感染が広がっていることが推測される。感染予防措置が緩和されたこととともにオミクロン株の変異種BA.2の広がりも感染拡大の原因と見られ、現在、感染の30%がBA.2によるものだと考えられる。研究所の分析ではオミクロンによる重症化の可能性は低く、集中治療の例は昨年12月以来、減り続けており、現在は当時の半分程度となっている。しかし、香港の例を見ても分かるようにオミクロンは無害とは言えないもので、特に予防接種が行き渡っていないところでは大きな被害を与えると考えられる。しかし、予防接種率が高く、感染治癒の例も多いスイスではオミクロンの波は何とか乗り越えることが出来ると考えられる。2022-03-03
オミクロンBA.2香港
ウクライナ難民をアパートに受け入れるには
ウクライナを助けたいと思っている人はスイスでも多い。国外に難を逃れてきた人たちを個人的に受け入れることは可能か?市民団体Compaⅹなどにこのような問い合わせが多く寄せられている。難民支援団体SFHは過去の紛争から多くの知見を蓄積している。その広報責任者Eliane Engelerが注意すべき点を説明している。ウクライナから逃れてきた人たちは自由にスイスに入国でき、90日間、合法的に滞在できる。この期間に個人がウクライナ難民を受け入れることは自由で、当局の承認の必要はない。この期間後については連邦内閣が今後、決定する。賃貸住宅の場合にも、無料で提供する限り、家主の承認を受ける必要はない。交通が非常に不便なところは適していないが、重要なのは双方の希望をよく話し合うことで、受け入れ側が長く関わる用意があることも重要だ。受け入れたいという人はまずSFHに問い合わせをして、SFHは適当な例があれば、仲介を始めるが、今のところかなりの時間がかかると考えられる。ウクライナで辛い経験をした人が多いと考えられることから、心に負担を掛けないために彼らが自ら話すのを待つことも大切だ。この点については専門家が相談に乗る。亡命志望者の場合とは違い、コストについては公金による援助は無く、受け入れ側に経済的な負担についての用意があることが必要だ。2022-03-03
CompaxSFHEliane Engeler
スイスのロシア制裁に疑問
昨年、駐モスクワのスイス大使館がその経済報告で、スイスはロシアの投資家、金融機関、貯蓄者に伝統的に好まれる金融立地であり、ロシア資産の管理では世界的にみて群を抜いた存在だと書いた。また、ロシア産の原料の80%はジュネーヴ、ツーク、ルガーノ、チューリヒなどの金融センターを通じて売買されている。ロシア人資産家はスイスで重要な医療を受けることを好み、休暇もスイスの高級リゾートを好む。すなわち、スイスはロシアの資産家の行動に影響を与えることが出来る手段を多く手にしている。それだけに、スイスがウクライナ侵攻を受けてのロシア制裁のEUの方針に追従しないことが世界から驚かれている。クリミアやシリアの場合、スイスはEUの制裁方針をそのまま踏襲したが、今回は2014年のクリミア占領の時に打ち題した制裁をさらに強めはしたものの、EUと歩調を合わせることはしていない。例えば、ロシア資産の凍結は現時点では見送っており、今でも口座から引き出すことが可能で、それがウクライナ戦争に使われることもありうる。昨年、スイスに流入したロシアの個人資産は25億ドルとされ、最近、ドイツの新聞Süddeutschen Zeitungが報道したSuisse Secretsによるとスイスの金融機関は問題があると考えられる顧客や資金も十分な審査をすることなく受け入れてきた疑いがある。世界が暴力と戦争犯罪を抑えるためにロシいにできる限りの圧力をかけようとしている今、スイス連邦内閣のロシアとの対話のパイプは開いておくと方針に注意を向ける者はいない。今、スイスはこの戦争に対する態度が適正であるかどうか熟慮するべきだとする意見が強い。2022-02-26
Suisse Secrets
鳥インフルエンザでペリカンが死ぬ
ベルンの動物公園Dählhölzliで1羽のペリカンが死に、鳥インフルエンザヴィールスが検出された。この前にも2羽の鳥が鳥インフルエンザにより死んでおり、他の動物からはヴィールスは検出されていないが、動物公園は強い予防防止措置を始めた。BLV連邦食品動物局はAare河沿いの検査区域を広げ、そこでは鳥類の放し飼いが制限される。感染力が非常に強いヴィールスは特に鳥同士の間では簡単に広がるとBLVのNorbert Säubertは説明する。鳥インフルエンザはヨーロッパの広範な地域で確認されており、感染拡大の可能性は現在、大きい。人間が感染する例はまれだが、鳥の死骸を見つけた人には接触を避け、警察か防疫当局に連絡することが求められている。2022-02-25
Dählhölzli鳥インフルエンザBLV
町の企業が急に大きくなると
VispはWallis/Valais州の人口8100人の町だが、有機テクノロジー会社Lonzaの生産拠点がある。Modernaのコロナウイルス予防接種の有効成分の生産を受け持ったことで、Lonzaはこの2年間、非常な勢いで生産を拡大している。それに伴い、従業員は2000人増えた。住宅の需要は大きく増え、近隣の町村に住み家を見つける人も多く、400の賃貸住宅が建設中だ。無料駐車場は満車で、従業員はそこからキックスクーターでLonzaに向かう。最も大きな問題は水で、Lonzaは生産のために、町全体と同量の水道水を必要とするため、Gredetschの谷から10㎞の水道管が急遽、敷設された。間もなく水の消費量は2倍、3倍になると町長のNiklaus Furgerは話す。1千万フランの水道管敷設コストの半分はLonzaが負担するが、これはVispとLonzaの相互依存を象徴するものだ。Lonzaはこの地方で図抜けて大きな雇用者で、4500人を雇用している。他の地方から引き抜かれた専門家も少なくない。Lonzaは税金を本社のあるBaselで払っており、工場拡大のための投資は地方税から控除される。つまり、税の直接の恩恵は町には無い。LonzaのVisp工場長Renzo Cicilliniは、恩恵が現れるには時間がかかるとして、地方政治は長い目で経緯を見守っていると説明する。経済研究所BAK EconomicsのMarc Bros de Puechredonはこの急激な拡大の今後への影響の予測は誰もできないとしながらも、生化学会社がVispに拠点をおいていることはこの地方にとって大きなチャンスで、研究分野でも発展が期待できると話す。しかし、地方自治体が大きすぎる借金をすることは避けなければならず、野放しの発展も見過ごすべきではないが、Lonzaの輝きに惹かれて企業群がこの地方に集積すれば恩恵は大きいとPuechredonは予想する。2022-02-18
Visp フィスプLonzaMarc Bros de Puechredon
コロナ証明、明日から不要
連邦政府は大統領Ignatio Cassisが出席する記者会見を開き、コロナ制限解除を決定したことを発表した。2月17日付で国内のほぼすべての証明義務は停止され、予防接種、治癒、テスト陰性の証明が必要なのは長距離旅行だけになる。ただし、各州は証明義務延長の権限を有する。国際旅行のための抗原テストおよびPCRテストに基づくEU基準に準拠した証明書は発行される。スイス入国時の証明および入国フォームの記入提出は不要になる。証明義務の解除に伴い、証明書の発行も停止される。発行済みの証明書はその有効期間、例えば、最後の予防接種から270日が過ぎれば無効となる。証明アプリは外国旅行用に存続するが、アンインストールした場合には証明書も消去されるので、PDFファイルとして保存しておくことが推奨される。飲食店や介護施設などの民間施設は証明書の提出を求めることが出来るが、個人情報保護や提出が必要な理由の説明が求められ、同時に障害者同権法や労働法の特別保護規則の順守も必要だ。公立病院などの公共の施設も証明書の提示を求めることが出来るが、適用に関する州の規則が定められていることが必要だ。2022-02-16
Ignatio Cassis連邦健康局 英語コロナ証明書
入監テストに応募殺到
チューリヒの貨物駅跡に建設される警察司法センターの一部はチューリヒ西刑務所として使われるが、4月の本格開始を前に、テスト滞在を募集した。3月24日から27日までの拡大週末に予定されているテストになんと832の応募があった。男女はほぼ同数、菜食主義者も半数だという。二人房の同居者を選ぶことは出来ないが、宿泊するか、数時間だけ滞在するか、入監前の身体検査を受けるかどうかは選択することが出来る。食事の配分、房から中庭への移動などが規則通りに行われるが、テスト入監者の体験により改善できることがあるかどうかが検討される。チューリヒ州に居している、または州の機関で働いていることが条件のテスト入監者の選択は、刑務所側が様々な点を検討して決定する。あまりにきついと感じる人はテストを中断することが出来るとされている。2022-02-15
チューリヒ西刑務所Bluewin.ch警察ニュース
子供公共交通パス
Swisspassはほぼすべての乗車券がチャージできる便利な公共交通パスだが、今年4月から成人に同伴される子供もこのパス作り、利用する場合は携行することが必要になる。これまでは例えば親のカードに同伴切符をチャージすることが出来たが、今年から子供のカードに同伴切符をチャージする方式に変更された。この変更は昨年秋に周知キャンペーンが行われたが、気付かなかった親たちも少なくないと考えられる。子供Swisspassの発行は既に始まっているが、特に小さな子にはカードの携行はなかなかハードルが高い。事業体Alliance SwisspassのスポークスマンThomas Ammannは、カードを忘れた場合は携帯電話で情報を読み出すことが可能だと説明するが、それにはログインが必要で、そのためにはメールアドレスを登録しておく必要があり、特に子だくさんの親にはなかなか骨の折れる作業が必要だ。SBB連邦鉄道この問題を軽減するための変更を開発中で、4月1日には公開する予定で、既に一般の人がPreview Appで試すことが出来る。2022-02-15
SwisspassThomas AmmannPreview App
鳥ヴィールス警戒解除
1月末、極めて強い伝染力を持つヴィールスNewcastleがチューリヒ州のNiederglattにある養鶏所で検出され、500羽の鶏が殺処分され、近隣には保護および監視ゾーンが設定され、定期的に検査が行われてきたが、最近の検査ではどの検体からもヴィールスは検出されず、今日、2月15日に監視ゾーンは解除された。州獣医Regula Vogel は養鶏所は洗浄滅菌され、保護ゾーンの34養鶏場、監視ゾーンの23養鶏所では、ヴィールスの確認は無かったと発表した。ヴィールスは街中の鳩から鶏に伝染したと考えられ、局地的な現象に終わったとされた。しかし、鳥類は様々なヴィールスに感染するため、野鳥との接触を極力、抑えることが事業所の規模にかかわらず今後も重要だ。2022-02-15
Newcastle diseaseNiederglattRegula Vogel
国民投票結果
今日行われた国民及び住民投票で、連邦レベルの4の発議は、青少年保護を目的とするタバコの宣伝制限案以外はすべて否決された。メディアへの国庫からの助成金を増やそうという法案パッケージは反対54.6%、新株発行と有価証券取引にかかる税金を廃止しようという案は反対62.7%、動物実験禁止案は反対79・1%ではっきり国民の拒否が示された。州レベルではSolothurn州で病院へのコロナ補償が可決され、Bernでは自動車税引き上げが否決され、Geneveでは暖房ネットワークの拡充が承認された。Luzernでは州立病院への助成金増額が認められ、Schaffhausenでは減税案が圧倒的多数で承認され、Basel地方州では気候保護発議が否決され、Juraでは政党資金透明化案がはっきりと承認された。2022-02-13
タバコの宣伝制限メディア助成金新株発行税
テフロンとその仲間
80年前に最初の原子爆弾を腐食性ガスから守るために使われたPFASと呼ばれるグループに属する化学物質はその数年後にフライパンに応用されることになった。これらの物質の特徴は水や汚れを撥くことだが、20年ほど前からこれらの物質の危険性が注目されるようになった。これらの物質が含むフッ素と炭素の化合物は極めて安定しており、自然界で分解されることは難しい。ETH Zürich連邦工科大学チューリヒのPFAS専門家Zhanyun Wangは、これらの物質が食物連鎖の中に組み込まれており、人体内に数十年、留まると話す。これらの物質は少量でも健康に害があり、子供では抗体の形成を妨げ、大人ではコレステロール濃度を上げることが知られており、腎臓がんの原因になるとする学者もいる。問題は数えきれない場所で製造され、数えきれないところで使われていることだとWangは話す。特に大きな源はこれらの物質を製造する工場と消火器の泡が頻繁に使われる場所だ。スウェーデンの小都市の住民の3分の1が水道水が汚染されていることを知らずに数年間使っていた。汚染物質は軍飛行場から出ていたもので、そこでは消火器の泡が多用されていた。スイスでも大規模な消火活動が行われた場所では土壌を改良する必要があると考えられる。スイスだけではなく他の国の調査でも、これらの永遠の化学物質は一定の場所だけではなく、土壌、地下水、川や湖、空中、植物、動物などあらゆるところで検出されている。汚染はこれらの物質を含む製品が多く使用される市街地から始まり、防水加工された衣服や化粧品などから出た物質は下水道に流され、地下水を汚染し、飲料水までそれが及ぶ。スイスの調査では対象のほぼ半分の地下水からPFASが検出された。BAFU連邦環境局は、PFASの一部は除去できるが、それが大規模に実現できるかどうかには疑問があるとしている。EUの食品安全機関EFSAは、多数のヨーロッパ住民はPFASグループの二つの物資を継続的に摂取していると考えている。電子レンジ用のポップコーンの袋にもこれらの物質は含まれており、USAでは検査を受けた人の95%の血中でPFASが検出されたという調査結果もある。多くの国では母乳中にでも検出されており、スイスの調査結果はかなり高い数値を示している。PFASグループでも特に危険だとされるPFOSとPFOAは近年、世界中で忌避されており、スイスでは2011年にPFOSが禁止され、PFOAは昨年から流通が停止されている。その結果、血液中で検出される濃度は下がって来たが、まだ検出可能な濃度だ。問題は工業が一つの物質が禁止されるとすぐに代替のPFAS物質を見つけることで、それらの危険度はすぐには測ることが出来ない。PFASグループには数え方によって4000から1万の変種があるとされ、その多くは良く知られていない。ETH ZürichのMartin Scheringerは水中に多くのPFAS物質が混在しているために計測が難しいと話す。新たに開発された物質の生産許可取得の義務は生産量が1トンを超すものに限られるため、当局にも全容を把握することは難しい。EUでは届け出られた新物質のすべてのデータを検査することは不可能だ。各国の物質検査システムには多くの欠陥があり、網を潜り抜ける物質は多い。多くの生産者にとってPFAS物質の代替えを見るけることは難しいことではなく、スウェーデンのNGOの報告ではL’Oréal, H&M、The Body Shopは既に切り替えを行った。EUではPFAS物質を制限する動きがドイツ、オランダ、デンマークを中心に始まっているが、これはまだ大きく、熱いテーマだ。日常正確でこれらの物質を避けることは非常に難しい。登山用のロープ、自転車チェーンオイル、口紅、スマートフォーンなど思わぬところに使われており、多くは表示義務がない。製品の素材の組み合わせは多くは輻輳しており、製造者自身が内容を知らない例も多いことから、表示義務の実現は不可能に近いとBAFUはしている。2022-02-12
PFASZhanyun WangEFSA 内閣府食品安全委員会
父子合宿
両親が別居する場合に母親が子供を引き取り、父親は2週ごとに子供の世話をする、または扶養料を払うというのがこれまでは普通だったが、時代は変わり、特に都市部では両親が等分に子育てをする例が増えている。休暇中も例外ではなく、それは親の頭を悩ませる問題でもある。職場でも私的なことでも上司、同僚または知り合いとの相談は欠かせないものとなる。Fribourgの社会福祉専門大学の聞き取り調査でも、扶養料を払うだけでなく、より多くの養育責任を果たしたいとする父親が増えている。しかし、企業は父親に100%の仕事をすることを求める一方、担当当局はほぼ自動的に母親に育児を割り当てる。調査の責任者Annamaria Colomboはその根底には、母親が父親の子育て能力に疑問を持っていることもあると話す。休暇中にすることについて専門家に相談したり他の父親に聞いたるすることを始める父親は多いが、これは母親たちが既に普通に行っていることだ。児童保護団体Pro Juniorではこの要求をカバーするべく、休暇キャンプを試験的に行った。午前中には父親たちのワークショップが行われ、午後は子供たちと過ごす。結果は肯定的なもので、今年も8月に一人子育ての父親と子供たちの休暇キャンプが行われる。この先行プロジェクトは3年間行われる予定で、反応が良い場合はその後も毎年、行われるとされている。2022-02-11
Annamaria ColomboPro Junior
下肢麻痺に新治療
対麻痺(ついまひ)と呼ばれる下肢のみの運動麻痺に対して16の電極を持つ板を埋め込むことにより神経にシグナルを送り脊髄の運動神経を動かすことにより、運動機能を回復する治療法がLausanneの神経治療研究所CHUVと連邦工科大学EPFLの協力で3人の患者に行われ、成功した。それぞれの機関の Jocelyne BlochとGrégoire Courtineを中心とするチームが行ったもので、Nature Medicineに掲載された。電極からのシグナルによる慢性的な痛みに対する治療は従来から行われてきたが、BlochとCourtineはこの方法が麻痺した下肢の運動機能を部分的に回復できることを数年前に発見し、2018年からその効果を試してきた。改良が加えられ、電極版を長く、幅広くして骨髄の神経根に合わせるるこで効果が大きいことが確かめられ、27人の骨髄が分析されてコンピューターモデルが作られた。患者はコンピューター画面で希望する動作を選び、そのデータが腹部に埋め込まれたペースメーカーに送られる。ペースメーカーは通常は脳が送るべき信号を神経に送り、それにより筋肉が動く。この方法により、短期間のリハビリテーションの後、立ち上がり、歩き、泳ぎ、自転車こぎが出来るようになる。この治療を受けたバイク事故で下肢が麻痺したイタリア人のMichel Roccatiは数か月のトレーニングの後、500m歩くことが出来るようになり、階段の昇降もできるようになった。2022-02-09
対麻痺CHUVGrégoire Courtine EPFL
非常任理事国立候補に横槍
スイスは国際連合の安全保障理事会の非常任理事国に立候補し、この夏に選ばれることはほぼ確実だと見られているが、国会最右翼の国民主義政党で最大会派であるSVPはこれがスイスの中立の脅威になるとして、立候補を取り下げる提案を最後の瞬間に打ち出した。SVPはこの議題での国会の特例会期を要求しており、紛争仲介者としてのスイスの立場が安全保障理事会への参加によって弱まるという理由で立候補を取り下げる決定を引き出そうとしている。2023/2024年の非常任理事国の選挙は6月に行われ、西側の国に宛てられている二つの空席にこれまでスイスとマルタだけが立候補しており、選出は確実だ。連邦政府が2011年に既に決定していた立候補が受け入れられれば、スイスにとっては初めてのこととなる。2022-02-06
安全保障理事会SVPマルタ
スイス人研究者獲得競争
EUとの相互合意交渉が決裂して以来、スイスはEUの学生交換計画Horizonから締め出されているが、EUの研究奨励計画ERC Starting Grantの対象ではある。2021年の応募に対してスイスからの28人の研究者に同意が出されているが、条件は当然、EU域内で研究を続けることで、EU内の研究機関はスイス人研究者を招聘する動きに出ている。特にスウェーデンの大学はなりふり構わぬ引き抜き作戦を展開している。国はスイス人研究者の獲得に成功した大学に100万スウェーデン・クローネを支給すると発表している。他の国の研究機関も魅力的な条件を提示している。28人のうち移籍を決心したのは15人で、スイスの研究環境が国家の学術支援機関SBFIや国民基金などの支援が充実していることが半分近い人がスイスに留まることを決めた主な理由だと見られる。この奨励金の利用を決めた人たちは、このスイスの環境が長期的に持続することに疑問を持っており、リソースと国際競争力の強いヨーロッパの共同研究奨励の仕組みには太刀打ちできなくなると考えている。2022-02-06
HorizonTop Universities SwedenSBFI
ロシアがスイスの立場を測る
ロシアの外務大臣セルゲイ・ラブロフは連邦大統領Ignazio Cassisに書簡を送り、NATOの東方拡大についてのスイスの立場を明らかにするように求めた。これについてCassisはラジオSRFに説明した。USAとロシアは他国の立場を測ろうとしており、ヨーロッパでは安全保障の分野で強い緊張が存在する。状況を監視するのはスイスも加盟するOSZEの役割であり、安全保障規則に係る判断はこの機関が行い、USA、ロシアその他の国の権限ではない。大統領はこのような要求に対して慌てることはなく、このような書簡に圧力を感じるべきではなく、これは外交では当たり前のことだとして、OSZEの中で話し合いを行うべきだと返答したことをCassisは明らかにした。これはスイスの中立を揺さぶろうとする意図にも見えるが、スイスは幸いにも戦争中ではない。Berlin,Wien、Geneveで始めた対話を続けると外交担当連邦大臣でもある大統領は説明した。彼はOSZEに行動計画を提出したことを明かし、また、Münchenの安全保障会議にも出席すると述べた。実際にロシアがウクライナに侵攻する場合、スイスはどのように対応するのかという問いには、仮定の話には答えるべきではなく、今は予断を避けるべき時だと語った。2022-02-05
セルゲイ・ラブロフIgnazio CassisNATO
大臣の車でヒッチハイク
連邦大臣Simonetta Sommarugaはベルンに近いBütscheleggで雪の積もった道で難儀をしている女性二人を見て愛用のMiniを止め、二人を目的地まで送り届けた。連邦環境交通エネルギー通信部の広報部長が情報配給会社Keystone-SDAの質問に答えたもので、この二人の女性は後日、大臣に送ったお礼のカードに「私たちは何と平和な国にいるのでしょうか」としたためた。心を動かされた大臣はこのカードの画像をInstagramにあげた。女性の一人は90才に近い。2022-02-05
Simonetta SommarugaBütscheleggKeystone-SDA
ブドウ畑から太陽光エネルギー
スイスでは空き地に建造物を建てることが禁止されており、畑や果樹園なども例外ではない。農地に太陽光パネルを建てることも例外ではないが、これが新しい土地区画法で変更されることになりそうだ。需要は大きく、試行計画も行われている。Valais/Wallis州のContheyではラズベリー畑を太陽光パネルで覆う実験が行われ、その結果は果物の栽培と太陽エネルギーの獲得は同時に可能だというものだ。ラズベリーの生育に大きな変化はなく、農業試験機関AgroscopeのConthey試験場のChristoph Carlenは満足のいく結果だと話す。実験は今後3年半続けられるが、これまでの知見では大きな可能性があると考えられる。太陽光パネルの影が作物に悪影響を与えないことが実証されれば今後、例えばブドウ畑にも応用でき、ブドウを強すぎる日光や寒さから守る効果も期待できる。Salgeschのブドウ農家Olivier Mounirはすぐにも導入したいと考えており、特にカビに強い品種Divicoには大きな恩恵になると確信している。既に8月に熟する品種の収穫を太陽パネルの影により遅い時期にできることも考えられ、好影響はあれ、悪影響は考えられれないとMounirは話す。環境保護団体のRaimund Rodewaldも基本的には反対ではなく、ただ景観を損なわない設置場所を選べば問題は無いと考えているが、傾斜地のブドウ畑を太陽光パネルで覆うのには反対する立場だ。太陽光エネルギーの業界団体Swisssolarの執行代表David Stickelbergerは果物とブドウ畑の面積の5%に太陽光パネルを設置することが可能だと計算しており、得られるエネルギー量はスイスの必要量の5%になると話す。州はこの考えに前向きで、土地区画法の改正を国会に呼び掛けていく方針だ。2022-02-04
ContheyAgroscopeSwisssolar
コロナ制限解除へ連邦内閣
連邦大統領Ignazio Cassisと健康担当の連邦大臣Alain Bersetが記者会見を開き、今後のコロナ対策について説明した。濃厚接触者の待機義務と自宅勤務義務は明日、木曜日に撤廃され、自宅勤務は推奨となるが、事業者は従業員の職場での感染を防止する義務を負う。職場での保護マスク着用と感染が確認された人の隔離は引き続き義務だ。各界の専門家への諮問は2月9日まで続けるという提案が行われ、感染拡大がピークを迎えると考えられる17日にすべての制限を解除するか、段階的に解除を行うかが判断される。この方針は感染が拡大してはいいるが病床の逼迫は起きておらず、集中治療が必要な例も減少していることを理由としている。廃止される制限の候補としては、飲食店、イヴェント、娯楽施設、文化行事などでのコロナ証明書提示義務、公共交通、商店などの公共の場でのマスク着用義務、個人的な集まりの制限、大規模イヴェントの許可申請などだ。2022-02-02
Ignazio CassisAlain BersetSRF
99%の警報サイレンOK
毎年、2月の第一水曜日に行われる警報テストが今年も行われ、99%のサイレンが正常に作動することが確かめられた。全国で5000の固定サイレンと2200の可動サイレンがあり、固定サイレンは制御システムPolyalertに繋がれている。Polyalertは警報通知とデジタルシステムAlertswissを通じての追加情報の発信の中央システムだ。Alertswissによって担当当局は住民に迅速な情報を伝達することが出来る。州と地方自治体は警報システムを高水準に保つために直ちに不備が見つかったサイレンの修理または交換をすることを求められるとBabs連邦住民保護局が発表した。2022-02-02
PolyalertAlertswissBabs
墓地も国際化
バーゼル地方州のPrattelnのBlözen墓地の礼拝堂は1960年代に建てられたもので、修復の必要に迫られていたが、このほど修復が始められることになった。修復に際して、木製の十字架、壁に書かれていた聖書からの文も取り払われることになった。キリスト教以外の信者もこの礼拝堂で死者に最後の別れをするためだ。このことについて政治からは何の抗議もなく、修復予算が当初よりも大幅に増え、125万フランとなったことへの抗議があるだけだった。十字架は可動式のものが取り入れられ、必要な場合には堂内に運び入れられ、聖書の文は壁に投影することで実現できるとプロテスタント教会のDaniel Baumgartnerは説明する。ローマカトリック教会のGerd Hotzも時代は変わったのだと認めている。国民主義的な政党SVPもPrattelnは既に数十年前から多文化であり、バーゼル地方州では最も高い外国人率を持ち、100近い国籍の人が共生していると問題視していない。これは、ここから遠くないRiehenでは同じ問題についてSVPは700の署名を集めて抗議をしただけに、注目すべきことだ。Bernの墓地Bremgartenfriedhofでは2019年にヒンドゥー教の礼拝堂が建設され、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、仏教に加えて世界五大宗教のすべての告別式が行えるようになった。2022-02-01
Pratteln BlözenDaniel BaumgartnerBremgartenfriedhof
輸出増える、チーズ
2021年、スイスのチーズ輸出量は前年に比べて6.9%増えて、82500トンとなった、金額では7億5千万フランで、9%の伸びだった。輸出先はドイツ、イタリア、フランスが上位となっている。ほぼすべての種類のチーズの輸出が増えたが、プロセスチーズとフォンデューミックスは減った。価格上昇の影響で金額ベースの伸びのほうが量よりも大きかった。Swiss Cheese Marketingによるとスイスの全生産量の40%は70以上の国に輸出されており、ヨーロッパへの輸出が82%となっている。輸入も75774トンで5.7%増えたが、増え方は前年に比べて半減し、輸入総額は4億8770フランだった。良く買われているのはフレッシュチーズ、モッツァレッラ、クワルクで、大部分がイタリア、ドイツ、フランスからの輸入だ。2022-01-31
Swiss Cheese Marketingフォンデューミックスクワルク
コロナ証明書の有効期限短縮
連邦政府がコロナウイルス予防接種と治癒の有効期限を1月31日から270日に短縮することを決めたため、これから多くの証明書が期限切れになる。2021年5月7日以前に予防接種を受けた人の証明書は無効になり、順次、その数は増える。第三回の接種をうけた人の証明書は接種日から270日が有効期限となる。各州の調べでは来週月曜日に25万の証明書が無効になるが、接種と治癒の両方の証明書を所有する人がおり、正確な人数は分からない。2021年5月6日以来、114万人の人が2回の接種を受けており、その5分の1以上が有効期限短縮の影響を受ける。二回の接種を受けた人の56%は第三回の接種を受けており、二回以上の接種を受けた人は全人口の68%となっている。2021年5月と6月は最も接種数が多かった月であるだけに、これから毎週、35000人から70000人の証明書が無効になる計算だ。有効期限短縮の理由を連邦政府はEUとの整合性としているが、異なる有効期限は手続き上、問題ではなく、EU内でも180日が有効期限である国もある。抗体テストの有効期限は90日とされているが、これはスイスだけが認めているもので、政府の本当の目的は、重症化の可能性を下げることが認められているいわゆるブースター接種を進めることだとの見方もある。事実上、すべての州で追加接種の予約が短時間で可能で、接種を受けた人の証明書は自動的に有効期間が延長される。感染治癒者で予防接種を受けていない人の接種は治癒後4か月から可能で、大抵は待ち時間なしで第一回の接種と受けることが出来る。2022-01-27
コロナ証明書 Google playコロナ証明書 Mac App StoreNational COVID certificate application platform
医療コスト上昇、2021
2021年、基礎医療保険のコストは5.1%上昇したが、これは医療保険業界団体Santésuisseによると2013年以来の上昇率だ。最も大きく上昇したのは理学療法で、18%だった。医院、病院のコストはそれぞれ6%、7%、ラボラトリーは5%上がった。在宅介護Spitexのコストも6%上がり、この要因はコロナウイルス感染の広がりだと考えられる。その反面、外出をできるだけ避ける必要から、介護施設のコストは基礎医療の範囲では唯一、下がり、3%のマイナスとなった。賃金上昇率が0.7%、国民総生産の伸びが0.2%であるのに対して、医療コストは2.5%上昇した。Santésuisseはこれを危惧する状況だと捉えているが、消費者価格は0.1%下がった。Santésuisseはコスト上昇を抑えるために、すべての関係者に節約を求めている。第三者機関がコストの監視を続けることが求められており、コスト削減の潜在的可能性が大きい薬品価格についても定期的な検査が必要だとされている。更に、病例定額料金TARMEDの導入も進められるべきだとSantésuisseは求めている。2022-01-27
SantésuisseSpitexTARMED
二つの鳥伝染病、流行
チューリヒ州で強い感染力を持つ鳥ウイルスのNewcastleが確認された。Niederglattの養鶏場では500羽の鶏が殺処分された。感染症状は産む卵の数が減る、卵の殻が薄いというもので、呼吸困難や高熱が現れることもある。最悪の場合は死に至ると連邦食品衛生局の報道担当で獣医のDeoris Schneebergerは説明する。半径10㎞の保護区域が設定され、卵の流通は禁止された。養鶏事業者団体Gallo Suisseの総裁Daniel Würglerは、この場合最も重要なのは衛生措置で、靴を履き替える、保護マントを着用する、手洗いと消毒をすることが大切だと話す。しかし、Newcastle病が今流行している唯一の鳥の伝染病ではなく、鳥インフルエンザの伝染力の強い一種も感染が確認されている。スイスでは昨年11月に確認され、主に河川の流域で確認されている。二つの伝染病が同時期に流行するのは偶然だと考えられるが、驚きは無いとSchneebergerは話す。ヒトの行動範囲が広がると病原菌の伝播の可能性も広がるからだ。鳥インフルエンザが野生の鳥から鶏に感染することは知られているが、Newcastleの感染経路ははっきり分かっていない。2022-01-26
NewcastleDeoris SchneebergerGallo Suisse
コロナ危機で進む腐敗
Transparency Internationalの最新の世界腐敗ランキングでスイスは2点減点され、ランクを4つ下げたが、トップ10にはとどまり、7位となった。Transparency Internationalスイスの代表Martin Hiltiによると、他の国が良くなったことが原因だという。このランキングは公共部門の清潔さを測るもので、世界銀行などのデータを基にしているが、多くの腐敗は闇の中で行われており、このランキングは大まかな指標だとされている。0から100点までの採点が行われるが、世界の国の1/3は50点に達していない。大多数の国の公共部門が腐敗していることをこれは示しており、これは長年にわたって変化がない。最も点数を下げたのは当然、ビェラルースだがハンガリー、トルコ、アフガニスタンでも腐敗が進んでいる。法治国家性や民主主義が弱まると、腐敗が進むという原則は今も当てはまり、コロナ危機下での国や地方自治体による行動制限によって多くの国でこの傾向が強まった。180国のリストの最下位は南スーダンで、僅か11点という点数がつけられた。首位のデンマークとの距離は地理的だけではない。2022-01-25
Transparency InternationalMartin Hilti南スーダン
最年少、州議会議長
バーゼル市州議会は青年緑の党議員Jo Vergeatを議長に選んだ。得票数は97票中77票で、過去最低の得票数だが、27才での議長就任はこれまで州議会が経験したことがないものだ。彼女の政治的立場ははっきりと左派で、若者の気候運動に深くかかわり、多くのデモに参加した。また、夜の生活の活発化や女のストライキにも積極的に関与している。ほぼ3年前に州議会議員に選ばれ、短期間のうちに気候と文化政策の分野で名を知られるようになった。また、青年政党が議長の座に議員を送るのはこれが初めてだ。彼女のコミュニケーション法は度々、批判されているように、SNSの至る所に顔を出している。Instagramなどで政治的テーマだけでなく個人的な事柄でも話題になることが多い。昨年12月には初めて人工妊娠中絶に言及し、自らも経験があることを明かした。妊娠だけでなく、健康や自暴自棄など彼女がタブーとするテーマは無いと見られる。公的なことと私的なことを綯い交ぜにするやり方はこれまでの政治家には見られなかったものだが、バーゼル地方州選出の国会議員Samira Martiなども同様のやり方をしている。昨年夏の公共テレビSRFの番組では月経の問題についての議論に参加し、多くの政治家の怒りを買った。しかし、Vergeatはスタイルを変える積もりはなく、早急な全社会的な変化を進めたい考えだ。しかし、儀礼的な役割が多く、自らの意見を抑えなければならない議長の地位に1年間、就いていることが、キャリアを始めたばかりの政治家にどのような影響があるのか興味を持って見られている。2022-01-18
Jo Vergeatバーゼル市州議会Samira Marti
PCRテスト分析、限界
オミクロン変異株の急激な感染拡大によりPCRテストの検査機関が処理能力の限界に突き当たっている。人員を増やして対応しており、Friburgの検査機関のSophie Barrasのように出産休暇の途中で呼び戻される人もいる。職員はクリスマス以来、毎日12から13時間働いており、分析は昼夜を問わず行われている。PCRテストの分析は分析機に入れれば自動的に行われるものではなく、正確な手続きによって行われる必要があり、分析機に入れる前の作業には5分から7分が必要だという。昨年9月初めからベルン州は分析をFriburgの検査機関に委嘱しているが、他の機関は他州のテストを引き受ける余力は無い。分析機関長Jean-Luc Magnin博士は、通常なら検査所相互で融通しあうが、今はどの機関も能力の120%の仕事をしており、その余裕は無いと説明する。オミクロン変異株蔓延のピークは2週間後と見られており、おそらく、無症状者のPCRテストを停止せざるとえないと考えられる。2022-01-15
Friburg MCL Laboratoire médicauxJean-Luc MagninUpdate on Omicron
移入者の半分は移出する
スイスは移民国の一つで、毎年、20万人余りが外国から移って来るが、長期的には同程度の数の人が移出している。BFS連邦統計局は2011年を出発点とする分析を発表した。2011年に移入して来た223000人の52%は10年後にはスイスを離れているとBFSのJohanna Probstは説明する。しかし、出身国による違いは大きく、北米大陸からの人の80%は10年後にはスイスに居住していない。これは恐らく、いわゆる短期赴任でスイスに移ってくる人が多いことが原因だと分析される。目につくのはまたアフリカからの移入者で、彼らの40%は半年以内にスイスから出て行っている。これは難民志望者いことが原因だと考えられる。南アフリカからの移入者は例外で、彼らの90%は半年後もスイスに留まっている。移入者が最も多いのはヨーロッパからで、毎年10万人程がスイスに移ってきている。アフリカや南アメリカからは年間5000人ほどだ。Université de Neuchâtelヌシャテル大学の移民研究者Gianni D'Amatoは20年以上にわたってこのテーマを追っているが、移民に関する多くの議論が留まる人に集中していることを問題視しており、流動性の大きくなった現代世界では、再び出ていく人にも注目すべきだと主張する。2022-01-15
BFSJohanna ProbstGianni D'Amato
コロナ対策、新規則
1月12日、連邦内閣は4か月ぶりに閣議を開き、新たなコロナ対策を決定し、発表した。一連の方針は専門家会議に諮られ、17日に正式決定となるが、既に決定した項目もある。重要な変更点は、隔離、待機ともに期間が5日間に短縮されることだが、陽性判定を受けて隔離されていた人はその期間後48時間、無症状であることを条件に社会生活に復帰できる。待機を義務付けられるのは陽性判定を受けた人と同じ住居に住む人や、同程度の接触があった人に限定される。BAG連邦健康局の法務担当主任Michael Gerberは、この規則が現在、隔離や待機に入っている人にも適用されると発表した。4か月前以後に予防接種を受けた、または治癒した人には待機義務は適用されれない。2022-01-14
値上がり続く住宅
住宅の価格はこの10年間では70%、上昇したとされるが、自らが居住する住宅の価格は2021年も大きく上昇した。第4四半期だけでも一軒家の価格は1.6%、アパートの価格は1.8%上昇した。前年同期に比べると7.2%の上昇だった。最も上昇幅が大きかったのは東スイスの観光地で、銀行Raiffeisenの調べによると、一軒家はほぼ14%、アパートは12%値上がりした。都市圏では一軒家が10%近く、アパートは9%値上がりした。東スイスに次ぎ値上がり幅が大きかったのは内部スイスで、11%だった。値上がり幅が小さかったのはベルン地方とレマン湖地方で、それぞれ5.5%、5.8%だった。チューリヒでは一軒家が10%、南スイスではアパートが9.4%の値上がりで、最大の上げ幅だったのに対して、西スイスでは5.8%に留まった。Raiffeisenの売買指数は四半期ごとに発表され、RaiffeisenとSwiss Real Estate Datapools (SRED) のデータに基づく。2022-01-07
RaiffeisenSwiss Real Estate Datapools
外交官駆け込み寺
首都としてBernには多くの外国公館や国際機関が集まっているが、外交官や職員のいわば駆け込み寺がある。International Bern Welcome Deskがそれで、住宅や託児所探し、罰金への対応、平穏時間など様々な問い合わせに答えている。2020年8月から所長を務めるRebekka Gex-Fabryは、外交官は黒いリムジンに乗り、交通違反の罰金を払わないなどの先入観を払しょくするのが大きな仕事だと話す。インターネットでは答えが見つからない問題に応えるのが仕事で、慣れない土地で、平均3,4年の短い在任期間でできるだけ大きな成果を出さなければならない人たちの助けになることが求められる。運営資金は連邦外交部EDAではなく、ベルンの観光機関として州、市から出されており、これによって、例えば外交関係のない国の人たちとの交渉も障害なく行えるとされる。Bernで心地よく過ごすことが出来れば、スイスと該当国との関係にも良い影響がでるとGex-Fabryは考えている。2022-01-03
International Bern Welcome DeskRebekka Gex-Fabry
小事業者の救世主?
ベルンのディスコテークLe Cielではこの夏、自前のコロナウイルステストセンターを立ち上げ、テストを待つ人たちの長い列が話題となった。発案者のLe Ciel経営者Jan Kamarysは今では全国で9の民間テストセンターを運営していおり、100人ほどの従業員が働いている。短時間で結果が分かる抗原テストを使うテストセンターのアイデアはクラブだけでなくスポーツ団体やフェスティヴァルなどからも関心が寄せられ、需要に応えられる施設がないことから、手を貸すことになったとKamarysは話す。これで金儲けをするのかという批判は多いが、薬品会社などが高い利潤を上げている一方で、民間人が何かすると批判されるのはおかしい、私のやっていることは誰でもできることだとKamarysは反論する。一人一人が予防接種を受けるころを望むが、スイスにはその義務が存在しない、だからテストを提供しており、規則を決めるのは連邦健康局で、私はこの危機の中でも人々がなるべく普通に暮らせるように協力しているのだとKamarysは話す。2021-12-31
Le CielJan Kamarys
17才で仮免許、どうなる?
スイスでは今年、自動車運転を習うことが出来る年齢が17才に引き下げられた。この変更により17才と18才になった年代の運転免許取得願いが同時に提出されることになったために、理論的には二倍になると考えられるが、実際にはそれは起こっていない。自動車運転指導員協会のMichael Gehrkenは、20才以下の場合、仮免許を取得してから1年間が試験を受けるために必要な期間であるため、多くの人が20才になるのを待って、運転免許を取ろうとしていると話す。自動車運転教習にはかなりの費用が掛かり、若者たちはまずお金をためてからと思っていると考えられる。自動二輪車とは違い、四輪車運転には必須教習時間の規定はないため家族の車で練習をして最後の数時間だけを指導員のもとで教習を受ける若者が多い。St.Gallenの運転指導員Ravaldo Guerriniは親たちが費用負担を渋る例が多いと見ている。運転の練習を始める前に指導者に届けを出す規則を指導員協会は求めたが、まだ実現していない。今年からの改正の結果は3年後に分析され、必要ならば改正されることになっている。2021-12-26
チューリヒ州教習仮免許Michael GehrkenRavaldo Guerrini
クリスマスの地震
今日、クリスマスの午前1時になる頃、Jura州Haute-Ajoie郡のDamvantでM4.1の地震が起きた。震度は5段階中の3に相当するとされ、震源地から180㎞の範囲で揺れが感じられた。村長のMichel Baconatは、これはサンタクロースが煙突でもがいているのではないことはすぐ分かったと話すが、クリスマスツリーの蝋燭から火事になるようなことはなかった。人的被害はなく、物的被害も軽微だった。この強さの地震はスイス全土で1年に1度起きる程度のものだという。震源地から9㎞離れた新聞社Lematin.chでも揺れを感じたが、時間は1秒程度だったと報告されている。2021-12-25
DamvantHaute-AjoieLematin.ch
出回る偽造証明書
公共の場で広くコロナ証明が必要になっているが、偽造証明書が全国で見つかり、問題となっている。証明書の発行の権限を持つ機関の職員が偽装する例が多く、予防接種センター、テストセンター、医院、薬局などでの違法行為が確認されている。一方では様々なプラットフォームで偽造されたいわゆる予防接種手帳が提供されている。この手帳は偽造が可能であることが知られており、提供者はこれを電子証明書の発行が許されているドイツの薬局でデジタル化することを勧めている。St. Gallen州の健康部は約8000の不法に発効された証明書を無効にしたと発表したが、これは最大規模と見られ、Schaffhausen、Vaudの各州の数百がそれに次ぐ規模となっている。UVCIと呼ばれる認証印は連邦情報局のシステムで無効にすることが出来、所有者と検査システムの双方で訂正される。近隣国でも、フランスの内務大臣Gérald Darmaninが18万の偽造例が確認されたとTwitterで明らかにしたのを始め、各国で不法な証明書が出回っている。システムにセキュリティーホールがあることは既に様々な方向から指摘されているが、BAK連邦健康局では開発時間が短いことから、避けられないことだとしている。2021-12-23
偽造証明書St. GallenGérald Darmanin
自然エネルギーの象徴、水車修復
直径10mで、屋内の水車としてはヨーロッパ最大とされるBöttstein郡にある水車が再生可能エネルギーの象徴として修復されることになった。400年近く、粉ひき機の動力となって来た水車は50年ほど前に停止された。1年中、十分な流水がある小川が動力源で、近辺には複数の水車があり、粉ひきだけではなく製材所の動力にもなっている。樫の木材で作られた水車は今日の視点からも理想的な構造だと水車復活協会の副会長Walter Hessは話す。修復された水車は再び製粉機を動かすが、発電機も設置される。Aargau州にあるBöttsteinの城からは水車屋、Aare河の水力発電所と二つの原子力発電所Beznau1と2を見ることが出来、エネルギーの歴史を考える上でも興味深い場所だ。更に近くには科学研究所Paul Scherrer Institutがあり、 科学公園Innovareも近々、完成する予定だ。城が所有する水車と付属の建物の売買契約は年内にも署名される予定で、修復費用100万フランは州と宝くじ財団Swisslosの支援で賄われる。2021-12-22
BöttsteinPaul Scherrer InstitutSwisslos
WEF、初夏に延期
2022年1月に本拠のDavosで開催が予定されていた世界経済フォーラムWEFが延期されると創始者Klaus Schwabが新聞Blickのインタヴューに応えて明らかにした。今年、代替え地として挙げられていたシンガポールでの開催の可能性は否定した。2021-12-22
WEFDavosKlaus Schwab
搾乳ロボット許可、Vacherin
スイスの伝統的なチーズの一つで、Fribourg名物のフォンデューmoitié-moitiéの材料として有名なVacherin Fribourgeoisは今後、搾乳ロボットを使って搾られた牛乳からも製造できることになる。3年間の検討、テスト、分析の後、ロボットを使った牛乳でも同じ品質のチーズが作れることが確認できたと業界組合長Romain Castellaは話す。品質保持のためには、一定の時間間隔をあけるなど守るべき規則が定められる。製造量を増やすための決定ではないとCastellaは話し、現在の製造割り当ては保持されると説明する。しかし、大規模農家では将来、ロボットなしでは経営が難しくなると考えられている。動物福祉の観点からもロボットによる搾乳は肯定的で、乳牛はより自由に搾乳時間を選ぶことが出来るようになり、自由な動物はより幸せだとCastellaは考える。moitié-moitiéは半々という意味でVacherinとやはりFribourg州のチーズGruyèreが1対1で使われるが、Gruyèreは逆の道を行き、来年から搾乳ロボットは禁止される。あまりに頻繁にロボットで搾乳されているというのが理由だ。2021-12-18
Vacherin Fribourgeois AOPフォンデューGruyère AOP
兵役免除条件が厳しくなる
国会大院では兵役義務免除の条件を厳しくする軍法改正案が可決された。連邦内閣は、いわゆる社会に欠かすことのできない職業の人への義務免除を小さくしたい考えだ。現在、介護職から郵便配達に至るそのような職業の明確なリストが存在するが、雇用が80%を超えることと徴兵学校を行っていることを兵役免除の条件にしたいという考えだ。社民党、緑の党、緑のリベラル党はこれを現実を無視した考えだと批判し、緑の党のMarionna Schlatterは特に100%就業は健康的に無理な介護職では80%以上の就業をしている人は少ないと主張した。一方、スイス人民党のBruno Walliserは軍も教育を受けた介護の人員を必要としおり、軍は多様な介護行為を体験できる場だと反論した。防衛担当の連邦大臣Viola Amherdは、介護人員を長期にわたって軍に留め置こうという考えではなく、コロナ危機への対応で明らかになったように、軍属に介護の実践を教育した後に元の職に戻ってもらおうというものだと説明した。改正案は結局、109対 80票で可決され、国会小院に送られた。2021-12-15
Marionna SchlatterBruno WalliserViola Amherd
陽性でも入国可能、治癒者
コロナウイルス感染では治癒後もテストが陽性になる例があることが知られているが、これがスイス入国時の問題となっている。治癒者や予防接種完了者でもPCRテストで陰性であることが入国の条件になっているためだが、連邦健康局はこれを、医師の治癒証明書を提示できれば、テスト陽性でも入国できるように変更したと各航空会社に連絡した。2021-12-14
連邦健康局 日本語連邦健康局 治癒証明書PCRテスト
運行時刻改訂
昨日、日曜日12月12日に全国的に改訂公共交通運行時刻が実施されたが、駅のデジタル表示板が正しく機能しないという事故があり、SBBスイス連邦鉄道では案内のための人員を増やして対応した。不具合が解消したのは20時以後だった。混乱が大きかったのはZürcher中央駅、Winterthur, St. Gallen, Chur, Bellinzona, LausanneとBielの各駅だった。SBBスポークスマンのOli Dischoeは、ダイヤ改正の当日にこのようなことが起こったことは腹立たしいが、列車の運行は通常通りに行われたと話した。スマートフォーンアプリではプラットフォームの変更が表示されなかったことでも混乱があった。この変更で、これまで6才以下の子供は12才以上の人が同伴している場合にのみ運賃が免除されてきたが、この規則が変えられ、子供一人でも無料で公共交通機関を利用できることになった。公共交通機関の業界団体Alliance Swisspassでは、これまでこの規則のために多くは無用の混乱が起きてきたことに対する単純化だと説明している。この他の変更点は、これまで3年だった回数券の有効期限が1年に短縮される。週間区間定期券、犬の定期券、周回乗車券は廃止される。学級旅行の一日券は1月1日から15フランに値下げされる。2月からは割安クラス変更券が導入される、これは2等乗車券で1等車に乗り換えることが出来るものだ。空席がある場合だけ有効で、オンラインでの予約が条件だ。2022年半ばには一枚のカードですべての公共交通機関が利用できるSwisspassに子供同伴旅行、青少年カードも取り入れることが出来るようになる。また、印刷物としての時刻表も廃止された。このダイヤ改正で復活した夜行列車NightjetはZürichを21.59に出発して翌日の午前中に定刻通りAmsterdamに到着した。2021-12-13
WatsonNightjetSwisspass
水素テクノロジーの未来は?
水素を使った燃料電池モーターはガソリンやディーゼルよりも環境負荷が少ないとされており、運輸業界の期待は大きい。スイスでは現在、燃料電池貨物自動車が46台、運行されている。これは貨物自動車の総数5万に比べると極めて小さい数字だが、来年、この数字は大きく変わりそうだ。環境保護イメージを高めたい企業の関心は大きく、燃料電池振興組合H2-Mobilityも大手小売り、運輸、燃料業界の参加で設立された。水素の環境への効果については疑問があり、ETH Zürich連邦工科大学チューリヒのAnthony Pattは、まず水素を製造して、それを発電に使うという方法には無駄が多く、環境への寄与も大きくないと考えている。しかし、もし冬の需要にも十分に応えられる再生可能エネルギーによる発電施設が整備されれば、夏には電力が余ることになるが、その余剰電力で水素を製造すれは、エネルギーの貯蔵になるという大きな見方もある。H2-Mobilityの総裁Jörg Ackermannは、ヨーロッパでは将来、電力が余るという見通しがあり、水素の形で貯蔵できれば、天気に左右される風力や太陽光発電の揺らぎをカバーする役目も果たすことになると話す。Pattもこのアイデアには基本的には反対ではない年ながらも、水素製造施設は通年、稼働しなければ採算が取れないことが問題だと話す。現在、スイスにはただ一つの水素製造工場と9のスタンドがあるが、少なくとも、今年の初めには1か所だけだったスタンドは増えると予想される。水素テクノロジーは日常で機能しており、多くの大企業も参入を狙っている。大手電力会社AxpoやAlpiq、工業ガスメーカーLinde、原料会社Trafiguraなどだが、既存の石油会社やガソリンスタンド運営会社の関心も高い。Pattは、電気自動車が普及すれば、石油の需要が減るというガソリンスタンドの危機感は大きく、水素への乗り換えを考えているところが多いと説明する。水素エネルギーが期待や希望に本当にかなうものになるかどうかはこの数年で明らかになる。2021-12-11
燃料電池H2-MobilityAnthony Patt
低地でも積雪
昨日、12月10日、広い地域でかなりの積雪があり、その影響で各地で事故や故障が相次ぎ、交通は大きく乱れた。Fribourgで高速道路A12が通行不能になり、貨物自動車を高速道路A2に迂回させる措置が取られた。他にもZürich ‐Bern間、Biel‐Bern間の高速道路も積雪のための通行困難があり、除雪車が出動した。アルプスの南のLocarnoでも10㎝の積雪が観測された。鉄道もGeneve, Lausanne, Avenchesの区間で大幅な遅延となった。強い降雪は西から始まり、東にも降雪が広がったが、午後には気温が上がり、降雪高度は800mに上がった。アルプスでは雪崩の危険度が非常に高まっている。2021-12-11
FribourgLocarnoSRF
宇宙からエネルギーを獲得
他の宇宙関連の機関と同様にヨーロッパ宇宙機関ESAは1970年代から、宇宙でエネルギーを獲得する方法を探っているが、Thurgau州に住むUSA生まれのArthur Woodsの提案を認め、具体的な内容を提示するように求めた。Woodsは地方では芸術家として知られているが、自らは宇宙芸術家と名乗っており、彼の作品は1993年、ロシアの宇宙ステーションMirに運ばれた。彼の計画は、巨大な人工衛星を打ち上げ、そこに設置された太陽光パネルによって獲得されたエネルギーを地球に送るというものだ。雲も大気もない宇宙空間ではエネルギー効率は地上よりも大きいという。巨大な人工衛星を宇宙に運ぶ方法が問題で、Woodsは月で組み立てを行うというアイデアを持っている。ESAのLeopold Summererは、宇宙で獲得されたエネルギーを利用することに根本的な問題はないとして、10余りの案が寄せられていることを明かし、検討をしている段階だと話す。2050年までに地上でCO2ニュートラルを実現する可能性と天秤にかける必要があるとSummererは話す。2021-12-10
ESAArthur WoodsLeopold Summerer
Tell像の町に急行停車
Gotthardトンネルを通る急行列車はこれまでKanton Uriウーリ州内では停車しなかったが、この日曜日のダイヤ改正で州都Altdorfに停車することになった。毎日18本の列車が停車し、合計90本となる、駅も近代的な新建築になり、バスハブも駅に近接している。州代表Urban Camenzindは、開通以来5年半たつトンネルの恩恵をこれまで受けてこなかった州の新しい時代が始まると話す。アルプスの南、Bellinzonaとは35分で結ばれ、他の州で働く人が移住してくることをCamenzindはは期待している。商工業の企業呼び込みも期待されるが、HSLUルツェルン専門大学のWidar von Arxは、大きな動きにはならないと見る。むしろ、観光の活発化に寄与すると見られる。2021-12-10
AltdorfUrban CamenzindKanton Uri
来年の大統領、Cassis
国会の議員総会は2022年の連邦大統領にIgnazio Cassisを選んだ。Cassisはイタリア語州Ticino選出の医師で、経済政党PDFに所属する。スイスでは連邦大臣が順繰りに大統領になることになっており、今年の大統領は保守民族党SVP所属のGuy Parmelinだ。来年の副大統領には内務担当のSP社民党所属のAlain Bersetが就任する。2021-12-08
Ignazio CassiGuy ParmelinAlain Berset
コロナテスト、再び無料
国会大院Nationalratはコロナウイルステストの費用を連邦が負担する法案を承認した。当初はすべてのテストの費用を連邦が負担するという案だったが、国会小院Ständeratが決めた例外規定を取り込むことで妥協した。例外は連邦内閣が決めるとされており、外国旅行に必要なPCRテストなどの州が指定しないテスト、抗体テストが個人負担となると見られる。現在と同様に症状が無い人のテストは有料だ。2021-12-08
NationalratStänderatBundesrat
野生動物が増えすぎた
Graubünden州の狩猟組合は州の決めた野生動物の狩猟数を守ることが難しくなっている。組合長のTarzisius Caviezelは規則を改革する必要があると発言した。狩猟については多くのテーマが語られる、伝統、自由、冒険などだが、頑なに守られる保護林、気候変動、倫理的な疑問などと並んで、増えすぎた野生動物も近年語られる大きなテーマだ。自然保護を目的に作られた狩猟法は、自然が変わると同様に狩猟も変わっている今、変化が求められている。若い樹木が食われることで保護林は痩せており、狼が戻ってきたことで野生動物の行動は変化している。現状では決められた狩猟数を達成することは無理で、鹿の狩猟数はやっと半分に達しただけだ。残りは秋の特別狩猟期間に達成することが期待されるが、Caviezelは、このやり方は逆だと主張する。時期的に決められている狩猟可能な動物種の制限を緩和するか、狩猟シーズンを時期と地域をずらす方法で8月から12月までとすることは出来ないかとCaviezelは自問する。しかし、狩猟の許可制は守らなければならないと彼は考える。州の執行議員Mario Cavigelliは州の専門家と狩猟組合は現在、話し合いを行っており、基本的には改革には賛成だと話す。しかし、議論は新しいものではなく、この3年間に2度、狩猟法改革の住民発議が出されているが、2度とも狩猟組合が現状維持を主張して、否決となった。しかし今、森林業界からの圧力が強くなっており、改革の機は熟している。他の州も同じ問題を抱えているが、変化の兆しはまだない。2021-12-03
GraubündenTarzisius CaviezelMario Cavigelli
絶滅危惧?菓子屋
インターネット上でケーキやクッキーなどを探す人は限りない数の提供者を見つけることが出来る。大部分は職業経験を持つ人で、退職して自立した女性だ。彼らはいわばホームアトリエで菓子やパンを作り販売している。退職の理由は様々だが、早朝からの仕事、安い賃金、肉体的にきつい仕事そして上司の親方気質だ。大規模事業所では製品がスタンダード化されており、職人の技術を生かす場が減っている。最大の業界団体Bern-Solothurn州パン菓子製造者組合の会長Johann Eichenbergerにはこの問題は既に長く認識しているが、朝食に焼き立てのパンを求める顧客はまだまだ多く、菓子造りには機械で代替えできない技術があると、ジレンマを説明する。後継者がいないことも業界の問題で、2019年には見習い職人が初めて100人を切り、2020年には80人になった。それに伴い、見習い職を提供する事業者も減り続けている。パン屋や菓子屋は減り続けている一方、インターネット上の情報で菓子やパンを作り販売する、職業教育を受けていない人が増えている。食品安全の知識がない人も多いが、その実態を把握することは当局にも難しい。Fribourg州は定期的にインターネット上を点検している。2021-12-03
Johann Eichenbergerパン菓子職養成
ゲノム編集を例外許可?
遺伝子技術のモラトリアムは4年間延長されたが、国会小院はゲノム編集という技術を例外的に認める案を21対20票できわどく承認した。CRISPR/CASなどと呼ばれる遺伝子編集はノーベル賞でも認められた技術で、英国では既に認められており、EUもそれに続くと見られる。SVP議員Hannes Germannの提案では、この技術を認めなければスイスは世界に10年遅れることになるとされている。中道党のAndrea Gmürも、このコロナ危機の時代に遺伝子操作技術なしでは先に進むことは出来ないと同調した。反対派はこの技術はその端緒に就いたばかりであり、成り行きを見守るべきだと主張しているが、SVPのJakob Starkは全面的に反対するものではなく、今の興奮状態の中で決定するのは間違いを犯す可能性があるからだと説明している。連邦大臣Simonetta Sommarugaはモラトリアムの制限があまりに緩くなることに警告を発し、例えば遺伝子操作されたウイルスがスイスで農業に使われるようになることについての議論がここで行われるのだと発言したが、議会はこの案をきわどく承認した。この例外規則案は再び国会大院に送られるが、大院は一度、はっきりと反対の決定をしている。2021-12-02
ゲノム編集Hannes GermannJakob Stark
暖房変換政策の成功
スイスのCO2排出量の3分の1は住に係るものだが、それだけに潜在的な節約可能性は大きい。石油やガスによる暖房から環境負荷の少ないものに移行するための方策は様々に行われているが、ベルン州はその中では最も成功しているとされる。チューリヒ州は先週の住民投票で化石燃料による暖房設備の新設を禁止する提案を承認したが、ベルンはなにも禁止することなく成功している。環境負荷の少ない暖房に変換するためにベルン州当局は多額の投資を行っている。2019年にはヒートポンプなどへの変換への報奨金を2倍の1万フランに増やした。その後、暖房設備新設の申請は4倍になった。州の環境とエネルギー部長Ulrich Nyffeneggerは、これは住民を後押しする実験だと話す。しかし、犠牲も小さくなく、支出が予算を上回り、計画を下方修正しなければならなかった。最も例の多い、石油からヒートポンプへの乗り換えへの報奨金は6000フランに引き下げられた。しかし、申請の申し込みは高いレベルにとどまっている。2019年の住民投票で発議が否決されたため、環境負荷の少ない暖房設備を義務付ける法的根拠はまだない。投票後の世論調査によると、住民のCO2削減への意思は強いが、発議が示した方策が受け入れられなかったという分析結果が出ている。州執行部は議会に新たな法案を提出したが、そのにも禁止の文字はない。太陽光発電についても同様に、州は設置義務化は予定していない。2021-12-02
ベルン州チューリヒ州Ulrich Nyffenegger
国民および住民投票
今年最後の国民投票の日の今日、連邦段階の3の発議のうち2は60%を超す賛成で承認され、一つは70%近い反対で否決された。いわゆるCovid-19発議は、コロナ危機での行動制限によって起こった損害を補償するもので、今年6月の国民投票で承認された発議の修正案だ。看護発議は看護従事者の待遇改善によって、十分な看護士と看護の質を確保するとするものだ。この二つは憲法に取り入れられるが、具体的な政策は今後、国会で決められる、その内容によっては再度、国民投票にかけられる可能性がある。司法発議は現在、国会の裁判委員会で決められている連邦裁判官の候補者選びを独立機関で行い、決定は抽選で行うというもので、司法の政治からの独立を狙うものだ。国民投票の可決要件は賛成多数の州が過半数であることだが、Covid-19発議、看護発議はともに反対多数の州はアッペンツェル内ローデン州だけで、はっきりと可決となった。司法発議はこれまでの開票結果では賛成多数となった州はなく、19の州で賛成多数となったため、否決は決定的となった。州の段階ではWallis/Valaisで大型食肉動物を禁止する発議が承認された。主に狼が対象となるが、狩猟許可の権限の大部分は連邦が持っており、この投票結果で何かが変わるかは未知数だ。Geneveでは土曜日の開店時間延長と日曜日と州の祝日の年間3日の開店許可の発議が否決された。バーゼル地方州は予算150万フランの外国人融和計画が承認された。チューリヒ州は石油とガスの代わりに環境負荷の小さい暖房設備を奨励するための連邦の負担を含め6500万フランの計画を承認した。 Schaffhausen州民は企業が、最近のOECDの決定に基づく法人税の国際最低税率15%を基本として自由意思による規定以上の納税を可能にする発議を承認した。2021-11-28
SRFLeMatinRSI
初雪
昨日から今日にかけての夜、低地で初雪が観測された。Aargau,Zürich、Thurgauの各州で最も降雪が多く、雪が積もったのは高度400m以上のところだけで、2㎝ほどだった。西の地方では降雪は800から1000m以上で観測された。最も多くの積雪が観測されたのは高度3130のGornergratで、45㎝だった。日曜日には所によって強い降雪になると予想されている。2021-11-26
AargauGornergrat
最富裕層の資産
経済雑誌Bilanzが毎年、発表している最富裕者300人が今年も発表されたが、コロナ危機によって富裕者の資産がはっきり増えたことが明らかになった。300人の総資産は1150憶フラン増えて、8218憶フランとなった。これは史上最高額だ。主な原因は不動産と有価証券の値上がりだ。株価値上がりの恩恵を最も受けたのは製薬会社Rocheの株主、Oeri家とDuschmalé家で、資産額は50億フラン増えて、340から350億フランになったと推算される。化学企業Emsの所有者Blocher家の資産は40億フラン増え、190から200億フランになったと見られる。最上位10人が総額の32%を所有している。最も資産が多いのはIKEA創業者の家族Kampradで、20年連続で第一位となっており、現在の資産総額は550から560億フランと見られる。最も富裕な女性はビール企業Heinekenの大株主Charlene de Carvalho-Heinekenで、150億フランの資産を所有する。最も資産を大きく増やしたのは運輸企業社主Klaus-Michael Kühneで、170億フラン増えて、290から300億フランとなったが、運輸会社Kühne +Nagelと海運会社Hapag Lloydの株価が大きく上がったことが原因だ。最も資産を減らしたのはPatrick Drahiで、所有するUSAのメディア企業Altice USAの株価が下がったことで100億フランの減少となった。経営者では今年、元Pictet銀行家Boris CollardiとRocheのCEO,Severin Schwanがランク入りしたが、その資産はそれぞれ1から1.5億フランと試算される。10憶フランス以上の資産を持つのは145人で、2020年から10人増えた。1989年以来、最富裕層の資産は4倍になった。2021-11-26
BilanzEmsCharlene de Carvalho-Heineken
軍にサイバー部隊
連邦内閣は軍にサイバー部隊を創設することを決定した。メンバーは民間での経験からサイバー能力を持つ軍属だとされる。発足は2022年1月1日で、2024年までに軍司令部の重要な基盤部門になるために増強される。2021-11-24
Computerworld連邦内閣Le Matin
高速道路工事に困難
Astra連邦道路局の報告によると高速道路の修復工事が遅れている。原因は資材の入手困難で、他の業界と同様に コロナ危機以来、難しい状況が続いている。例えば銅やアルミニウムなどが不足しており、照明をLED電球に替える工事でも、電球はあるが、配線カーベルの手当てが出来ないために、工事が止まるなどの事例が頻発している。Astraでは方針を変更して、資材納入の可能性に合わせて工事時期を先送りし、チャンスを逃さずに資材を入手することを優先する。しかし、関連企業も資材不足に悩んでおり、製造できるかどうかは中小企業にとって死活問題だ。ここでも戦術の変更は避けられなく、資材調達の目途が立たない製品は作らないという事業者が増えている。2021-11-23
AstraOpendata
コロナ借金、10年で返済
コロナ危機前のスイス国庫の状態は非常に良かったが、コロナ危機による借金を10年で返済できるという見通しを連邦財務管理部の新総裁Sabine D’Amelio-Favezが発表した。これまでのコロナ関連の借入金は300億万フランで、対策を小さく始めたことと経済が予想よりも早く復活していることで、返済時期も早くなった。しかし、より大きな問題は超高齢化と気候変動だ。年金、障害、医療、介護などのコストがますます上昇するが、べべーブーム世代がどんどん年金年齢に達しており、現役就業世代とのバランスが崩れてくる。1995年には年金生活者一人に対して就業者は3人いたが、2050年には1.8人まで減ると見られる。2030年までは負債の返済をすることが出来るが、それ以後のためには国民基礎年金の改革が必要になる。気候変動対策に係るコストは今後数十年、大幅に膨らむと見られるが、高齢化によるコスト増に比べて予測が難しく、気温上昇による自然災害もコストを押し上げる要素だ。税収の変化も考えられ、電気自動車の普及により、交通インフラストラクチャー整備のために使われている石油税の大幅減収も問題となる。ここにも新たなアイデアが必要になる。2021-11-23
連邦財務管理部Sabine D’Amelio-Favez気候変動
2019年の家計支出統計
BFS連邦統計局の発表した2019年の家計統計によると、平均月収は9560フランで、前年とほぼ同じだった。税金や各種料金などの義務的支出を引いた可処分所得は6609フランで、前年よりもわずかに減った。家族の規模も僅かに縮小して、2.16人から2.11人になったが、一人当たりの支出も減った。義務的支出額は全支出の30%から31%に増えた。60%の家計収入が全体の中央値を下回った。月収総額4500フラン以下の最下層では支出が収入を上回った。支出で割合が最も大きいのは住居とエネルギーで14%、貯蓄が13%、交通8%、食品7%、宿泊外食6%、レクリエーション趣味文化5%となっている。2021-11-23
BFS
政治離れ?伸びる青年政党
若者たちの政治無関心が話題になって久しいが、各政党の子政党、いわゆる青年政党への入党が増えている。特にコロナ危機以来、この傾向は強まっている。ドイツ語公共放送SRFの調べによると、若者たちの政治への関心はかつてない高まりを見せている。世論調査会社GFS Bernが5月に発表した政治モニターeasyvoteでは15才から25才の年代層の55%は何らかの形で政治活動を行っている。最も党員を増やしたのは青年社民党Jusoで1889人だった。続いたのは青年緑のリベラル党Junge GLPの1425人、そして若い緑の党Junge Grüneの1237人だ。最大政党SVPの青年党は1000人増やし、昨年、合併してできた中道党の青年党Junge Mitteは800人、経済政党、自由民主党FDPの青年党Jungfreisinnigeは450人増やした。Jusoの入党増は昨年の二倍となり、4500人の勢力となった。同規模の増え方だったJunge Grüneの共同代表Julia Küngはコロナ危機によって政治的立場が日常生活の中ではっきりしてきて、政治に参加する動機となったと原因を分析する。Junge Grünliberaleの共同代表Tobias Vögeliはこれまでの政治に関心を持っていなかった、特に若い人々が政治が自分たちの生活に影響を与えていることを実感したことが原因だと考える。最大の党員数7200を持つJunge SVPもコロナ危機の影響を挙げており、当初から行動制限に反対してきたSVPの青年党に大挙して入党することになったと話す。市民政党Junge MitteとJungfreisinnigeは最も入党者数が少なかったが、通常時よりもはっきりと増えた。Jungfreisinnigeは最もコロナ危機による入党者数の増え方が少なかったが、代表のMatthias Müllerはしかし、これを肯定的の捉えており、世の中の動きにかかわらず、経済政党としての主張が確実に受け入れられていると話す。2021-11-22
GFS BernJusoJungfreisinnige
12月12日から新ダイヤ
SBBスイス連邦鉄道を始めとして大部分の公共交通機関は12月12日の日曜日に新しい運行ダイヤに移行する。コロナ危機のために落ち込んだ旅行者数は回復を続けると見られるが、2019年のレベルにはまだ達していない。環境への負荷が少なく、渋滞も基本的にはない鉄道は将来的に存在意味が大きくなると考えられるとSBBは発表している。新ダイヤでの変更点の最大のものは現在Genève Aéroport – Zürich HB – St. Gallenで運行されているIC5はRorschachまで延伸される。スキー客のためにクリスマスと復活祭の間の日曜日の14時から20時の間、ChurからZürich HBへの直行列車が運行され、またSOBとSBBの協力でBernからChurへのBurgdorf – Zürich – Ziegelbrücke経由のIR35Aare Linthが運行される。IC2がAltdorfに停車し、LuganoとZürichへの直行列車が実現し、2023年にはこれがBaselまで延ばされる。国際列車では、ÖBBとの共同でZürich‐Basel SBB‐Köln‐Amsterdamの夜行列車が運行され、反対方向は夜遅い列車が運行される。ZürichからMünchenへの運行時間が30分短縮されるが、これはまだ認可待ちの状態だ。Basel SBB–Bern–Brig–Milano Centraleでは毎日、両方向に1列車が追加される。2021-11-22
SBB
玉ねぎ市開催
2020年にはコロナ感染の広がりのために中止となり、多くのファンが待ち焦がれていたベルンの伝統行事、玉ねぎ市Zibelemäritが今日開かれている。コロナ危機の影響のために外国からの訪問者はもとより国内からの訪問者も減り、その上、今年は悪天候のために玉ねぎの収穫が少なかったために、出店者も少なく、危機前に比べると寂しい市となった。増え続けるコロナウイルス感染確認数にもかかわらず、開催が決まった市だが、アルコール飲料の販売は禁止されている。飲食スタンドの事業者はワインではなくぶどうジュースを使った温かい飲み物を提供するなど工夫を凝らしている。アルコール禁止のために人々が立ち止まる時間が短くなり、人が集まることも減ったとベルン市の商工警察のNorbert Esseivaは話す。数は少ないものの、例年通り午前4時には人が集まり始め、出店者たちは、ともあれ再び市が開かれることを喜んでいる。コロナ証明もマスク着用も義務ではなく、マスク着用だけが奨励されているが、着用している人は少ない。人々の動きが一定ではなく、ほぼ動き続けるために、他の大規模イヴェントに比べると感染可能性は小さいと考えられる。更に、出店数が2019年の3分の2の325と少ないために、人々の間隔も大きい。提供される玉ねぎの量も2019年の半分の20トンだ。2021-11-22
ZibelemäritNau.chNorbert Esseiva
公共交通機関共通カード,更新
6年前に導入され現在、500万枚が流通している公共交通機関の共通カード、Swisspassが新機能を搭載して更新される。5年以上カードを所有している人には12月中旬から自動的に新しいカードが送付され、新規発行は新しいカードだけになる。運営共同体Alliance Swisspassによると新しいカードはより丈夫で、スキーを楽しんでいる間に折れることはなくなるとされている。Logicテクノロジーが搭載され、無接触で身分証明が行われる。Europay, Mastercard、Visaによって開発されたスタンダード無接触支払いシステムEMVが搭載される。また、自動販売機やオンラインプラットフォームへのログインなどが簡単にできるようになるという。主な機能はこれまでと同様に公共交通サービスの管理、スキー券の記憶、自動車や自転車のレンタル、駐車場の利用などだ。新しいカードは数百人の公共交通従業員によって先行テストが行われ、成功裏に終わったという。消費者団体はこのカードが利用者に気付かれずに身元確認に使われることに脅威を感じているが、Alliance Swisspassによる個人情報保護の方針は全く示されていない。連邦情報保護も新しいカードを検証していないとしている。消費者保護はカードが流通する前に、利用者が公開する情報を選択できる機能を提供すべきだと求めている。2021-11-19
SwisspassEMV消費者保護
強まる第三接種への圧力
スイスでもコロナウイルス予防の第三接種への圧力が強まっており、連邦大統領Guy Parmelinは近いうちに全住民に対して提供する考えを表明した。連邦予防接種委員会の総裁Christoph Bergerも、年内にも65才以下の住民に対する第三回接種を始める見込みだと話した。連邦健康局BAGも、データ分析を不断に行っており、その時期が来たと判断する場合には青信号を出すとしている。予防接種委員会は若い人への接種に疑問を表明していたが、先週の予防接種週間の結果が、若い人を説得することが難しいことを明らかにしたことで、既に二回の接種を済ませている人に第三回の接種を進めることが次善の策であるという考えに傾いた。また、多くの専門家から第三回接種を進める時が来たという意見が出されていることも原因だ。認可の権限を持つ連邦薬事機関Swissmedicは、特に健康上のリスクがある人にのみ推奨を出しているが、65才以下の人への接種にはまだ慎重な構えだ。2021-11-14
Guy ParmelinChristoph BergerSwissmedic
崖崩れ警戒システム
アルプスの谷谷に村や町があるスイスでは山崩れ、崖崩れは多くの土地で現実に起きうる脅威だ。2015年に激しい嵐のため7か所で崖崩れが起こったScuol地方のS-charl谷では部落が数日間、外界から遮断された。その2年後にも同様の災害が起きたたが、2019年以来、谷は早期警報システムが見守っている。これまで進入路の遮断機は手動で開閉されていたが、来年夏には自動化される。国の気象機関Meteo Schweizは天気の変化を観測しており、大雨が降りそうな場合はScuolの緊急事務所にSMSが送られ、現場の判断で警告灯が灯され、遮断機が降ろされる。既に危険区域に入っている人のためには安全な避難場所が用意されており、信号灯で場所が示される。そこには緊急時の対処法の説明版もある。大事なのは信号灯が消えるまで、そこに留まることだとScuolの緊急事務所のArno Kirchenは話す。警戒システムには305000フランのコストがかかり、そのうち232000フランを州が負担したが、同じようなシステムはスイスではここにしかない。人身に被害が及ぶことがないようにする新たなアイデアが求められるが、山岳地方では危険はなくなることはない。2021-11-14
S-charlMeteo SchweizScuol
第三接種開始、コロナウイルス
連邦薬事機関Swissmedicはコロナウイルス予防接種の第三回接種に青信号を出した。連邦が推奨するのは75才以上の人と65才以上で既存症のある人だ。Pfizer/BiontechとModernaのワクチンが使用され、連邦のコロナウイルス対策タスクフォースはこれによって1万から2万人の命が救われると推算している。これまで三回目の接種を受けた人は7700人だと連邦政府は発表している。高齢者介護施設の従業員には推奨されるが、医療従事者には特に推奨されていない。2021-11-13
Swissmedic
持ち家は夢?
住宅価格はこの20年で倍になった。最大の原因は経済危機対策として市場に潤沢に供給されている資金だ。さらに、コロナウイルス危機でも価格は大きく上昇したと不動産サービス会社IAZIのCEO、Donato Scognamiglioは話す。都市圏だけでなく、田園州のGraubündenやJuraそして内部スイスでも価格上昇は力強い。それらの州の首都で住宅を購入するには30年分の平均給与が必要で、チューリヒ、ロザンヌ、ルツェルンでも20年分の給与が必要だ。比較的価格の低いGlarus, Sarnen、Delémontなどの小都市でも10年分の給与を覚悟しなければならない。持ち家政策を進めるために連邦政府は2003年に年金を住宅取得の資金をすることを許す法律を成立させたが、この効果については意見が分かれる。経済政党、自由民主党FDPの国会議員Beat Waltiは、持ち家に特別な権利を与える法律ではなく、賃貸と言う選択肢もあるとしながらも、住宅建設の促進などの対応策が必要だと話す。一方、社民党SPのJacqueline Badranは、政策は失敗したとして、更に価格高騰を招く建設促進ではなく、外国人の不動産取得を制限するなどの政策が必要だと訴える。既に中間所得層には住宅価格は手が届かなくなっているが、価格上昇はまだ続くと見られている。2021-11-12
Donato ScognamiglioSarnenBeat Walti
Baselworld中止
バーゼルの時計見本市Baselworldの来年春の開催が中止されると発表された。見本市運営会社MCH GroupのCEO、Beat Zwahlenは、コロナ危機後の態勢整備に時間を掛けたいという理由を述べた。この決定はGeneva Watch Daysでの経験と時計メーカーとの集中的な話し合いの後に行われた。2018、2019年に厳しい状況の中で見本市を率いてきたマネージングディレクターのMichel Loris-Melikoffはこの決定を不満として職を辞する。2021-11-12
BaselworldGeneva Watch DaysMichel Loris-Melikoff
成功、失敗?予防接種週間
全国的な予防接種週間でチューリヒ中央駅内に設営された予防接種村の3日間の総括が発表された。65才以上の人へのブースター接種は希望者の殺到で1日目で中止となったが、第1、2接種は期待されていたような効果はなかった。チューリヒ州はラクレットや揚げ菓子でこれまで予防接種に躊躇していた人たちを呼び込もうとしたが、3日間で接種を受けた人は800人ほどにとどまった。州の健康局のPeter Indraは活発に利用されたとしているが、想定されていた一日300人には届かなかった。しかし、州では当初から6月のような接種数が達成されるとは考えておらず、人々の注意を喚起する効果は大きかったとしている。利用者は主にチューリヒ市とその近郊の居住者だったが、通勤客の利用も少なくなかった。州はブースター接種希望者は拒まないと表明していたが、長い列ができ、寒さの中で待ち時間が数時間になったために、州は二日目の火曜日朝に中止を発表した。結局、ブースター接種を受けた人は2400人程だった。一方、このキャンペーン週間では、国内の有名アーティストによるBack on Tourと銘打ったコンサートが企画されており、月曜日のThunでのコンサートには500人ほどが集まったが、昨日火曜日にLausanneでの無料コンサートの予約は完全に埋まっていたが、実際にはジャーナリストや政治家をふくめて100人程しか集まらなかった。予防接種反対者が大量に予約を入れていたものと見られる。チャットアプリTelegramの記録によると、この妨害運動が呼び掛けられていたことが分かった。土曜日までさらに3回のコンサートが予定されている。出演者はDanitsa、Stress、Dabu Fantastic, KUNZとStefanie Heinzmannだ。2021-11-11
予防接種村Back on TourDanitsa
気候対策ランキング急落
ドイツの環境団体GermanwatchとNew-Climate-Instituteが毎年行っている各国の気候対策ランキングClimate Change Performance Indexの政策部門でスイスは昨年の23位から51位に大きく降下した。最大の原因は国民投票でいわゆるCO2法が否決されたことで、すべての部門の総合でも14位から15位にランクを下げた。世界の温室効果ガス排出量の90%を占める60か国が対象のこのランキングでは温室効果ガス排出量が40%、再生可能エネルギーが20%、エネルギー消費量が20%、国と国際気候対策が20%の割合で評価される。今年のランキングでは1位から3位までは空位で、十分な気候対策を行っている国はないことが表現されている。スイスへの評価では国際的な取り組みにより多くの投資を行う余力があるとされ、温室効果ガス排出では14位と比較的高く評価されている。エネルギー消費では17位で、ここでもさらに上位に入る可能性を持っているとされた。再生可能エネルギーではスイスは23位で、多くの水資源と原子力発電所を持っていることから上位に入るのは当然で、取り組みの努力ははっきりと足りない、世界の気候変動抑止への貢献はゼロだと国際環境団体WWFはコメントしている。2021-11-09
Climate Change Performance IndexGermanwatchSwissinfo
ブースター接種開始
連邦政府の対コロナウイルスタスクフォースは今日、記者会見を開きブースター接種などの新たな指針を発表した。ブースター、すなわち通常のワクチン二回接種を完了した人で特に健康リスクを持つ人へのへの第三回目の接種を開始する。対象となるのは65才以上のすべての人、介護施設に入居している人すべての人で、65才以下で肺気腫、肝硬変、腎不全、肥満などの慢性病を患っている人については個別に判断するとされている。連邦予防接種問題委員会Ekifと連邦健康局BAGは65才以下の人には原則的に推奨するものではないとしており、Pfizer/BiontechとModernaの接種剤だけが使われる。医療施設や介護施設で働く人には希望により医師が個別に判断して接種が行われる。2021-11-09
EkifBAGブースター接種
予防接種週間、あの手この手
今週は予防接種週間とされているが、各地で様々な喚起策がとられている。80人の有名人を起用したポスターが作成され、各種イヴェントなどと合わせて連邦は9600万フランを投資する。多数の自治体で接種所の時間延長が行われ、接種所の数も増やされた。ベルンのショッピングセンターへの接種車の出張、チューリヒの予防接種電車、バーゼルの予防接種船などが現れ、チューリヒの中央駅には休憩所を含む予防接種村が設営された。SchwyzとNidwalden州では移動接種車が運行され、接種だけでなく、専門家による情報提供も行っている。Ticino州ではWhatsappとMessengerを通じたライブチャットで州医師が質問に答えている。チューリヒの中央駅ではコーヒーとドーナツが、ジュネーヴではホットワイン、茶と焼き栗が振舞われる。Luzernでは注文に応じて5人以上のグループへの出張サービスと開始した。Appenzell Ausserrhodenでは接種所へのタクシー送迎サービスが行われ、予防接種に不安を持つ人には短時間催眠も行われる。バーゼル地方州のMuttenzとチューリヒでは「予防接種の長い夜」が実施され、11月12,13日には担当の薬局が24時まで開かれる。ジュネーヴでは一回目の接種を受けた人に抽選で「ジュネーヴの特別な瞬間」があたるが、それにはMauro Poggiaの引率による歴史的な連邦防空壕の見学、警察の同伴によるロープ上り、戦車での空港滑走路走行などが含まれる。Obwalden州では27人の有名人がキャンペーンを行い、Uriでは82人が各地を回る。また、人気ミュージシャンによるコンサートもThun, Lausanne, Sion, St. Gallen、Luzernで開かれ、500に制限された入場券は既に完全に売り切れている。2021-11-08
SRFLeTemps予防接種薬局
地方自治体、変化の試み
ベルン・オーバーランドのLenkの役場は退職した財務管理者の後任を公募したが、誰も見つけることが出来なかった。財務管理分野の人材は払底しており、結局、会計士事務所に業務を任せざるを得なかった。エンメンタールのAffolternでは状況は更に深刻で、役場の業務すべてを隣町のSumiswaldの役場に委託している。問題は全国的なもので、数年前から深刻になっている。そんな中で同じベルン州のAarwangenは解決策を見つけたと考えている。町は管理部門を企業をモデルに改組した。2年間の間に事実上すべての管理職が退職したと町長の Kurt Bläuensteinは話す。人口4800人の町では100人ほどが役場で働いているが、53人が正規雇用だ。これは町が他の5の自治体と共同で社会福祉事業を行っていることを考えると、非常に多い人員だ。役場の業務が拡大するにつれて、あらゆる決済が一人の管理者を通して行われる役場のシステムは機能しなくなった。改組によって決済者が5人に増やされ、管理部全体での協議が不要になり、各部の権限が大きくなったことで職員たちのやる気も出てきたとされる。各部で処理された案件は直接、執行部に送られる。これによって各委員会は町の方針を戦術的に考える余裕が出てくる。管理職はこれによりより魅力的な職場となり、二人が外部の民間企業から採用された。他の州でも権限を州に移したり、建設部を民間企業に委託するなどの動きが出ている。自治体の管理職組合の運営者Monika Gerberは自治体により事情が異なり、何処でも通用するモデルはないが、重要なのは責任を分散することだとし、一般的に自治体にはマーケティング戦略が欠けていると話す。2021-11-07
LenkAarwangenMonika Gerber
賃上げ、Denner
2007年に小売り最大手のMigrosの子会社となったディスカウンターのDennerは来年の賃上げを決定した。平均1%の賃上げだが、均一ではなく、業績にもよるが、未熟従業員や新たに親になった従業員も賃上げの恩恵を受けるとスポークスマンThomas Kaderliは説明する。職業教育をまだ受けていない従業員の基本給は現在の4050から4200フランに上げられ、2から3年の見習い期間を終了すると150フランが上乗せされるが、該当する人の数は少ない。出産休暇は2週間追加され、母親は18週間、父親は4週間の休暇をとることになる。企業業績に左右されるボーナスも個別に算定される。2021-11-06
MigrosDennerThomas Kaderli
爆発物積載の自動車
シャフハウゼン州のThayngenの国境で税関が昨日早朝、発見した爆発物を載せた自動車について、検察は運転手の捜査拘置を認め、あらゆる可能性について捜査が行われている。テロとの関連の可能性は低く、州警察と連邦警察Fedpolは頻発している現金自動支払機の爆破事件との関係を中心に調べているものと見られる。国境は一時、閉鎖されたが、爆発や負傷者は出ていない。2021-11-05
Thayngen
栗大豊作、Ticino
スイスでも長雨や雹、日照不足などのために多くの国と同様に農作物の不作が伝えられているが、イタリア語地区、Ticino州では栗の収穫が70トンを超え、1999年に集計が始められて以来の記録的な豊作となったと地方の栗農家の団体Associazione castanicoltori della Svizzera italianaが発表した。年長者もこのような収穫は見たことがないと口を揃えると代表のPaolo Bassettiは話す。はっきりとした原因は分からないが、乾燥や病気の流行もなく、交配も好条件で行われたと考えられる。連邦森林雪景観局のMarco Conederaは害虫の成長サイクルが節目にあたったことが原因かもしれないと話す。伝統的にこの地方の主要な食料であった栗は古代ローマ人の入植によって大量にもたらされたと考えられるが、その目的は建築資材としてのものだった。Chironicoにある栗の木の樹齢は900年近くになるとされている。2021-11-04
TicinoAssociazione castanicoltori della Svizzera italianaMarco Conedera
Roche株売却、Novartis
バーゼルの製薬世界最大手のNovartisとRocheの関係が大きく変化する。2001年、Novartisは創業者の親族である投資家Martin EbnerからRoche株を買い取ったのを始めとしてその後、資本参加を増やしてきたが、現在の保有額は190億フランとなっており、第二の大株主となっている。その株をすべて売却することを決定したが、買主はRoche自体で、大部分の株券は廃棄処分とすると発表されている。この結果、創業者Fritz Hoffmannの親族Hoffmann家とOeri家の資本保有率は50%から70%に上昇する。従業員10万人の世界的企業の方針は親族によって決められることになる。Roche株買取当時のNovartisのCEO、Daniel Vasellaは同社の利益をRoche株により大幅に増やした。2021-11-04
NovartisRocheDaniel Vasella
女の国会、第二回
ベルンの連邦館Bundeshaus/Palais fédéral では昨日と今日の二日間、いわゆる女の国会が開かれている。女性連邦大臣、国会議員を始めとして各界から選ばれた女性246が議席を占めた。1991年以来、3度目の開催となるが、今年は女性参政権50年を記念する会議でもある。労働と地位について議論された第一日目に続き、二日目は女性に対する暴力がテーマとなり、活発な議論が行われている。主張されているのは合意のない性交渉について刑法に明記することで、女性の10人に一人がその被害にあっている現実を認めることが求められた。団体「性の健康」の共同代表Noemi Grütterは、合意のない性交渉は強姦だと述べた。ベルン州で1986年以来、実施されている専門の公務員による性暴力の医学的実証を全国に広めることも提案された。また、性的暴力の被害者が男性である場合、告訴されることが事実上、無い現実を踏まえて、証拠判定が性別に中立に行われることも求められた。また、ベルン州の人種差別と移民問題事務所所長のItziar Marañónは性的暴力は社会制度に深く組み込まれており、それに対する反応さえも制度化されていると訴える。会議は連邦政府に対して国民総生産の0.1%を性暴力と暴力の防止のために投資することを求めた。この後の議題は、研究開発への女性の参加促進、学校、農業、出産問題が並んでいる。2021-10-30
Bundeshaus/Palais fédéralNoemi GrütterItziar Marañón
焼却ごみから金属回収
Elbisgrabenにあるバーゼル地方州の廃棄物処理場は埋め立てられる廃棄物の金属含有率を法律の定める1%に対して非鉄金属0.08%、鉄0.05%まで下げることに成功している。処理場所長Heinz Schaubは、これはスイス全土にとって新しい尺度となると話す。焼却後の廃棄物は粉砕されて分別が行われるが、これを更に細かく粉砕することにより金属の分離の精度を上げる。2年前に500万フランをかけて建設された処理場のコストは再生された金属の販売によって相殺されており、埋め立て量を減らすことでもコスト減に寄与する。2021-10-30
ElbisgrabenHeinz Schaub
128年目の改革
1893年に創立されたホテル専門学校École hôtelière de Lausanneは世界で最も歴史のあるホテル学校とされ、世界120か国からの2200人が学ぶ。創立128年にしてその教育モデルを見直したが、その第一は名称の変更で、EHL Hospitality Business Schoolとされた。戦略的な思考法、マネージメント技術とともにSoftSkillも重要視され、責任あるマネージャーとしての能力が磨かれる。卒業生の半分はホテル業界以外、高級品、銀行、保険などの顧客との接触が重要な業界に就職しているとEHLグループのCEO、Michel Rochatは話す。校長のInès Blalは、一生学び続けるプロフェッショナルを育成するとして、23才で免状を手にしたら、それで完成ではないことを教えたいと話す。卒業生の98%は卒業後、直ちに契約を手にするという。EHLグループはロザンヌ以外にスイスのChur-Passuggとシンガポールにも学校を持つ。ロザンヌでは学生たちの主導で有機果実園が拡大された。2021-10-25
EHLMichel RochatInès Blal
バーゼル秋の見本市
コロナ危機のため昨年は中止となったバーゼルの秋の見本市Herbstmesseが好天と心地よい気温に恵まれた先週土曜日に550回目の幕を開けた。スイス最大の市であるだけに、数千人の入場者があったが、コロナ証明の検査のために入場に時間がかかり、長年のファンには戸惑う人も多かったという。しかし、事前検査で腕輪を付けることで検査の待ち時間を短くする方法もあり、来週末には人員増強とともに、検査方法の周知に努めると主催者側は話している。バーゼル市の立地マーケッティング責任者のSabine Horvathは、検査の面倒さにもかかわらず、この2週間で、コロナ危機前と同じ程度の100万人の入場者があると見込んでいる。LuzernやZürichなどの市が中止となったことから、多くの人がバーゼルに集まることが予想される。大聖堂前広場でメリーゴーラウンドを営むAnja Bourquinは以前よりも人出が多い印象を受けたという。2021-10-25
HerbstmesseSabine HorvathAnja Bourquin
注目のエネルギー貯蓄法
スイスUSAスタートアップ企業Energy Vaultが注目を集めている。Ticino州の首都Bellinzonaに近いArbedo-Castioneに立っている高さ120mのコンクリートの塔が現在まで実現された唯一の施設だが、これは巨大なエネルギー貯蓄施設だ。余剰電力でコンクリート塊を人工頭脳が操作する巨大な2台のクレーンが吊り上げ、必要な時にそれを下すエネルギーを電力に変換する仕組みで、電力が余っている時に水を汲み上げる水力発電所と同じ原理だ。この計画には大きな注目が集まっており、Bill Gatesや日本のSoftbankなども資金を出している。Gatesは無償でその宣伝も行っている。アメリカ人のCEO、Robert Piconiは近いうちにニューヨークの証券取引所に上場すると表明している。水力発電より建設コストが格段に小さく、立地も自然条件に左右されないことから、未来のエネルギー貯蔵法として注目されている。2018年に建設が始められ、2020年には5メガワットの貯蓄量を達成した現在立っている施設は数か月中にインドに送られ、跡地には次世代施設が建設される。それは30階建ての巨大なビルの形になるという。建設素材を製造時に莫大な量のCO2を排出するセメントから土や廃棄物焼却後の灰、使命を終えた風力発電のタービンのグラスファイバーなどに切り替えることを検討している。スイス人Andrea Pedrettiの発案によるエネルギー貯蔵法は画期的でありながらシンプルであり、これまで考えつかれなかったのが不思議だとされ、エネルギーを貯めることが大きな問題である風力や太陽光発電に大きな未来を拓くものとなる可能性がある。2021-10-25
Energy VaultAndrea PedrettiBill Gates
平均余命短縮
2020年、スイスでは平均余命が数十年ぶりに短縮した。BFS連邦統計局の発表によると、2020年生まれの男の平均余命は前年比0.9年減の81.0年、女は0.5年減の85.1年となった。平均余命が短くなるのは男が1944年、女が1964年以来のことだ。2019年から2020年にかけて余命が最も大きく短縮したのは65才以上の年齢層で、65才の男の平均余命は19.3 年、女では22.2年となっている。短縮の原因は勿論、Covid-19で、余命を男の場合、0.7年、女の場合、0.5年縮めた。2021-10-25
BFS
中国非難声明に署名せず
新疆ウイグル自治区での中国政府によるイスラム少数民族の抑圧に対して国連は定期的に非難の声明文を発表しているが、次の声明では署名国が44から43に減る。スイスが署名しないからだ。連邦外交部EDAの次席書記Johannes Matyassyはその理由を、この声明に対して中国が対話の扉を閉ざすことが考えられるからだとする。Universität Baselバーゼル大学のヨーロッパ研究所のRalph Weber教授は、10月にチューリヒでUSAと中国の高官会議が開かれたことに関係があり、スイスは仲介者としての立場を失いたくないのだと分析する。2021-10-23
ReutersJohannes MatyassyRalph Weber
減り続ける氷河
比較的低温の夏、世紀の降雪量などの好条件にもかかわらず、アルプスの氷河はこの1年でその体積の1%を減らした。これは4億トンにあたるが、この8年間で最低だ。GLAMOSスイス氷河観測ネットワークの20の氷河の観察データに基づきAkademie der Naturwissenschaften Schweizスイス自然科学アカデミーが発表した。4月にはわずかに新雪が残っていた程度だったが、高山では5月に新たにかなりの量の降雪があり、標高2890mのClaridenfirnでは1914年の観測開始以来最高の7m近い積雪が記録された。雪は、雨に変わった7月までは持ちこたえたが、9月末までの融雪量は大きかった。気候変動の時代にとっては良好な年2021だが、氷河にとっては十分ではなく、ETH Zürich連邦工科大学チューリヒの氷河学者Andreas Bauderは、5年前には一つの点だったが、今は大きくむき出しになっている岩石を指さす。この1年で氷河はその厚さを2m失った。2021-10-20
Akademie der Naturwissenschaften SchweizGLAMOSAndreas Bauder
ジャガイモ不作
今週でジャガイモの収穫が各地で終わるが、その結果は思わしくない。悪天候、夏の多雨が大きな影響を与えた。霰、強雨、長雨など植物の生育に悪い環境が続いたことが原因で、ジャガイモ農家組合のRuedi Fischerは、なによりも実が小さく、重量としての収穫量は下がると話す。また、ポテトチップスに割れ目が多く見られることになるが、問題なく消費できると説明する。中が空洞のものも増え、フライにすることが出来ないものも多いという。収穫が良好だった昨年に比べると売り上げは平均30%、地方によっては50%減ると見られる。また、収穫ゼロの農家もあり、価格が上がるとは言え、ジャガイモ農家への経済的影響は大きい。蜂蜜、ブドウ、リンゴなどでこれまで収穫の落ち込みが報じられており、農家にとっては嬉しくない年となる。2021-10-20
Ruedi Fischer
史上最高、輸出額
連邦税関の発表によると6月から9月の期間の輸出は631億ドルで、これまでの最高値を上回った。広い分野で輸出が増えたが、増加量の半分以上は医療関係のものだった。増加は前四半期比22億ドルで、これは3.7%増にあたる。銀行Credit SuisseのエコノミストTiziana Hunzikerは、第一に世界の医療状況が正常化し、開業医も通常の医療に戻ったこと、さらに予防接種剤に伴う影響も大きいと話す。例えば製薬化学会社Lonzaは大幅に輸出を増やしたが、その他の業界、時計、宝飾品、精密機器、機械、電子、金属なども輸出を増やした。ヨーロッパ、北米、アジアなど世界中でスイス製品への引き合いが大きくなった。コロナ危機で消費が控えられていた反動もあると考えられ、その影響は物資供給の困難として表れている。今後もしばらくは好調が続くと見られるが、コロナ危機で売り上げが大きく増えた自転車、コンピュータ-、家具などは他の業界よりも早く需要が減ると見られる。2021-10-20
連邦税関Tiziana HunzikerLonza
予想よりも大きいダイオキシン汚染
5月に土壌の高濃度ダイオキシン汚染が確認されたことを受けてLausanneロザンヌ市とVaudヴォ―州が130か所で行った計測で、想像以上に汚染が広がっている事実が分かった。汚染はレマン湖岸から郊外のLe-Mont-sur-Lausanneまで広がっており、最も汚染の度合いが強いのは市の中心部だ。このような大規模な調査はこれまでどの州でも実施されたことがないと州の環境部長で緑の党のBéatrice Métrauxは話す。汚染の元は廃棄物焼却場だとされており、20世紀半ばからフィルターが使われるようになる間の排気ガスによるものだと考えられる。ダイオキシンの分解には長い時間がかかり、地表数センチメートルに滞積する。ロザンヌ市の健康研究所Unisantéの教授David Vernezは汚染地域が使われることによりヒトへの悪影響が出ると話す。市では汚染地区の養鶏所を禁止し、子供たちが土で汚れた手を口に入れないように注意することを親たちに呼びかけている。市は相談電話を開設した。この出来事でスイス中に不安が広がっており、州は限界値の設定について連邦環境局との話し合いを行っている。これによって汚染地区の土地所有者がとるべき措置や、除染のコストをだれが負担するかの判断がやり易くなると考えられる。ヴォ―州は計測地点を増やす考えで、スイス全体にとっての先駆的な試みとなると見られる。2021-10-14
ダイオキシンLausanneBéatrice Métraux
法人税率15%は大きな問題ではない
G20が世界的な法人税率を最低15%とすることで合意したが、低税率で企業を呼び込んでいるスイスにとっては大きな問題だと考えられる。しかし、財務担当の連邦大臣Ueli Maurerは楽観的な見通しを表明した。現在、法的な可能性について専門家と検討を行っている段階だとしながらも、憲法との整合性を図る必要も、そのための国民投票もないとして、解決はそれほど巨大な問題ではないと語った。OECDの税制改革がスイスで実現されるのは、国会での法整備と各州との調整が必要であり、3年ほどの時間が必要だという。これはスイスにとってはスポーツ的な速度であり、必要がある度に国民に説明すると大臣は話す。スイスの各州の法人税率は最高がJuraで18.51%、最低はNidwaldenの9.41%で、15%以下は27州のうち6州だけだ。2021-10-14
Ueli MaurerOECDNidwalden
コロナウイルス治療に新発見
コロナウイルス感染治療にこれまで世界で600以上の治療薬が試されているが、それぞれの効果は限定的だ。ロザンヌの大学病院CHUVと連邦工科大学ロザンヌEPFLの研究者たちが治療の新たな可能性がある抗体を発見した。感染治癒した患者のリンパ球から分離された抗体はこれまで知られていないもので、知られているすべての変異株に試されたが、どの場合にも効果が確認されたと細菌学者のPriscilla Turelliは話す。構造分析によるとこの抗体はウイルスのスパイク蛋白質の形成に影響されない場所に結び付き、スパイク蛋白質の形成を阻害する。このためウイルスの増殖が抑えられ、ウイルスは免疫システムによって体外に排出される。バーゼルの大学病院でコロナウイルス感染者の治療にあたっているMarcel Stöckleはすでに同じ原理による治療を行っているが、新たに発見された抗体はこれを更に進める可能性を持つと話す。抗体を基にする治療法は症状がでてから遅くとも7日目には行われなければならず、病院での治療が必要であることがこれまで障害となっている。連邦薬事機関Swissmedicで新薬の認可を担当する伝染病学者のAndreas Cernyは、新たに発見された抗体は、予防接種を受けられない人にとって有効である可能性があると話す。この抗体による治療薬の開発にはしかし、数年かかると見られ、Covid-19特効薬にはまだ大きな隔たりがある。2021-10-14
Priscilla TurelliMarcel StöckleAndreas Cerny
長者の金庫番、スイス
スイスは世界の富裕層の財産管理で世界一位にあるが、英国とUSAとの差は縮まりつつある。コロナ危機により資産の分散管理が進んだことが一つの原因だ。資産管理コンサルティング会社DeloitteのPatrick Spillerによると、2020年の不安定な世界状況のなかで顧客たちは確かな資産保管先を探した。国庫の堅牢さや国情の安定などがその尺度となった。スイスはそんな中でも資産管理額を2020年度は7%増やし2.6兆ドルとした。それに対して英国の伸びは13%、USAは15%で、それぞれ2.1兆ドル、2兆ドルとした。英国の伸びはBrexitが一応完了して不安定要素が払拭されたことが原因と見られ、ためらっていた富裕層が英国をパーク先として選んだと見られる。USAは自動的データ交換合意をしていないことが有力な武器となったと見られる。スイスは2017年に自動的データ交換合意に参加しており、それがブレーキとなっている。しかし、スイスの銀行は質の高いサービスと魅力的な商品で外国人顧客を引き留めており、香港、シンガポール、ルクセンブルクなどもそのサービスエリアとしている。今後、スイスが財産管理で首位を守るためにはデジタル化の推進が不可欠で、世界中から人材を集めることとともに、持続可能性というテーマにも更に深く取り組む必要がある。2021-10-08
DeloitteBrexit自動的データ交換
農業の温室効果ガス削減
温室効果ガス排出量の14%が農業に由来するとされているが、その大部分が牛の飼育に係るものだ。有機農業研究所FiblのKnut Schmidtkeはメタンガスの排出を減らすことは出来ないことではないと話す。飼料に亜麻仁やホーンクローバーを混ぜることで10から15%排出量を減らせるとされ、乳牛の飼育年数を現在平均の3,4年から7年に延ばすことで、頭数を減らすことも削減にはっきりと効果があるとされる。CO2削減だけでは農業を気候中和にすることはできず、樹木を農業に組み込み、大気中のCO2を光合成に使わせることで環境の負荷を減らすことも必要だとSchmidtkeは話す。環境保護団体WWFの農業担当責任者Eva Wyssはこれを意義あることだとして、世界で政治が合意しており、現在最も簡単に実行できることでもあると説明する。しかし、食料サイクルを変えることは容易ではない、農耕地の産物を直接、人間が消費できるようにすることが必要だ。現在のように大量の農産物が飼料として使われる状況を変えなければならないと説明する。すなわち、酪農は牧草地で行われるべきだと。有機農業者の団体Bio Suisseの代表Urs Brändliは、状況を変えなければならないという意思は農家からはっきりと感じることが出来るとして、そのための方法が経済的に耐えられるものであれば、農家はついてくると信じるとして、そのため、さらなる研究が待たれ、Bio Suisseの使命は農家の変換のための大きなコストへの不安を解消することだと話す。2021-10-03
Knut SchmidtkeEva WyssBio Suisse
予防接種報奨金
停滞するコロナウイルス予防接種の進捗に連邦内閣は、未接種者を説得して予防接種を受けさせて人に50フランの報奨金を支給するという方針を打ち出した。担当連邦大臣 Alain Bersetはこれが型破りな措置であることを認め、予防接種推進計画部長Michael Beerは、予防接種についての議論が広がるための方策だと説明した。10月11日から感染テストが16才以上の人には有料になることと併せて予防接種を広げようという戦術だ。ドイツ語公共放送SRFのオンライン世論調査では68%がこれを歓迎しないと答えている。政府が必死に予防接種と広げようとするほど政府への信頼は失われるという意見が多く、この措置は逆効果を齎すと考える人も少なくない。また、これによって政府は社会の分断を図っているのかという不信も多い。賛成者の中にも、意識を高める努力は良いが、報奨金は間違った方法だという声がある。また、予防接種を受けていない人も報奨金を受けられるとされていることを訝る人も多い。予防接種市場は飽和したという意見がある一方、9月に証明書義務化が導入された時まで、予防接種のことを考えたことがなかった人が予防接種に動いたこと見ても分かるように、啓蒙は必要だとする意見もある。この政府の措置の結果が出るのは、各州の対応が整うのに時間がかかることもあり、数週間または数か月後になる。2021-10-03
Alain BersetCOVID-⁠19 SwitzerlandSRF
重い任務、新連邦検事
FIFA総裁Gianni Infantinoとの非公式な情報交換のスキャンダルで辞任することになったMichael Lauberの後任にStefan Blättlerが連邦検事に選ばれたが、山積する課題を彼が如何に解決してゆくかに注目されている。彼はブレない、清廉潔白な、控えめな人物として知られるが、テロリスト、マフィア、経済犯罪なの問題にどのように対処するかはまだ未知数だ。国会の法務委員会委員長のAndrea Caroniは、彼がこの任務を引き受けたことは英雄的な行為だと表現する。62才のBlättlerはベルン州の警察の長として職業生活の最後の段階にあったが、得ることが少なく、失うものの多い連邦検事という任に付くことは、警察内部での評価が高いだけに、驚く人は多い。外国の報道でも、スイス最大の司法スキャンダルと伝えられたLauberの轍を踏むことは許されない。連邦検察内の問題も大きく、連邦と州の権限の不明確なこと、検察を誰がどの程度まで監視するのか、連邦検事の権限をどれほどまで認めるのかなど、明らかにすべき大きな課題が並んでいる。また、検事の選任と、司法手続きの開始が彼一人の権限であることも問題とされている。ただ一つ、連邦検事の任命は国会の権限であることだけははっきりしている。さらに、多くの検事が退職し、多くの経験の浅い人材が検事に就任していることも問題で、複雑で大きな事例では実務経験が大きくものをいうだけに、懸念される。これらの問題を彼一人で解決することは不可能で、議会、州、検察、監視機関がどれほど協力的であるかが鍵となる。連邦検察の態勢を立て直すためにBlättlerは大きな決断を迫られ、彼を取り巻くプレーヤーたちには集中的な協力が期待される。2021-10-03
Michael LauberStefan BlättlerAndrea Caroni
国会でもコロナ証明?
国会小院(州代院)は国会の建物に入る際のコロナ証明書の提示を義務付ける議案の可決した。職場でも証明書が義務となっている時に国会議員だけが特例なのかというメディアからの強い批判に押されて、国政委員会が議題として取り上げていたものだが、もちろん例外があり、マスクを着ければOKというものだ。国政委員長Andrea Caroniは、地方議会にも義務化しているところはなく、これは連邦議員だけの特権ではないと言い訳した。2021-09-27
国会小院国政委員会Andrea Caroni
国民投票速報
今日行われた国民投票で連邦レベルでは、60%を超す賛成と反対でそれぞれ、同性婚を公式に認め、カップルの養子縁組を合法化するとする発議「みんなに婚姻を」は可決、利子や株式配当などに課税するとする発議「99%」は否決された。2021-09-26
みんなに婚姻を99%
木炭で二酸化炭素削減
Robert Baumliは10か月来、彼の乳牛の餌に木炭を混ぜて与えている。牛は木炭を消化することは出来ないが、木炭は様々な物質を吸収して、糞として排泄され、牧草地の肥料となるが、木炭の物質放出速度が遅いため、その効果は長く続く。しかし、何よりも著しい効果は牛の消化が良くなったことで、体重増加が進み、獣医への支出も減った。そして第三に、樹木は大気から二酸化炭素を取り込み、酸素と炭素に分解するが、炭素を養分として育ち、木材を提供する。その木を二酸化炭素を出さない方法で木炭にすると、炭素は木炭の中に留まる。糞に含まれる木炭は大気中から炭素を吸収する。Baumliにこの方法を納得させたのはSylvan Oehenで、彼は環境分野でのコンサルタントだ。木炭は今日、工業的に生産されており、生産に伴って出る熱は地域の暖房源として使われ、粉塵も出さない。環境保護としては理想的な生産形式だ。このきれいな木炭は建築素材としてもコンクリートやアスファルトに混ぜて使うことが出来、二酸化炭素は閉じ込められたままになる。2021-09-26
Robert BaumliSRF木炭
シーズン最後のスイス相撲
スイス相撲Schwingenの今シーズン最後の全国的な大会Kilchberger Schwingetが今日開かれている。出場者は60人に制限されている。現在、予選ラウンドが終わり、Samuel GigerとKilian Wengerが決勝ラウンドに出ることは決まっているが、Damian Ott、Bernhard Kämpf、Fabian Staudenmannの三人が同点で並んでおり、審査員の協議が行われている。2021-09-25
Kilchberger SchwingetSamuel GigerKilian Wenger
ロマンシュ語授業へ
1938年以来、ロマンシュ語rumantsch(ドイツ語でRätoromanisch、イタリア語でRomancio、フランス語でRomancheと呼ばれる)言語は憲法でスイスの第四の公用語と規定されているが、公式書類などでは半公式語と扱われている。このグラウビュンデン州(Grischun)一部だけで日常的に話されているラテン系の言語がスイス全国で学校の選択科目として取り上げられることをこの言語を話す人たちの上部組織であるLia Rumantschaが求めている。組織の総書記Diego Deplazesはオンライン形式で小学校上級から中学校で授業を提供することを想定している。ドイツ語圏の学校では週3時間の授業が予定されるが、それぞれ離れたところの生徒たちを一つのクラスにまとめることが、遠隔授業では可能で、コストも少なくて済むとされている。この提案は教育関係の政治家からは良い反応を得ているとして、グラウビュンデン州のSP社民党国会Sandra Locher Benguerelは、政治的な意思はある、資金のことを話す時期に来たと話す。緑の党のFranziska Ryserも賛同しており、法的整備を進めるよう求めている。SVPスイス人民党のStefanie Heimgartnerも好意的な意見で、この言語は第四公用語であるだけでなく第四国語で、スイスの伝統の一つだと話す。この言語を母語としながらも言語圏外に住むため、家庭内では話すが、書いたことがないという人が6万人のうちの3分の1を占める。Lia Rumantschaではドイツ語やフランス語圏でのこの極めて少数の人だけが話す言語言語への興味は小さくないと考えいる。しかし、どのようにクラスを組織するのか、5つある方言を書き言葉であるRumantsch Grischunに対してどのように扱うのかなど課題は多い。提唱者たちは2023年にドイツ語圏の幾つかの学校の上級クラスや高校で試みを始めたいと考えている。2021-09-24
rumantschLia RumantschaSandra Locher Benguerel
冬に備えて接触追跡強化
ベルン州では現在2555人が観察隔離、1888人が隔離に入っているが、州の健康、社会、融合部GSIではコロナウイルス感染が広がると見られる寒い季節に備えて接触追跡Contact Tracingに係る人員を正式雇用で50人増やし、200人体制にする。募集は人員斡旋会社Adeccoの協力で行われた。GSIは更に、重症化を抑えることに有効であることが確かめられている予防接種を緊急的に呼び掛けている。現在、5500の予約が可能で、ウォークイン接種場も引き続き提供される。2021-09-24
GSIAdecco予防接種予約サイト
環境研究の新プロジェクト
ベルンに拠点を置くWyss Academy for Natureは新たに始める環境に関する研究の内容を発表した。気候、種の多様性、土地利用の3の柱を持つ研究の15のプロジェクトには今後10年間に3千万フランが投資される。研究項目はWyss Academyとベルン州の協議で決められる。発表記者会見は湿地帯Lörmoosで行われたが、湿地帯は二酸化炭素と種の多様性の見地から重要な研究対象だと説明された。研究は更に水リソースや外来種生物などに広げられる。ベルンの億万長者Hansjörg Wyssの1億フランを基金とする研究所は世界で研究を行っており、現在はラオス、ケニア、ペルーでプロジェクトが展開され、今後10年間の予算は2億フランとされている。2021-09-21
Wyss Academy for NatureLörmoosHansjörg Wyss
厄介な情報公開請求
ドイツ語圏公共放送SRFのデジタル編集部員Jürg Tschirrenが自らの情報の公開を企業に請求した結果を報告している。デジタル時代の市民と消費者を保護するために設立された協会Digitale Gesellschaftは情報開示請求の書面を作製するページを提供しており、同時に情報の収集を行っている重要な団体も掲載されている。Tschirrenはその116団体すべてに問い合わせを行った。情報保護法の定めによると公開請求後30日以内に公開するか、公開の日時を知らせることになっているが、彼が返答を受取ったのは60日後で72だけだ。この請求権を実際に行使するためには多くの場合、法的な手段に訴えなければならないのが現実だ。また、返答があった場合でも、その表現は多くの場合、曖昧で、どのような情報源や転送先なども具体的に書かれていることは少ない。小売り大手のCoopとMigrosもクレディットカードを提供しており、カードを利用したすべての購入記録が残されている、その分析による人物像も作られている。情報はしかし、彼が直接、接触したことがない事業者にも渡っており、クレディット信用度の評価にも使われている。彼が驚いたのは、開示された情報が非常に古く、不完全なものが多いことで、情報源も開発マネージメントなどという曖昧な名前が使われている。情報公開の書面の手本を提供している連邦情報保護と公共事務所EDÖBでも、情報公開は、情報を主なビジネスとしている事業者にとっても非常に難しい課題となっているようだとしている。情報公開は情報収集者にとっては避けて通りたい面倒な仕事だという印象は拭えない。2021-09-11
Jürg TschirrenDigitale GesellschaftEDÖB
証明義務で予防接種希望が急増
8日に発表されたいわゆるコロナ証明書の提示義務の拡大が滞り続けていた予防接種の動きが急に進んでいる。レストランや映画館にも提示義務が適用されるという報に、多くの人が接種場に並んでいる。例えば、チューリッヒ州のAffoltern am Albisでは現在、一日1000人が接種を受けており、予防接種キャンペーンが始まった頃の700人を大きく上回り、夏の最低期の5倍になっている。接種所では時間延長と20人の人員増強で対処している。人々が夏休みから帰ってきた8月半ばから接種希望者は増え続けいるが、8日からは一気に増えたとWallis/Valais州の薬局組合Pharma-Valaisの副会長Leslie Bergaminは話し、彼女の薬局の接種能力は一日50から60人だが、予約は10月まで埋まっていると説明する。しかし、世論調査では予防接種に反対の人は20%程度いると見られ、まだ態度を決めかねている10%を納得させることがとりあえずの目標だ。2021-09-10
Affoltern am AlbisPharma-Valais
学校の感染予防、バーゼル市
新学年が始まり、アアルガウ州のLenzburgではコロナウイルス集団感染が確認され、600人以上の生徒が観察隔離に入っているが、バーゼル市Basel-Stadt州では隔離されている保育所、小学校児童は2%、中学校では0.5から1.3%と低い数字になっている。州では青少年のすべての年齢層に毎週、唾液によるテストを行っており、全州の感染状況が毎週、発表され、必要な場合、学校医のネットワークが動き、隔離や保護者への説明などが行われる。検査で感染が完全に抑えられる訳ではないが、Graubünden州の複数の学校での例が示す様に、持続的なテストで大きな感染拡大を防ぐことが出来ることは確かめられている。学校が感染のホットスポットになっていることは、まだ十分な予防接種率が達成されていない状況では子供たちがデルタ変異株に感染する可能性が高いことで説明できる。バーゼル市の学校では二酸化炭素測定装置が置かれており、換気への注意に役立っている。毎週のテストに疑問を持つ保護者が居ることは確かだが、それよりも保育所の子供たちのテストがこれほど早く定着することは嬉しい驚きだと州医師のThomas Steffenは話す。幼児には大変な挑戦だが、非常にうまく行っている。今後の予定もたてられており、州政府は年末までのテスト費用の負担を約束している。マスク着用義務や、空気清浄機もまだ検討の対象だ。2021-09-09
Basel-StadtLenzburgThomas Steffen
3済証明義務
連邦内閣は今日の記者会見で、これまで連邦機関や大学などで義務となっているいわゆるCovid証明書の提示義務を来週月曜日に飲食店やフィットネスジム、劇場、映画館、カジノなどに広げることを発表した。例外は公共交通機関、小売店、空港のトランジット区域、個人的な場所での30人までの個人的な集まり、50人までの宗教集会、政治集会など、連邦ならび地方公共団体の議会、理美容院、治療院などの公共のサービス施設、各種相談所、社会援助による飲食施設。定期的にトレーニングを共にしている30人までのグループ。証明のために受けるテストは10月1日から個人の負担となるが、症状の出ている人のテストはこれまで通り連邦が費用を負担する。予防接種を受けることが出来ない人と16才以下の年齢層のテストも連邦が費用を負担する。職場や訓練所などには義務は適用されないが、感染予防の一環として証明提示を求めることは企業に許される。この義務の期限はとりあえず2022年1月24日とされている。義務違反には個人の場合は100フランの罰金が課され、事業所や施設運営者には閉鎖までの罰則が適用される。近隣各国ではすでにこの義務が適用されているが、接種済みか治癒済みの証明だけが認められ、テストの証明は認めず、その代わりマスク着用義務はないという例もある。提示義務により、飲食店や遊興施設の売り上げが25から40%減ったという報告もされている。2021-09-08
Covid証明書SRF連邦健康局
重症化と遺伝子の関係
国際研究チームに参加しているBaden州立病院KSBがCovid-19感染による病状と遺伝子との関係の追跡調査の結果がEClinicalMedicineに掲載されたと発表した。コロナウイルス感染による病状の顕れ方は非常に多様であることは知られているが、ヒトの遺伝的な要素がそこに影響を与えていることを突き止めようというのがこの研究だ。ドイツの病院Charité Berlinが主導するこの研究ではhuman leukocyte antigen system(HLA-System)を集中的に調査している。これは人の免疫システムで中心的な役割を果たす一群の遺伝子だ。研究はドイツ、スペイン、スイス、USAの18才以上の435人の患者を対象に行われた。様々な症状とHLA-Systemの亜タイプHLA-C*04:01との関係が調べられた。この対立遺伝子を持つ人が人工呼吸器を必要とする割合はその他の場合の2倍で、重症化の可能性がある患者を突き止める手段として使われることが予想される。2021-09-06
KSBhuman leukocyte antigen systemHLA-C*04:01
議題は多いが出席者は少ない、州民議会
Glarus州の州民議会が今日、1年半ぶりに開かれた。伝統的に毎年5月1日に開かれてきた直接民主主義の象徴のこの会議はコロナ危機のために延期されてきた。今日の集会にはやはり、出席者の数は従来よりも少なかったが、コロナ危機により先送りされてきた議題や選挙が積みあがっており、Frau Landammann 州政府代表Marianne Lienhardの挨拶もそこそこに議題に入った。午後2時近くには立ち去る人も多くなり、23の議題のうち6は来年に持ち越すことになり、閉会となった。2021-09-05
GlarusMarianne Lienhard
コロナ危機で体重増加
コロナ危機による行動の変化は人々の生活に影響せずには済まない。就業者のほぼ半数は程度の差はあれ、ホームオフィスで仕事をしている。これは行動範囲と食生活を変える原因になる。良く詰められた冷蔵庫には数歩で到達でき、チップスやナッツを口に運ぶことも職場よりも簡単にできる。その結果、スイス住民は太った。それも僅かではなく、大学Universität St. Gallenの調査によると、2019年に比べて平均3.3㎏の体重増加となった。最も体重増加が大きかったのは45才から64才の年齢層で、2年前よりも平均6.7㎏増えた。調査を主導した教授Thomas Rudolphは2014年から2019年にかけての年間平均増加は100gだったと説明する。調査は定期的に行われており、今回は6回目だが、これほどの変化はかつてなかった。上記の原因の他に、健康な食品を買うカネがないことを調査協力者の4分の1のが挙げている。この数字は前回2019年の調査の時は16%だった。自分の体形に満足している人も66から47%に減った。2019年に5人に一人だった自分の体形に不満だった人は3人に一人となった。これを問題だと考えている人は多く、2019年に特別なダイエットをしていた人は3人に一人だったが、57%に増えた。この体重増加が今後どのようになっているかについては追跡調査が行われる。生活環境が変わったことに人々がどのように適応していくのかが注目される。2021-08-30
Thomas Rudolph
スイスで開発の抗体治療薬
連邦は1か月前、今後重要になると考えられるCovid-19治療薬を予約した。Sotrovimabという名の治療薬は感染者の重症化を抑えるとされる。開発したのはBellinzonaのHumabs Biomedで、免疫学者で社長代理のMatteo Pizzutoは、感染治癒した人から採取された血液の免疫細胞を培養して、数百万の候補のうち最も活発なものを人工的に製造すると説明する。2020年初に中国で謎のウイルスが確認された直後にHumabs Biomedは免疫細胞探しを始めた。遠くないイタリアのBergamoからの映像を見て、開発従業員はマスクもまだない中で休みなく研究を続けた。会社は抗体治療薬では数年の経験があり、対エボラウイルスに効果のある有効成分を開発した経験が今、活きているという。2020年の早い時期に開発者たちはSars-CoV-2ではなく、17年前にSars-CoV-1に感染した人の抗体に目を付けた。Sars-CoV-2が変異することは明らかだと見ていた彼らは、対Sars-1に有効な免疫細胞は近親のSars-2に対しても有効であることが証明できれば、将来の変異株に対する効果が保証できると考えた。そして、それは証明された。おそらくウイルスの弱点はそのまま残っておりれ、その弱点なしにはウイルスは生き延びることが出来ないと考えられる。Sotrovimabはアラブ首長国連邦で既に集中的に使われており、既に13000人に投与され、重症化を抑える効果は97%だと発表されている。Universität Zürichチューリヒ大学の免疫学者Christian MünzはHumabs Biomedを称賛するが、この治療薬は感染の初期に投与される必要があり、症状が出てから10日が限度だと警告する。そのため、重症化の懸念がある患者に見当を付ける必要がある。Humabs Biomedはこの一方で、コロナウイルスに対して有効な他の抗体も発見しているが、この抗体はこれまで動物だけで確認されている。これも、将来の変異に対する保証になると考えられる。このウイルス感染症に対する有効手段はBiontech やModernaがそうであるように小会社によって開発されていることは注目される。Humabs Biomedは数年前からUSAのVir Biotechnologyの傘下にあるが、実質的な開発を行ったのは40人の従業員で、社長のFilippo Rivaは、大企業は柔軟性が無く、リスクを恐れることが多いと説明する。ただし、臨床テストは大規模に行う必要があり、Humabs BiomedとVir Biotechnologyは英国のGSKと協力する。そのため、薬品のパッケージにはGSKとだけ表示される。2021-08-29
SotrovimabHumabs BiomedSars-CoV-1
高年齢労働者に再就職支援
チューリヒ州の労働市場は堅実な状況を維持しており、失業率はコロナ危機前を下回っているが、50才以上の失業者の再就職に至る道は多くの場合長い。50から54才の層では失業率は2.5%で、平均の2.8%よりも低いが、60から64才の層では3.8%に上がる。60才以上の層の雇用回復は遅い。社会の老齢化が進むため、労働力不足が顕著になり、労働市場は来年、更に緩和すると見られ、高年齢層の就職チャンスも大きくなると州では見ている。高年齢労働者にはしかし、個別の就職支援が必要で、不利な条件を埋めるために的を定めた措置が必要だとして州はAMOSAと呼ばれる労働市場監視システムを使い、低資格者の収入が再就職によって大きく減ることを確認した。州の支援策の柱は再教育の勧めと柔軟な仕事選びだ。コロナ危機でデジタル能力の重要性がはっきりしたと州の経済部長Carmen Walker Spähは説明する。州の支援策は就職活動能力の向上、デジタル労働環境への情報教育の拡充、インターネット上での代替え教育プログラムの提供に重点が置かれる。努力を求められるのは再就職を求める人だけではなく、仲介機関にも対応が求められると州の経済労働局長Andrea Engelerは話し、年長の労働者は良好な労働技術を持ち、人生の経験も豊かだと説明する。2021-08-27
AMOSACarmen Walker SpähAndrea Engeler
コロナ危機でも寄付が増える
2020年、コロナ危機にもかかわらず、前年よりも10%ほど多く寄付が行われた。援助機関には20憶5千万フランの寄付が集まった。NPOに証明書を発行する財団Zewoが発表した。企業、振興基金などの団体からの寄付が16%増え、全体では7%の増加となった。公的機関からの寄付も4%増えたが、大口の寄付は減った。コロナ危機により活動を縮小せざるを得ず、底を突いた援助機関の財務を救う形となった。Zewoによれば、寄付にはまだデジタル時代は到来しておらず、寄付金の98%は銀行振り込み、口座からの引き落としの形で払い込まれ、2%だけがクレジットカードや決済アプリによるものだった。2021-08-27
Zewo
FM放送停止延期
SRGラジオテレビ協会はラジオのデジタル化に伴い2023年1月までにFM放送を停止する予定を2024年に延期することを決めた。聴取者の用意に予想よりも時間がかかるとの判断で、特に自動車ラジオは2020年の新車は事実上、100%がDAB+デジタルラジオが装備されているが、旧型の自動車では切り替えが難しい。元連邦大臣Doris Leuthardの反対発言をきっかけにこの数週間、この問題が議論されており、民放ラジオのパイオニアRoger Schawinskiは6万の署名を集め、国会上院の交通通信委員会KVF-NでのFM停止の影響についての審議を請願した。この延期によるコストは数千万フランに上ると見られる。2021-08-26
SRGDABDoris Leuthard
労働市場好転
今年第2四半期、就業者が513万人となり、前年同期比0.6%増え、4四半期続いた減少がストップした。BFS連邦統計局の発表によると、季節要素調整後もその数は変わらず、前四半期よりも0.4%増えた。正社員とそれと同価値の雇用者は399万人で、前年同期比0.3%増えた。サービス業界の雇用状態が好転したのに対して、建築や工業は1.2%悪化した。飲食業界は依然、落ち込みが大きく、前年同期比で就業者数が19000、または8.3%減った。地域別では7地域の中で5地域で好転した。下がったのは北西スイスと内部スイスで、それぞれ0.2%、0.8%のマイナスだった。最も回復したのは東スイスで1.5%のプラスだった。求人数は大きく増え、前年同期比24300または39.7%プラスとなった。製造業界、サービス業界ともにプラスだった。次の4半期の見通しも良く、BFSの指標は上向きになっている。2021-08-26
BFS
郵便料金値上げ
手紙がますます書かれなくなり、安く早いデジタル形式でコミュニケーションをとる人が増えているのはスイスばかりではないが、スイス郵便は収入が減り、経営への圧力が強まっている。はがきと50gまでの封書はスイス郵便の専売であり、競合者からは保護されているが、50g以上の郵便と小包では強いライバルが存在する。また、スイス郵便は基礎的なサービスの提供を義務付けられており、郵便と小包は5日以内に、新聞雑誌は6日以内に配達しなければならない。その他に支払い取引業務と郵便局と代理店網の運営が義務になっている。郵便からの収入が減り、資金に問題が出てきており、その対策を迫られている。解決策は郵便料金の値上げ、郵便局を減らしたり郵便ポストの集荷回数を減らすなどの業務提供内容の縮小、自動化や代理店への業務移管などで人件費を減らすことなどが考えられる。スイス郵便は全ての可能性を踏まえた改革案を発表した。A-Postと呼ばれる速達郵便は1.10フランに、B-Postと呼ばれる普通郵便は0.90フランになる。他の料金も2022年1月から値上げされる。値上げによりさらに利用が減るなどの悪循環が起きる可能性があるだけに、政治は慎重な検討をすることになる。2021-08-26
Swiss Post
Federer出資会社、ニューヨーク上場
Roger Federerも出資しているスポーツ靴、スポーツアパレルメーカーOnがニューヨーク株式市場への上場を監視機関SECに申請した。Aクラスの株式はOnonのイニシャルで売買される予定だ。Federerは2019年創業の若い会社の株主であると同時に広告のアイコンだ。時価総額は50億ドルと見積もられているがOnはそれを60から80億ドルに引き上げる努力をしているという。幹事銀行はGoldman Sachs, JP MorganとMorgan Stanleyで、Allen & Company, UBS、Credit Suisseもコンソーシアムに加わっている。何故、スイスではなくニューヨークで上場するかについては、顧客の半分以上がUSAの住民であり、国際的な企業戦略としては当然のことだとされる。Onは最も成長の早いスポーツ用品メーカーの一つで、今年上半期の売り上げは前年同期の85%増の3億1550万ドルとなり、これまで3年間の年間成長率は66%だ。生産拠点はベトナムと中国にあり、限定された製品だけがスイスで製造されている。2021-08-26
OnRoger Federer
州の競争力ランキング
銀行最大手UBSが2012年以来行っている各州の競争力の分析の最新の報告が発表された。上位は2019年と同様にZug, Basel-StadtとZürichで、最下位グループは田園州のGraubünden, Wallis/Valais,Juraだ。調査責任者Katharina HoferによるとZugは交通技術に優れ、高い教育の労働者を持ち、そのイノヴェーション力で他を抑えているという。それだけではなく、コスト面で企業には魅力的で、財政の堅牢さがそれを支える。分析の評価要素は経済構造、アクセス、イノヴェーション、地政学的位置、人材、コスト環境、労働市場、社会保障を含む財政だ。経済的な成功には地理と歴史が大きな役割を果たし、例えば山はアクセスを難しくし、大学や空港は一日にしてできるものだはない。ますます重要性を増しているのは人口動態で、ベビーブーム世代がこぞって年金生活に入る今、多くの職場を提供する都市圏には人が集まるが、田園州の周辺部では過疎が進み、これが州の競争力を大きく削ぐことになると考えられる。2021-08-25
UBSZugJura
暖房遠隔操作で節約
Obwalden州のEngelbergには約2000に休暇用住居がある、すなわち、全住居数の半分以上だ。これらのいわゆる第二住居は当然、常時は使われていない。これらの住居の暖房には大きな節約可能性があるとBFE連邦エネルギー局のMichaela Grigoriは話す。使われていない住居でも15から18度に常時、暖房されているが、実際に必要なのは6から12度の暖房だ。このコストとエネルギー、CO2排出を抑えることは全く難しいことでないとして所有者に協力を求める考えだ。その方法は暖房の遠隔操作で、スマートフォーンを使って簡単にできるという。休暇用住宅に到着する前日に、温度を切り替えておけば、当日には快適な室温になっている。BFEはEngelberg, Arosa、Lenk を先行プロジェクトMake heat simpleの実施地として選び出し、Engelbergでは地域のエネルギー委員会と協力する。当地のエネルギーコンサルタントのJules Pikaliは、二住居が流行った1960年代から第二住居が建てられ始めたので、断熱性が悪く、暖房機器も古くなっていることが多いと話す。ラジエーターにインテリジェンス調節弁を取り付け、それをWLANでインターネットに繋ぐだけで、遠隔操作ができるようになるという。費用は数百フランで、3年間で元は取れるという。BFEは2019年に既にWallis州でキャンペーンをスタートしており、評判は上々だとGrigoriは話す。スイスのすべての第二住居でこの方法が採り入れられれば、毎年2000メガワットの電力を節約できるとBFEは計算している。2021-08-23
EngelbergMake heat simpleBFE
異例の国会議員捜査
バーゼル検察は国会大院Nationalrat議員Sibel Arslanの不逮捕権剥奪について捜査を始めた。緑の党議員Arslanへの捜査は2020年の許可されていなかった女性権集会への参加とそれに伴う、コロナ感染防止規則の違反だ。不逮捕権剥奪はこれまで贈収賄、職務機密漏洩、人種差別などの例があるが、なぜ今、バーゼル検察が活動を始めるのかは謎で、何も発表されていない。彼女は集会では参加者と警察の仲裁をしようとしており、その行動は当時のバーゼル市州安全部長Baschi Dürrも称賛したものだ。国会の不逮捕権委員会の副委員長で緑の党のAline Tredeは、職務上またはそれに関連して問題を起こした場合に不逮捕権剥奪は検討されるが、この場合は政治的な意図しか見られないとして、委員会がこの件を扱わなければならないことは不適切だと話した。委員会は最近10年、扱う案件が少なく、9件だけで、2件で不逮捕権剥奪が決められ、そのうち1件は後に名誉回復の措置が取られた。2021-08-23
Sibel Arslanバーゼル検察Baschi Dürr
国民投票の2発議
9月26日に行われる国民投票にかけられるのは、全ての人に結婚発議と99%発議だ。最初の発議は同性愛者の間の婚姻関係を認めることを求めるもので、今のところ、国会最右翼のSVPとキリスト自由教会の支持者だけが反対で、70%近くが賛成している。99%発議は、資産に起因する収入に課税しようという案で、利子、配当金、賃貸料などの税率を上がることが骨子だ。イタリアとともにスイスが同性婚を認めない最後の国であるだけに、賛成が大きく上回る全ての人に結婚発議だが、今後、男性カップルの養子縁組や女性カップルへの精子寄付が問題になる可能性はある。Juso青年社民党の99%発議には連邦内閣が反対を表明しており、世論調査では賛成が46%、反対が45%で拮抗しているが、結局は否決されるというのが各機関の分析だ。SVPや経済政党が絶対反対で、プロパガンダを激しく行うことは目に見えているため、妥当な分析だと言える。2021-08-23
全ての人に結婚99%Juso
催眠下、無麻酔手術
Christian Schiermayerは2年前に骨折し、彼の手首の骨には金属板がネジ止めされていた。そして今、金属板を除去する時が来た。彼はその手術を麻酔も鎮痛剤も無しでする決心をした。催眠術コーチのRay Popoolaの下で訓練を続け、左腕の肘から下を無感覚にすることが出来るようになった。しかし、これが手首にメスが入れられる時にも効果があるかどうかは分からない。Popoolaもクライエントに催眠下で手術を受けさせた経験はない。手術はルツェルンのHirslanden Klinik St. Annaで手外科医Stefan Wohlgemuthによって行われた。これは彼にとって2例目の経験だ。万一の時のために麻酔医が立ち会い、点滴のための準備もされる。手術室に入った時には既に催眠状態にあったが、まだ十分に深くなかったため、更に催眠を続け、脈拍は下がった。話しかけ続けるPopoolaにSchiermayerは指で状態が整ったことを知らせた。最初のメスが入れられた時にはSchiermayerの動きはなかった。骨が想定以上に金属板に癒着していたため、ハンマーを使ってネジを緩めなければならなかった。Schiermayerはトランス状態にあり続けたが、時々、うめき声を上げ、額には汗が光った。PopoolaはZugの湖を望む彼のスタジオのことをSchiermayerに話し続けた。手首が縫合され終わり、コーチの合図でSchiermayerは目を覚ました。手術中、痛みはなく、引っ張られる感覚だけがあったと彼は話す。その後も彼が痛みを訴えることはなく、示唆的な力が意識下で働いていると見られる。数週間経っても、彼が鎮痛剤を必要とすることはなく、彼の想像力が効果を持ち続けることを証明した。彼にとって催眠は内的な状態にも影響し、それを変える力があり、禁煙の際にも助けになったという。痛みだけでなく不安、鬱などの心理的な病気にも有効な手段になりうる。スイスの病院ではいくつかの利用例があるが、催眠と示唆的コミュニケーションはまだまだ、潜在的な可能性を持っている。2021-08-19
Christian SchiermayerRay PopoolaStefan Wohlgemuth
金塊製造で世界クラス
アルプスの南、Ticino州には3つの金精錬所があり、世界の中でも無視できない量の金が製造されている。あらゆるサイズとあらゆる形の金塊が作られているがその歴史は1960年代に隆盛を迎える。イタリアとの国境の町Chiassoでは当時、毎日2800の貨物列車の貨物が積み替えられていた。自国通貨Liraを信用していないイタリア人はこの町で現金を確かな資産である金に交換していた。目抜き通りには25の銀行が立ち並び、イタリア人顧客に対応していた。現在ではイタリアとの取引の意味は小さくなったが、製造のノウハウはTicinoに残った。スイスの守秘の伝統と手続きの簡単さで世界をリードしている。2021-08-13
TicinoChiassosuisse gold
ヨーロッパ最大のアイリス庭園
バーゼルのサッカー場Sankt Jakobからほど近いところにある庭園Merian-Gärtenはヨーロッパ最大数1500のアイリスを保有する公開の公園だ。5年ごとにこの時期にすべての球根が掘り出されるが、それは地下茎が斜めに成長してしまうからだ。そのため、きれいな列に並んでいるアイリスが他の列に紛れ込んでしまうからだ。掘り出し作業には多くの時間が必要で、庭師のDavid Kleinは、同僚たちと6週間はこの仕事に没頭しなければならないと話す。球根は汚れを落とされ、再び植えられる。この作業は見栄えの良さのためだけではなく、数十年間にわたり栽培者たちが世界中から品種を集めてきた歴史を表現するためでもある。この庭園にしかない品種も少なくないという。また、時代の好みの変遷もこれでわかるとBarbara Wüthrichは話す。そのため、今年は初めて、品種や色だけでなく年代によっても分けて植えられる。この収集の始まりはドイツの侯爵Helen von Stein-Zeppelin (1905‐1995)によるもので、彼女は子供のころからアイリスを集めるのが趣味だった。しかし、第二次世界大戦中には、既に大きかったアイリス収集を諦めて、ジャガイモを栽培することを余儀なくされたが、希少な品種のアイリスは秘密裏に保存していた。戦後、栽培を再開したが、1960年代にすべてをMerian-Gärtenに任せることにした。その頃、収集は1000を超えていたという。現在1500に増えた栽培アイリスの他にMerian-Gärtenは野生アイリスも100種ほどが栽培されている2021-08-12
Merian-GärtenSRFHelen von Stein-Zeppelin
医療の過負荷が最大の懸念
連邦内閣は今日開かれた記者会見で、行動制限の変更はしないと発表した。スイスでもデルタ株の感染が拡大しているが、予防接種の広がりはそれに追いついていない。担当の連邦大臣Alain Bersetは、連邦は予防接種を住民に提供した、それを利用しない人は自分の罪だと明言した。さらに、感染拡大を防ぐことは連邦政府の第一の命題ではなく、医療が過負荷になることを防ぐことが第一の命題だとも明言した。医療関係者からは当然、反論が出されており、連邦は予防接種について十分な説明をしてこなかった、態度を保留する人に対する配慮ももっとされるべきだったなどの意見が多い。群免疫についても、それに必要だとされる予防接種完了者数と感染治癒者の割合も引き上げ続けられており、デルタ株の拡大によってそもそも不可能になったのではないかという見方も出ている。これは全ての人が何時かは感染者との接触を余儀なくされることを意味し、マスクの着用と予防接種証明は今後も長く必要になる。事業所の閉鎖は今後行われないとの方針も連邦は出しており、感染防止のための即効性のある方策はないのが現状で、秋には深刻な状況が予想される。2021-08-12
Alain Berset
続く先生不足
スイスでは小学校の先生の80%は女性だが、その不足は深刻になっており、連邦教育長会議EDKでも事態の見通しがただないとしている。近年、新学年の始まる夏になると毎年、先生不足が問題となり、6,7月には校長先生が人探しに血眼になる。ルツェルン州Schötzの小学校の校長は子供たちと一緒に先生募集の映像を作った。ベビーブーム世代の先生たちが2016年から続々と年金年齢に達しているが、これが2027年まで続くことはもう長くわかっている。教職員は、それは残業が多く、給与が低く、尊敬されることもない職業に就く人はいないということだと話す。給与が重みを持つのは、経済的に豊かな州では給与も高く、教員不足問題も深刻でないことからも分かる。しかし、教員の平均給与は平均よりも高く、月額9200フランで、最高年収は117000フランだ。労働時間についても同じ給与クラスで教師ほど少ない職業は稀で、2人に1人が90%以下の雇用で働いている。また、3人に1人は50%以下の雇用で、教師のパートタイマー化は著しい。チューリヒ州の先生不足は、もし一人一人の雇用率を1%増やせば、解決するという計算もあるが、教職員組合の抵抗は強い。EDKはワークグループを組織したが、その役割は事実の分析だけで、解決策は役目外だ。すなわち、今後も州の間の先生の取り合いは続くことになる。2021-08-11
EDKSchötz
スイス細菌学者が中国擁護?
コロナウイルスの起源の調査をUSAが迫っており、中国はそれを妨げようとしているように見えるが、Facebookにスイス人細菌学者を名乗るWilson Edwardsという人物がUSAは中国をWHOに圧力をかけることに夢中になっており、それは政治的な意図だけだという意見を書き込んだ。この書き込みは中国政府に近いメディアで拡散されたが、Wilson Edwards氏は実在しない。誰がこの書き込みをしたのかは分からず、現在、アカウントはアクセスできなくなっており、メディアはこの書き込みに関するコメントをインターネットから消去することに努めている。駐北京スイス大使館は昨日、立場表明を行った。表明は、Wilson Edwardsという名前のスイス住民はおらず、この名前による科学記事も存在しないとして、メディアとユーザーにこれに関するコメントを削除することを求めた。微博にもスイス大使館の表明が掲載されており、多くの人がクリックしているが、多数派の書き込みは中国メディアを馬鹿にするものだという。外国からの報道も、中国政府に都合の良いものしか報道されていないと考える人が多い。2021-08-11
Wilson Edwards駐北京スイス大使館微博
二つ目のワクチン、少年への投与認可
連邦薬事機関SwissmedicはModerna製のコロナウイルスワクチンを12から17才の年齢層への投与を認可すると発表した。6月11日に出されていた認可申請が認められた。Pfizer/Biontechのスワクチンは12才から15才に年齢層への投与が既に認可されている。3732人を対象にした治験で十分な効果が確かめられたとされる。2021-08-09
SwissmedicModernaPfizer/Biontech
楽天トラベル
ヨーロッパ
海外航空券予約

Lodenローデン コート マント